祁炎(きえん)は太后の看病中、太后に崔安石(さいあんせき)と間違えられ、炎児を助けてほしいと懇願される。祁炎(きえん)は崔安石(さいあんせき)が謀仮の罪で処罰されたことを伝え、太后は宮廷の争いの残酷さを嘆く。崔安石(さいあんせき)を頼りに 考えいた太后は、このような事態になるとは思ってもみなかった。祁炎(きえん)は自分が成長し、これからは自分が太后を守ると慰めた。
一方、祁粛(きしゅく)は崔婉児(さいえんじ)に会い、崔婉児(さいえんじ)は父の状況を尋ねる。祁粛(きしゅく)は崔安石(さいあんせき)が捕らえられたことを告げ、崔婉児(さいえんじ)は深く悲しむ。祁粛(きしゅく)は謀仮人は連座の罪に問われるが、皇帝の温情で崔家の残りは平民に落とされたと伝える。
黎萌萌(リー・モンモン)は周泉(しゅうせん)を探しに霊台閣に戻るも見つからず、他の侍女から周泉(しゅうせん)が崔安石(さいあんせき)の手下に殺されたことを知る。黎萌萌(リー・モンモン)は悲しみに暮れ、周泉(しゅうせん)の名前を呼ぶ。そこに孔暗(こうあん)が到著し、周泉(しゅうせん)を見つけ、彼女のために買った品を傍に置き、彼女のお気に入りの簪を髪に挿し、「きれいだ」と呟く。孔暗(こうあん)は、周泉(しゅうせん)が帰りを待って自分の気持ちに応えてくれると約束してくれたことを思い出し、冷たくなった周泉(しゅうせん)の手を握りながら涙を流す。黎萌萌(リー・モンモン)は周泉(しゅうせん)に自分のスニーカーを履かせ、もっと早く履かせていれば逃げる時に役に立ったかもしれないと悔やむ。
黎萌萌(リー・モンモン)は自分がもうすぐこの世界を去るのかと考え始める。現代に帰れるはずなのに喜べず、祁炎(きえん)が悲しむことを心配する。祁炎(きえん)は黎萌萌(リー・モンモン)を訪ね、周泉(しゅうせん)の仇を討つと約束する。黎萌萌(リー・モンモン)は周泉(しゅうせん)はいつかきっと戻ってくると祁炎(きえん)を慰める。祁炎(きえん)は孔暗(こうあん)が周泉(しゅうせん)を失い、すっかり落ち込んでいることを話す。
祁粛(きしゅく)と崔婉児(さいえんじ)が旅立つ準備をし、黎萌萌(リー・モンモン)と祁炎(きえん)は見送りに来た。祁炎(きえん)は地下水路の設計図を李淘(りとう)に渡し、李淘(りとう)は祁炎(きえん)が秘密を共有することに驚く。祁炎(きえん)は自分がケチではないことを示し、祁(き)国に再び来るのは自分と黎萌萌(リー・モンモン)の結婚式の時だけだと李淘(りとう)に釘を刺す。黎萌萌(リー・モンモン)は崔婉児(さいえんじ)に何故家族と一緒に行かないのか尋ね、崔婉児(さいえんじ)は勇敢な別れもまた解放だと答える。祁炎(きえん)と黎萌萌(リー・モンモン)は三人の出発を見送り、寂しさを感じずにはいられない。
祁(き)国に再び雨が降り、黎萌萌(リー・モンモン)は一人で亭に座り、落ち込んでいる。魯歓(ろかん)は祁炎(きえん)に、黎萌萌(リー・モンモン)が半月もこの状態だと報告する。祁炎(きえん)は黎萌萌がこの時代に一人でやってきて、親友の周泉(しゅうせん)を失い、崔婉児(さいえんじ)の別れも目の当たりにしたため、孤独を感じているのだろうと悟る。祁炎(きえん)は魯歓(ろかん)に黎萌萌を元気づける方法を尋ね、魯歓(ろかん)は黎萌萌が未来から来たため、彼女に興味を持たせる新しいものを見つけるのは難しいと考える。祁炎(きえん)は新しいものが必要なのではなく、黎萌萌は慣れ親しんだものを求めているのかもしれないと考え、御膳房にインスタントラーメンを作らせ、ポップコーンを用意し、テレビドラマを上映させる。黎萌萌はこれらの懐かしい「故郷の味」に喜び、最近で一番幸せな日だと話す。
最後に、祁炎(きえん)は黎萌萌に正式にプロポーズする。太后の許しを得て、皇帝の勅命でもあると。黎萌萌はいつか自分がこの世界を去らなければならない時が来たらどうするのかと尋ね、祁炎(きえん)は一日だけでもいい、一日だけでも夫婦でいたいと力強く答える。
第21話の感想
第21話は、喜びと悲しみが入り混じる、非常に感情的なエピソードでした。周泉(しゅうせん)の死という悲劇、崔婉児(さいえんじ)との別れ、そして祁炎(きえん)と黎萌萌の未来への希望、これらが複雑に絡み合い、物語に深みを与えています。
特に印象的だったのは、周泉の死を取り巻くシーンです。黎萌萌の悲痛な叫び、孔暗(こうあん)の静かな涙、そして黎萌萌が周泉にスニーカーを履かせるシーンは、胸が締め付けられる思いでした。周泉は物語の明るいムードメーカー的存在だっただけに、彼女の死は大きな喪失感を感じさせます。同時に、孔暗(こうあん)の秘めた想いが明らかになり、彼の深い悲しみが視聴者の心に響きました。
崔婉児(さいえんじ)の別れもまた、切ないものでした。家族と再会することなく、祁(き)国を去る彼女の決断は、辛いながらも強い意誌を感じさせます。勇敢な別れという言葉が、彼女の心情を物語っているようでした。
こうした悲しみの描写がある一方で、祁炎(きえん)と黎萌萌の関係性の進展には温かさを感じました。祁炎(きえん)が太后の看病をする姿、黎萌萌を励まそうとする優しさ、そしてプロポーズのシーンは、彼の成長と深い愛情を感じさせます。特に、黎萌萌のために慣れ親しんだ故郷の味を用意する祁炎(きえん)の気遣いは、視聴者の心を温かくしました。インスタントラーメンやポップコーン、テレビドラマといった現代のアイテムが登場することで、黎萌萌だけでなく、視聴者もどこか懐かしい気持ちにさせられます。
つづく