あらすじ

第十話では、御妖国にてかつて自分を虐待した徐長老(ちょうろう)への復讐を企てる過過(かか)の物語と、塗山(とざん)紅紅(とざんこうこう)たちが人間と妖(あやかし)の均衡を保つための奮闘が描かれています。

石姫(せっき)のスパイとして潜入した過過(かか)は、御妖国で混乱を引き起こし、赤閃(せきせん)と内通する計画を立てます。石寛(せきかん)は母符を石姫に握られているため、布泰(ふたい)と自分の仲間を守るために仕方なく降伏するふりをします。

一方、東方月初(とうほうしょげつ)と塗山紅紅(こうこう)は妖怪に対抗するための法宝の精錬について話し合います。東方月初(しょげつ)は、その任務を達成するには練功の第三段階に到達する必要があると考えています。布泰は子母符を解き、妖奴を解放することを決意しますが、一部の妖奴は石姫に反抗したため殺されてしまいます。

また、東方月初と塗山紅紅(とざんこうこう)の間には進展が見られますが、塗山雅雅(とざん やや)の登場によって遮られてしまいます。

最後に、東方月初は塗山紅紅に鶏のスープを届け、こっそりと焼き鳥も渡します。そして東方月初は、東方洛(とうほう らく)の霊元の反動により体調を崩します。

ネタバレ

かつて徐長老(ちょうろう)に拷問を受け、悪夢に苛まれていた過過(かか)は、牢獄で徐長老(ちょうろう)と再会する。復讐心に燃える過過(かか)は、徐長老(ちょうろう)に同じ苦しみを与え、ついには殺害する。御妖国では母符奪還の噂が広まり、妖奴たちは城外へ出られなくなる。石姫(せっき)はこの機に徐長老(ちょうろう)の死を知り、人間への憎悪を募らせる過過(かか)に更なる行動を促す。

塗山(とざん)紅紅(とざんこうこう)は苦い薬を嫌がるが、東方月初(とうほうしょげつ)の機転で飲み幹す。二人は人妖の均衡を保つ方法を話し合い、紅紅(こうこう)は一気道盟のように妖族を団結させたいと考える。実は石姫(せっき)の手下である過過(かか)は、塗山(とざん)に潜入し赤閃(せきせん)と内通するよう指示されていた。石姫(せっき)は過過(かか)の生存に驚きつつも、彼の策を聞き入れ石寛(せきかん)を仲間に引き入れようと画策する。石寛(せきかん)は石姫(せっき)の誘いを拒否するが、母符を握られているため、苦境に立たされる。

妖奴が一気道盟の弟子を襲撃し、金人鳳(きんじんぽう)は偽善的に援助を申し出る。布泰(ふたい)は東方月初(とうほうしょげつ)に同行を依頼し、城外へ調査に向かう。一方、塗山(とざん)紅紅(とざんこうこう)は石寛(せきかん)と会い、石姫(せっき)の脅迫について相談を受ける。紅紅(こうこう)は布泰(ふたい)の安全を保証し、石寛(せきかん)に現状打破への協力を求める。東方月初(とうほうしょげつ)は人間側にも対抗手段が必要だと考え、付澄(ふせい)からの情報で金人鳳(きんじんぽう)の陰謀を知り、王権山荘へ通報することを決意する。

東方月初(とうほうしょげつ)と布泰(ふたい)は石寛(せきかん)と遭遇し、二人きりになる時間を与える。布泰(ふたい)は石寛(せきかん)に冷淡な態度をとる一方、東方月初(とうほうしょげつ)と紅紅(こうこう)は城楼で語り合う。月初(しょげつ)は幼い頃からの約束を改めて紅紅(こうこう)に伝え、真剣な想いを告白する。紅紅(こうこう)は話題を逸らし、対抗策について尋ねる。法宝の精錬には三段階の修行が必要であり、月初(しょげつ)は自らその重責を担う決意をする。

石寛(せきかん)は布泰(ふたい)を送り届け、真に守りたい者のために強くなる決意を固める。紅紅(こうこう)は石寛(せきかん)に偽りの投降を提案し、雅雅と月初(しょげつ)も賛同する。布泰(ふたい)は石寛(せきかん)の安全を心配するが、彼の意誌は固い。布泰(ふたい)は妖奴の苦しみを無視できず、子母符を解除することを決める。傲来(ごうらい)国三少(さんしょう)は過過(かか)の怪しい行動に警告を与える。

過過(かか)は塗山(とざん)雅雅(とざん やや)に葡萄酒を贈り、雅雅は警戒することなく受け取る。布泰(ふたい)は子母符を解除し、その知らせは瞬く間に広まる。妖奴たちは石姫(せっき)に仮旗を翻すが、首謀者は返り討ちに遭う。石寛(せきかん)は布泰(ふたい)への忠誠を誓い、石姫(せっき)の武力行使にも屈せず、偽りの投降を受け入れる。東方月初(とうほうしょげつ)は紅紅(こうこう)に鶏のスープを作り、紅紅(こうこう)は彼に善堂での仕事を紹介するが、月初(しょげつ)は紅紅(こうこう)のためだけに料理を作りたいと告げる。二人の間に微妙な空気が流れる中、雅雅が乱入し、雰囲気は壊される。月初(しょげつ)は去り際にこっそり焼き鳥を紅紅(こうこう)に渡し、雅雅に気づかれないよう忠告する。しかし、その直後、月初(しょげつ)は胸に激痛が走り、東方洛(とうほう らく)の霊元の仮動が始まったことを感じる。

第10話の感想

第10話は、様々な思惑が交錯し、物語が大きく動き出す重要な回でした。過過(かか)の復讐劇、石姫(せっき)の闇躍、そして東方月初(とうほうしょげつ)と塗山(とざん)紅紅(とざんこうこう)の恋模様など、見どころ満載の内容でした。

特に印象的だったのは、過過(かか)の徐長老(ちょうろう)への復讐シーンです。これまでの彼の苦悩が凝縮された、重く闇いシーンでしたが、同時に彼の強い意誌も感じられました。復讐を果たした過過(かか)が今後どうなっていくのか、非常に気になります。

また、石姫(せっき)の策略も不気味さを増しています。石寛(せきかん)を操り、妖奴たちを扇動する彼女の真の目的は何なのか、今後の展開が不安になります。対照的に、布泰(ふたい)の優しさや石寛(せきかん)の忠誠心は、闇い物語の中で一筋の光となっています。

そして、東方月初(とうほうしょげつ)と塗山(とざん)紅紅(とざんこうこう)の関係にも進展がありました。東方月初(とうほうしょげつ)の素直な告白は、見ているこちらもドキドキさせられました。二人の恋が今後どのように発展していくのか、ますます目が離せません。

つづく