祁炎(きえん)と甄诩(しんく)は、黎萌萌(リー・モンモン)から提供された引渠図面の完成にこぎつけた。祁炎(きえん)は甄诩(しんく)に図面を黎(リー)大人に届けるよう指示し、同時に魯歓(ろかん)に黎萌萌(リー・モンモン)を呼び出すよう命じた。魯歓(ろかん)は祁炎(きえん)と黎萌萌(リー・モンモン)の関係を疑い、宮中の噂について尋ねるが、祁炎(きえん)は大業のためには些細なことは気にしないと一蹴する。

黎萌萌(リー・モンモン)が到著すると、祁炎(きえん)は彼女を秘密の場所へ案内する。道中、祁炎(きえん)は黎萌萌(リー・モンモン)に自分の後についてくる覚悟があるか問いただす。黎萌萌(リー・モンモン)はどんな困難にも立ち向かうと誓い、祁炎(きえん)は壁ドンで彼女の決意を確かめる。黎萌萌(リー・モンモン)が改めて決意を示すと、祁炎(きえん)は背後の棚を押し開け、地下へと続く秘密通路を現した。

二人は祁炎(きえん)の秘密基地に到著する。そこには、中心メンバーの甄诩(しんく)と、支部の魯歓(ろかん)、孔暗(こうあん)が待機していた。壁には運河の図面が掛けられており、黎萌萌(リー・モンモン)はなぜ図面通りに工事が進められていないのか疑問を抱く。祁炎(きえん)は、この件で祁粛(きしゅく)と口論になった時のことを思い出す。魯歓(ろかん)は黎萌萌(リー・モンモン)の余計な一言を咎めるが、祁炎(きえん)は引渠計画における彼女の貢献を認め、祈国で自由に通行できる金製の令牌を授ける。

部屋に戻った黎萌萌(リー・モンモン)は、祁炎(きえん)が自分に本当に好意を持っているのか考え込む。翌朝、魯歓(ろかん)から内研閣(ないけんかく)の謀士に任命されたことを告げられる。黎萌萌(リー・モンモン)が赴任すると、祁炎(きえん)は彼女の遅刻に少々不満げだったが、黎萌萌(リー・モンモン)は興奮して眠れなかったと説明する。祁炎(きえん)は二日以内に最終図面を完成させ、盧(ろ)県の黎(リー)大人に届ける必要があると宣言する。その後、一同は作業に没頭し、ついに任務を完瞭させる。祁炎(きえん)は他の者に休息を促し、機に突っ伏して眠る黎萌萌を見つけ、優しく彼女に帰宅を勧める。祁炎(きえん)は黎萌萌のノートのメモに気づき、興味深いと感じる。部下三人に黎萌萌についての意見を尋ねると、皆、彼女から多くのことを学んだと答える。部下たちも黎萌萌との協力を望んでいることを知り、祁炎(きえん)は安堵する。

俸禄日、黎萌萌は期待していた二十両の銀子が八両に減っており、落胆する。周泉(しゅうせん)は、蹴鞠試合に賭けてより多くの金を稼ぐことを提案する。黎萌萌は祁炎(きえん)に、大運河の建設が成功したら俸禄を増額してほしいと頼む。祁炎(きえん)はその用途を尋ねるが、黎萌萌は和(か)親王の蹴鞠試合の勝利に賭けているという本当の理由は明かせない。試合が始まり、祁炎(きえん)は黎萌萌の位置を確認し、彼女が和(か)親王と話しているのを見て不機嫌になる。祁炎(きえん)は黎萌萌に自分の服を預ける。黎萌萌は内心では和(か)親王を応援しているが、祁炎(きえん)の部下として祁炎(きえん)を応援するしかない。結局、祁炎(きえん)は一球差で祁粛(きしゅく)に勝利する。黎萌萌は表向きは祁炎の勝利を喜ぶが、賭けに負けたことを思い複雑な心境になる。しかし、意外にも黎萌萌が賭けた祁炎の勝利が的中し、逆に多くの銀子を手に入れる。周泉(しゅうせん)は賭けに外れ、全財産を失ってしまう。周泉(しゅうせん)は黎萌萌が祁炎への忠誠心よりも金銭を重視していることをからかうが、黎萌萌はそれを認め笑う。

第5話の感想

第5話は、黎萌萌の機転と祁炎の思慮深さが交錯する、見応えのあるエピソードでした。特に、秘密基地でのやり取りは、二人の関係性の変化を予感させ、今後の展開への期待を高めます。

黎萌萌は、引渠計画において重要な役割を果たし、その才能を祁炎に認められます。金製の令牌を授けられるシーンは、彼女の功績が認められた証であり、同時に祁炎からの信頼の表れとも言えるでしょう。しかし、俸禄が少ないことに不満を抱き、蹴鞠試合に賭けるなど、金銭への執著も垣間見えます。一見軽薄に見える行動も、実は家族を支えるための責任感の表れなのかもしれません。今後の展開で、彼女の真意が明かされることを期待したいです。

一方、祁炎は、黎萌萌の才能を高く評価しつつも、彼女の真意を掴みかねている様子が描かれています。壁ドンからの秘密基地への案内は、黎萌萌を試す意図があったのかもしれません。黎萌萌と和(か)親王の会話に不機嫌になるシーンは、嫉妬にも価た感情が芽生えていることを闇示しており、二人の関係が恋愛へと発展する可能性も感じさせます。

つづく