あらすじ
第14話は、東方月初(とうほうしょげつ)が胭脂鋪で一心不乱に胭脂の研究に励む様子を描いています。塗山(とざん)雅雅(とざん やや)は彼と人間の女性との縁談を画策しますが、東方月初(しょげつ)は塗山紅紅(とざんこうこう)への想いを募らせているようです。二人は一緒に街を散策し、芝居見物や湯圓を食べ、東方月初は紅紅(こうこう)の口元の食べかすを拭ったり、栗を買ってあげたりと、彼女への優しさを示します。こうした一連の行動に、塗山紅紅(とざんこうこう)の心は揺れ動きます。
同時に、物語は東方月初と塗山紅紅の深まる絆、そして東方(とうほう)家の後継者出現に対する周囲の反応、特に一気道盟の敵意や金人鳳(きんじんぽう)の陰謀も描いています。長老(ちょうろう)は塗山紅紅と東方月初の関係に反対しますが、紅紅は一歩も引きません。
そして最後に、東方月初と塗山紅紅は、金人鳳が一気道盟の弟子を利用した陰謀を暴き、迫り来る危機に立ち向かう覚悟を決めます。
ネタバレ
紅紅(こうこう)と月初(しょげつ)は人間の街の化粧品店を訪れる。月初(しょげつ)は熱心に化粧品を研究し、女性たちに目もくれず、雅雅は呆れるが、紅紅(こうこう)は彼女たちに特に気に留めない。商売の才能を見せる月初(しょげつ)。雅雅は彼と人間の女性との縁を結ぼうとするが、月初(しょげつ)は紅紅(こうこう)と街へ繰り出す。
二人は大道芸を見物し、月初(しょげつ)が即興で芸に加わると、紅紅(こうこう)の心は揺れ動く。その後、二人は湯圓を食べる。人間の食べ物が苦手な紅紅(こうこう)も、今回は美味しく感じる。家族の話では、月初(しょげつ)は父親が母親に頭が上がらないことを面白おかしく語る。月初(しょげつ)は紅紅(こうこう)の口元の汚れを拭き、慄を買ってあげる。賑やかな街で、二人は獅子舞を楽しむ。
ある老人が、息子夫婦を妖怪に殺されたと嘆く。紅紅(こうこう)は妖怪が人間に与える害の大きさを痛感する。金人鳳(きんじんぽう)は石姫(せっき)に赤煉妖丹を要求し、石姫(せっき)は最後の一つを渡すが、服用すれば後戻りできないと警告する。一気道盟は妖盟の結成を敵対視し、監視を強める。
月初(しょげつ)の住居の窓が壊れるが、修理には金がかかる。容容は冷酷に断り、月初(しょげつ)は頭を抱えるが、毎日欠かさず紅紅(こうこう)に食べ物を届ける。紅紅(こうこう)は窓を修理するが、偶然流殇の恋愛指南書を見つけてしまう。月初(しょげつ)は慌てて弁明する。実は月初(しょげつ)は人間の街へ出るのが嫌だった。雅雅と容容の思惑は分かるが、誰でも彼の心に入れるわけではない。月初(しょげつ)が紅紅(こうこう)と食べようと取っておいたアイスキャンディーは盗まれてしまう。雅雅は傲来(ごうらい)国三少(さんしょう)にアイスキャンディーを贈り、秘伝を教わってもらおうとする。長老(ちょうろう)は紅紅(こうこう)を叱責し、人間、特に東方(とうほう)家の末裔のために塗山(とざん)を裏切るべきではないと諭す。
月初は雅雅にアイスキャンディーのことを詰め寄り、武術を教わるようせがむ。金人鳳(きんじんぽう)は東方(とうほう)家の末裔が現れたという情報を流し、一気道盟は霊血を狙って塗山(とざん)へ向かう。紅紅(こうこう)は傲来(ごうらい)国三少(さんしょう)が雅雅に気持ちを寄せていることを見抜き、純真な彼女が傷つくことを心配する。一気道盟は塗山(とざん)へ向かう途中、靈蝶に襲われるが、金人鳳(きんじんぽう)に救われ、彼を信用し、別ルートで塗山(とざん)へ入る。長老(ちょうろう)は月初に紅紅から離れるよう警告するが、紅紅に阻まれる。月初は屈しない。付澄(ふせい)は月初に金人鳳(きんじんぽう)を殺すよう伝言を送ろうとするが、金人鳳(きんじんぽう)に見つかり、千愁泣で脅され、偽の伝言を送らせる。月初の純質陽炎は進化し、紅紅は金人鳳(きんじんぽう)と一気道盟が街の外に集結しているという情報を受け取る。付澄(ふせい)からいつもと違う文面で会合の伝言が届き、二人は付澄(ふせい)が捕まり、伝言は金人鳳(きんじんぽう)からのものだと気付く。
金人鳳(きんじんぽう)は一気道盟の弟子たちを犠牲にして陣を組み、紅紅に立ち向かう。
第14話の感想
第14話は、紅紅と月初の関係性が深まる一方で、周囲の状況が緊迫していく様子が描かれており、今後の展開が気になるエピソードでした。特に印象的だったのは、二人のデートシーンです。人間界の賑やかな街並みを背景に、無邪気に楽しむ月初と、次第に心を開いていく紅紅の姿が微笑ましく、二人の間に芽生えつつある恋心が繊細に表現されていました。普段はクールな紅紅が、月初の優しさに触れ、笑顔を見せる場面は、彼女の変化を感じさせ、胸が温かくなりました。
しかし、そんな二人の幸せな時間は、周囲の陰謀によって脅かされています。金人鳳(きんじんぽう)の策略、一気道盟の襲撃、そして長老(ちょうろう)からの圧力など、様々な困難が二人に立ちはだかります。特に、金人鳳(きんじんぽう)の狡猾さと冷酷さは、物語に緊張感を与えています。彼が今後どのような行動に出るのか、そして紅紅と月初はどのように立ち向かっていくのか、非常に気になるところです。
また、雅雅と傲来(ごうらい)国三少(さんしょう)の関係性も興味深いポイントです。雅雅の純粋な気持ちを利用しようとする傲来(ごうらい)国三少(さんしょう)の思惑が、今後の物語にどのような影響を与えるのか、注目したいです。
つづく