あらすじ
第11話は、東方月初(とうほうしょげつ)が霊元反噬によって危機に瀕している様子を描いています。彼は塗山(とざん)紅紅(とざんこうこう)が百年もの間守ってきた霊元を壊すことを望まず、苦痛に耐える道を選びました。それを知った塗山紅紅(こうこう)はひどく焦り、解決策を探し始めます。
一方、石姫(せっき)は傲来(ごうらい)国三少(さんしょう)を排除しようとしますが、石寛(せきかん)に拒否されます。東方月初(しょげつ)は傲来国三少に霊元反噬について尋ね、霊元が自壊してしまうともう元には戻らないことを知ります。塗山紅紅(とざんこうこう)を守るため、東方月初は布泰(ふたい)と偽りの結婚をすることで宗祠に入り、霊元を救う方法を探そうと決意します。
この行動は塗山紅紅と石寛(せきかん)の強い反発を招き、特に塗山紅紅は反対しながらも、心の奥底では東方月初に対して複雑な感情を抱いていました。
最後に、東方月初と布泰は宗祠へと入り、塗山紅紅は門の外で見送ります。彼女の心は、名残惜しさと複雑な感情でいっぱいでした。
ネタバレ
東方月初(とうほうしょげつ)は霊元仮噬で体調を崩すが、塗山(とざん)紅紅(とざんこうこう)には隠そうとする。しかし、紅紅(こうこう)はすぐに異変に気付き、事態の深刻さを理解する。月初(しょげつ)は紅紅(こうこう)が百年守ってきた霊元を壊したくないため、苦痛に耐える。
石姫(せっき)は南国毒童子の情報を得て、傲来(ごうらい)国三少(さんしょう)に王位を約束して協力を持ちかけたが断られた過去を思い出す。過過(かか)は三少(さんしょう)爷の排除を提案するが、石姫(せっき)は時機尚早と判断する。
月初(しょげつ)は三少(さんしょう)爷に霊元仮噬の相談をするが、既に手遅れだと告げられる。紅紅(こうこう)は新たな霊元を作ることを決意し、塗山(とざん)雅雅(とざん やや)に翠玉鳴鸞(すいぎょくめいらん)を呼ぶよう指示する。雅雅は東方月初(とうほうしょげつ)の霊元が紅紅(こうこう)にとって重要だと話し、月初(しょげつ)は紅紅(こうこう)が自分を助けるのは霊元のためだと落胆する。偶然、月初(しょげつ)は東方月初(とうほうしょげつ)の霊元の中の記憶を垣間見て、幼い紅紅(こうこう)と東方月初(とうほうしょげつ)が楽しそうに遊ぶ様子を見て、紅紅(こうこう)がずっと幸せではなく、東方月初(とうほうしょげつ)を恋しがっているかもしれないと感じる。
布泰(ふたい)は古文書から帝王と妖怪の恋物語を見つけ、宗祠に解決策があると考える。月初(しょげつ)に愛について問われた布泰(ふたい)は秘伝書を見せ、宗祠に答えがあると伝えるが、妖族は入れないと言う。布泰(ふたい)は石寛(せきかん)との結婚を月初(しょげつ)に頼み、月初(しょげつ)は彼女を守るため偽装結婚に同意する。
石姫(せっき)は金人鳳(きんじんぽう)と手を組み、妖族を率いて都を包囲する。紅紅(こうこう)は妖族に軽挙妄動を禁じる。月初(しょげつ)と布泰(ふたい)の結婚が公になると、紅紅(こうこう)は心を痛め、石寛(せきかん)は宮殿の外で夜通し待つ。紅紅(こうこう)は結婚に仮対し、月初(しょげつ)に自分の気持ちを問うが、月初(しょげつ)は複雑な心境を隠して布泰(ふたい)が好きだと言って紅紅(こうこう)を突き放す。
翠玉鳴鸞(すいぎょくめいらん)が到著し、紅紅(こうこう)は霊元を守りつつ月初(しょげつ)を救う方法を尋ねる。過過(かか)は石姫(せっき)に月初(しょげつ)と布泰(ふたい)の結婚の真の目的を漏らす。一気道盟は金人鳳(きんじんぽう)と妖族の繋がりを知り、結婚式を利用して真相を探ろうとする。雅雅は結婚に怒り、紅紅は月初の行動には理由があると信じる。
月初は自分の霊力を東方月初(とうほうしょげつ)の霊元に移し、自分が死んでも霊元が守られるようにする。そして紅紅に金人鳳(きんじんぽう)への復讐を頼む。付澄(ふせい)は月初に金人鳳(きんじんぽう)の防御図を渡し、逃げるよう勧めるが、付澄(ふせい)には何か思うところがあるようだ。
結婚式の前夜、月初は紅紅に会いに行き、雅雅に叱責される。月初は紅紅に防御図を渡し、金人鳳(きんじんぽう)を止めるよう頼む。石寛(せきかん)は一睡もできず、布泰(ふたい)への想いに苦しむ。結婚式当日、月初と布泰(ふたい)は宗祠に入り、紅紅は二人の後ろ姿を見つめ、大切な何かが失われていくのを感じる。紅紅は止めようとするが、既に遅く、宗祠の扉は閉ざされる。
第11話の感想
第11話は、東方月初(とうほうしょげつ)と塗山(とざん)紅紅(とざんこうこう)の関係に大きな変化が生じた、非常に切ないエピソードでした。東方月初(とうほうしょげつ)は霊元仮噬の苦痛に耐えながらも、紅紅を想う気持ちと、自らの運命を受け入れる覚悟が強く感じられました。紅紅への想いを隠しながらも、彼女の幸せを願う姿には胸が締め付けられます。
特に印象的だったのは、東方月初(とうほうしょげつ)が紅紅と東方月初(とうほうしょげつ)の幼少期の記憶を垣間見るシーンです。紅紅が過去に囚われ、本当の幸せを掴めていないことに気付いた月初の表情は、切なさと共に、彼女を救いたいという強い決意が感じられました。
布泰(ふたい)との偽装結婚は、紅紅にとって大きな衝撃だったでしょう。紅紅の悲しげな表情、そして月初の冷淡な言葉は、二人の間に深い溝を作ってしまったように見えます。しかし、月初の真意が紅紅に伝わる日は来るのでしょうか。
また、石寛(せきかん)の苦悩も印象的でした。布泰(ふたい)への一途な想いを抱えながらも、彼女の心を掴むことができず、ただただ苦しむ姿は見ていて辛くなります。
つづく