あらすじ
東方月初(とうほうしょげつ)は両親の仇を討つため、塗山(とざん)を離れる決意をした。彼は易容術を使い、女狐妖の九霜(きゅうそう)に化けて流觴(りゅうしょう)から金を借りた。そしてその金を塗山栄栄(とざんすず)に渡し、市で集金する機会を得ようとしたが、許可は下りなかった。
一方、付澄(ふせい)は鶴仙(かくせん)と虎仙(こせん)を人質に取り、東方月初(しょげつ)を探すよう脅迫していた。全てを見抜いていた塗山紅紅(とざんこうこう)は、東方月初に集金を許可する。だが、それは金人鳳(きんじんぽう)をおびき出すための計略だった。
集金を通して、東方月初は持ち前の優しさを見せ、九霜と流觴の好感を得る。塗山紅紅(こうこう)は彼に手を貸すだけでなく、新たな技も伝授し、塗山雅雅(とざん やや)と塗山栄栄(とざんすず)(とざんすず)に彼の護衛をさせるつもりでいた。
東方月初は集金の機会を利用し、妖族と人族の緊張を高め、復讐への道筋をつけようとしていた。しかし、塗山紅紅(とざんこうこう)は既に全てを見越し、起こりうる危機に備え始めていた。
ネタバレ
東方月初(とうほうしょげつ)は両親の仇を討つため、塗山(とざん)を出て復讐を果たそうと機会を伺っていた。狼妖の死を好機と捉え、密かに習得した易容術で女狐妖の九霜(きゅうそう)に化け、流觴(りゅうしょう)から好意を寄られていることを利用して金を借りる。まんまと流觴(りゅうしょう)のへそくりを手に入れた月初(しょげつ)だったが、流觴(りゅうしょう)は騙されたと知って激怒する。月初(しょげつ)は手に入れた金を塗山(とざん)栄栄に渡し、市場での集金業務を自分に任せるよう頼む。しかし、栄栄は承諾せず、金は失われた上に借金だけが残る羽目に。
一方、付澄(ふせい)は鶴仙(かくせん)と虎仙(こせん)を捕らえ、「千愁泣」とその解毒薬を用いて、東方月初(とうほうしょげつ)を差し出すよう脅迫する。二人は命を守るため、金人鳳(きんじんぽう)にも逆らえず、月初(しょげつ)の霊血を狙うことに決める。塗山(とざん)紅紅(とざんこうこう)は東方月初(とうほうしょげつ)の霊血と闇黒の力の関連性について考えを巡らせている中、月初(しょげつ)が市場の集金業務を願い出る。紅紅(こうこう)は彼の逃亡を警戒しつつも、因果は定まっていると考え、復讐心を利用して金人鳳(きんじんぽう)の手がかりを探ろうと、月初(しょげつ)の願いを聞き入れる。
鶴仙(かくせん)と虎仙(こせん)は塗山(とざん)から狐妖が出ていくのを見つけ、捕らえて月初(しょげつ)を引き渡すよう脅迫しようと企む。捕らえられた九霜(きゅうそう)を月初が救出し、駆けつけた塗山(とざん)雅雅(とざん やや)と紅紅(こうこう)が二人を撃退する。紅紅(こうこう)は月初を集金に行かせた真意を塗山(とざん)容容(とざんすず)に明かし、金人鳳(きんじんぽう)が自ら動き出すのを待つ作戦だと説明する。容容は紅紅(こうこう)が雅雅に月初の護衛をさせ、自身も密かに見守っていることに納得する。
付澄(ふせい)は金人鳳(きんじんぽう)に今日の出来事を報告し、金人鳳(きんじんぽう)は月初が自ら現れると確信する。九霜(きゅうそう)と流觴(りゅうしょう)は月初の優しさに触れ、感謝の気持ちで本やお菓子を贈る。紅紅(こうこう)も月初の怪我を心配し、容容から預かった薬を渡す。
市場で集金をする月初は、人間的身份が注目を集め、家賃を値上げして店を立ち退かせる。彼の狙いは、彼らを人間界の市場に店を出させ、復讐の足掛かりとすることだった。紅紅(こうこう)は月初の行動を全て見抜いていた。
雅雅は人間に襲われたという妖を助け、「過過(かか)」と名付ける。過過(かか)は容容の助けで元の姿に戻り、雅雅は容容に過過(かか)の住居を用意するよう頼む。
月初は紅紅に人間界の市場へ行きたいと頼み、紅紅は「駆魔一式」を教え、暇な時間には焼き芋を振る舞う。長老(ちょうろう)たちは紅紅の指示で妖界を捜索するが、闇黒の力は見つからず、紅紅は人間と妖の間で何かが起こると予感する。人間界の市場へ行く前日、月初は鶏を焼いている。紅紅は彼の神火が不安定なことから、何か悩みを抱えていることに気づく。紅紅は塗山最強の雅雅に妖力だけでは塗山を守れないことを伝え、自分が留守の間、容容と共に塗山を守ってほしいと頼む。
第2話の感想
第2話は、東方月初(とうほうしょげつ)の復讐心と塗山紅紅(とざんこうこう)の思惑が交錯する、緊張感あふれる展開でした。両親の仇討ちという強い目的を持つ月初は、その一心で狡猾な計画を実行していきます。易容術を使って流觴(りゅうしょう)を騙したり、塗山栄栄(とざんすず)を利用したりと、手段を選ばない様子は、彼の復讐への執念を強く感じさせます。
一方で、塗山紅紅(とざんこうこう)は月初の行動を全て見透かしつつ、彼を利用して金人鳳(きんじんぽう)をおびき出そうとします。二人の知略のぶつかり合いは、今後の物語の展開を予感させる重要なポイントと言えるでしょう。
特に印象的だったのは、紅紅が月初に焼き芋を振る舞うシーンです。冷徹な紅紅が見せる、わずかな優しさ。これは、単なる策略の一環なのか、それとも…?二人の関係性の変化にも注目したいところです。
つづく