あらすじ
第13話は、布泰(ふたい)の死後、傲来(ごうらい)三少(さんしょう)と塗山(とざん)雅雅(とざん やや)が調査をしても真相に辿り着けなかったことから始まります。一方、東方月初(とうほうしょげつ)と塗山(とざん)紅紅(とざんこうこう)の心の距離は縮まり、二人の関係に変化が訪れました。東方月初(とうほうしょげつ)は皆に隠れて危険な行動をとっていたことを塗山(とざん)紅紅(とざんこうこう)に告白し、自分の不安や責任について打ち明けました。同時に、布泰(ふたい)と石寛(せきかん)の秘めた恋物語、そして苦情樹(くじょうじゅ)の下にある法宝によって二人が来世で結ばれる機会を得たことについても語りました。塗山(とざん)紅紅(とざんこうこう)は石寛(せきかん)に布泰(ふたい)の遺志を継ぎ、国と民を守るように勧めます。石寛(せきかん)はこれを受け入れ、新たな尊主となり、妖盟を設立、塗山(とざん)紅紅(とざんこうこう)が統領に就任しました。
そんな中、東方月初(とうほうしょげつ)は塗山(とざん)紅紅(とざんこうこう)への想いが募り、ついに告白しようとしますが、うまく伝えることができません。塗山一族の経済状況が厳しくなったため、塗山栄栄(とざんすず)(とざんすず)は人間との商取引、具体的には店を共同経営することを提案します。塗山雅雅(とざん やや)は、東方月初(とうほうしょげつ)と塗山紅紅(とざんこうこう)の噂を鎮めるため、東方月初(とうほうしょげつ)に人間界の市場で胭脂屋を経営させ、お見合いをさせることを提案します。東方月初(とうほうしょげつ)は乗り気ではありませんでしたが、塗山紅紅(こうこう)の決断により、二人は共に人間界へと向かうことになりました。
ネタバレ
ブタイの死後、傲来(ごうらい)三少(さんしょう)と塗山(とざん)雅雅(とざん やや)は調査を進めるも、手がかりは見つからず。一方、塗山(とざん)紅紅(とざんこうこう)に看病されていた東方月初(とうほうしょげつ)は、目を覚ました後も眠ったふりを続け、紅紅(こうこう)の手を握りしめる。見つかってからも、悪びれる様子もなく甘える月初(しょげつ)。紅紅(こうこう)は、人間の短い寿命を考えると、一人で危険な行動をとる月初(しょげつ)を心配する。月初(しょげつ)は仮省し、逆にいつも塗山(とざん)の為に危険を冒す紅紅(こうこう)こそ守られるべきだと慰める。ブタイの死について、月初(しょげつ)は石寛(せきかん)との物語、そして二人の縁を結ぶ法宝に石寛(せきかん)の妖力が込められていることを紅紅(こうこう)に伝える。紅紅(こうこう)は天書にその情報を記録し、二人は来世で再会できるだろうと語る。紅紅(こうこう)は石寛(せきかん)にブタイの国と民を守り続けるよう励まし、ブタイの遺言を思い出した石寛(せきかん)は、迷わずこれを受け入れる。
しかし、石姫(せっき)はブタイの死は始まりに過ぎないと告げ、紅紅(こうこう)を激怒させる。その後、妖族の住処が人間に破壊され、ブタイが妖族に殺されたと人間が誤解したことで、街は騒乱状態に陥る。紅紅(こうこう)は事態収拾の為に姿を現し、石寛(せきかん)がブタイに指名された次期尊主であること、そして妖族も平和を望んでいることを訴える。そして、弱き者を守り、秩序を維持し、必要に応じて外敵と戦うための「妖盟」の設立を提案する。この提案は皆に受け入れられ、石寛(せきかん)は正式に新尊主となり、紅紅(こうこう)を盟主とする妖盟が結成される。この状況を、過過(かか)は滑稽だと冷ややかに見つめていた。
塗山(とざん)に戻った紅紅(こうこう)は、石姫(せっき)の背後にさらに強力な存在がいると睨み、警戒を緩めない。塗山(とざん)容容(とざんすず)は、今の自分たちの力なら石姫(せっき)を追い払えると自信を見せる。紅紅(こうこう)は強化された妖力で石姫(せっき)を圧倒するが、石姫(せっき)は過過(かか)に強力な妖怪を探してくるよう指示を出す。実は、過過(かか)は塗山(とざん)でずっと実力を隠しており、傲来(ごうらい)三少(さんしょう)に挑まれた際もわざと負けたふりをしていた。しかし、傲来(ごうらい)三少(さんしょう)は何かに気づいている様子だった。
東方月初(とうほうしょげつ)は、想いを寄せる女性に既に好きな人がいるという恋の悩みを抱えていた。流殤に想いを伝えるよう勧められた月初(しょげつ)は、洞窟の外で紅紅(こうこう)への告白の練習をするが、紅紅の姿はなかった。紅紅もまた、月初(しょげつ)との関係について考え、昔のお面を大切に保管していた。月初(しょげつ)は紅紅に鶏のスープを届け、冗談交じりに代金を請求する。紅紅は可笑しくも、少し困ったように微笑む。
雪が降ると予言した月初(しょげつ)は、傘を持って紅紅の授業が終わるのを待つ。予言通り、間もなく雪が降り始める。しかし、紅紅は傘を流殤に渡し、月初(しょげつ)は自身の霊力で二人に目に見えない傘を差しかける。流殤は偶然、この雪が九霜(きゅうそう)たちによって作られたものだと知る。また、月初(しょげつ)が紅紅に想いを寄せていることは、既に後山の小妖たちの間で噂になっていた。塗山(とざん)の財政難を受け、容容は人間の街で店を開くことを計画する。長老(ちょうろう)たちは月初(しょげつ)が紅紅に想いを寄せていることに不満を示し、紅紅に噂を払拭するよう要求する。しかし、容容は月初(しょげつ)を気に入り、二人の仲を応援する。容容と雅雅は小妖たちの噂を聞き、月初に人間の街で胭脂屋を開きながら見合いをすることで、紅紅との噂を消すように仕向ける。月初は乗り気ではないが、雅雅と容容の圧力に負け、紅紅も一緒に街へ行くことを決める。一方、石姫(せっき)に見捨てられることを恐れた金人鳳(きんじんぽう)は、新たな道を模索し始めるのだった。
第13話の感想
第13話は、ブタイの死をきっかけに、様々な変化が起こる重要な回でした。悲しみの中にも、新たな展開が次々と繰り広げられ、今後の物語の行方がますます気になる展開となっています。
特に印象的だったのは、塗山(とざん)紅紅(とざんこうこう)のリーダーシップです。街の騒乱を鎮め、妖盟設立を提案する姿は、まさに塗山(とざん)の盟主としての風格を感じさせました。また、石寛(せきかん)がブタイの遺誌を継ぎ、新尊主となる場面も感動的でした。二人の絆の強さを改めて感じることができ、ブタイの死が無駄ではなかったと思えるような、希望に満ちたシーンでした。
一方で、東方月初(とうほうしょげつ)と塗山(とざん)紅紅(とざんこうこう)の恋模様も進展を見せています。互いに想いを感じながらも、素直になれない二人のもどかしさが、見ているこちらもドキドキさせられます。特に、雪のシーンは美しく、二人の関係性を象徴しているようでした。しかし、長老(ちょうろう)たちの仮対や、容容たちの策略など、二人の恋路にはまだまだ障害がありそうです。
また、石姫(せっき)の闇躍や、過過(かか)の真意など、謎めいた要素も残されており、今後の展開がますます予測不可能になっています。石姫(せっき)の背後にいるという強力な存在とは一体誰なのか、過過(かか)は本当に塗山(とざん)に敵対するつもりなのか、様々な疑問が浮かんできます。
つづく