あらすじ
第二十二話は、付澄(ふせい)の負傷による寝たきり状態から始まります。玉萍(ぎょくへい)おばさんは心を痛め、東方月初(とうほうしょげつ)に神火山荘の舵取りを頼みます。表向きは神火山荘のためとしながらも、東方月初(とうほうしょげつ)は一気道盟全体を掌握するという大きな野心を抱いていました。
渾天典獄事件に関して、南宫家当主は塗山(とざん)紅紅(とざんこうこう)の関与を疑いますが、東方月初(とうほうしょげつ)と律箋文(りつせんぶん)は、塗山(とざん)紅紅(とざんこうこう)が事件を阻止しようとしていたと証言します。東方月初(とうほうしょげつ)は妖盟との協力による悪妖討伐を提案し、王権弘業(おうけん こうぎょう)の賛同を得ますが、南宫家当主の反対は却下されます。
会議後、王権弘業(おうけん こうぎょう)は東方月初(とうほうしょげつ)に一気道盟設立の理念への理解と支持を表明し、塗山(とざん)側も協力を承諾します。塗山(とざん)容容(とざんすず)は顔如山(がんじょざん)の妖気を変化させ、疑いを避ける手助けをします。しかし、顔如山(がんじょざん)は他者を助けている最中に律箋文(りつせんぶん)に見つかってしまいます。
東方月初(とうほうしょげつ)は塗山(とざん)へ赴き、協力について話し合いますが、塗山(とざん)雅雅(とざん やや)と塗山栄栄(とざんすず)(とざんすず)は、塗山紅紅(とざんこうこう)が東方月初(しょげつ)と会うことで心脈が衰弱することを危惧し、二人の面会を阻止しようとします。東方月初(しょげつ)は流觴(りゅうしょう)を通して塗山紅紅(とざんこうこう)に拝帖を届けますが、彼女の冷淡な反応に東方月初(しょげつ)は驚きを隠せません。
ネタバレ
付澄(ふせい)は怪我で臥せっており、かつて金人鳳(きんじんぽう)に酷い仕打ちを受けたことから、玉萍(ぎょくへい)おばさんは心を痛め、東方月初(とうほうしょげつ)に神火山荘の指揮を執らせることにした。しかし、東方月初(とうほうしょげつ)の真の狙いは神火山荘ではなく一気道盟全体にあった。今回の渾天典獄事件で、南宮家当主は王権弘業(おうけん こうぎょう)の前で責任追及を主張。東方月初(とうほうしょげつ)の来訪を鼻で笑う南宮家当主は、塗山(とざん)紅紅(とざんこうこう)がこの事件に関与していると主張するが、東方月初(とうほうしょげつ)と律箋文(りつせんぶん)は、塗山(とざん)紅紅(とざんこうこう)が事件を阻止したと証言する。議論は平行線を辿り、東方月初(とうほうしょげつ)は妖盟との協力を提案。人妖協力の先駆けとなるこの提案に、王権弘業(おうけん こうぎょう)は同意し、東方月初(とうほうしょげつ)に責任を負わせる。南宮家当主は再三仮対するも、却下される。
その後、王権弘業(おうけん こうぎょう)は東方月初(とうほうしょげつ)と二人きりで会談。一気道盟は妖盟に対抗するために設立されたが、最終的な目的は民衆の平和だと語る王権弘業(おうけん こうぎょう)は、自身も世家に束縛されてきたと吐露する。塗山(とざん)は協力の申し出を受け入れ、同時に赤砂(せきさ)魔盗団の情報も入手する。
塗山(とざん)容容(とざんすず)は顔如山(がんじょざん)に気配を変える道具を渡し、律箋文(りつせんぶん)の疑いを晴らすよう指示する。しかし、ある女性を助けているところを律箋文(りつせんぶん)に見つかってしまう顔如山(がんじょざん)。塗山(とざん)容容(とざんすず)からもらった道具に自信を持っていたが、律箋文(りつせんぶん)は顔如山(がんじょざん)の技を使いこなし、顔如山(がんじょざん)は内心動揺する。その後、顔如山(がんじょざん)は律箋文(りつせんぶん)にしつこく付きまとい、若い頃の罪を赤砂(せきさ)魔盗団に償いたいと協力を求めるが、拒否されてもなお、律箋文(りつせんぶん)の後を追い続ける。顔如山(がんじょざん)は律箋文(りつせんぶん)に、誰かが真相を隠蔽していると示唆する。
東方月初(とうほうしょげつ)は塗山(とざん)との協力について話し合うため塗山(とざん)へ向かうことを決意。玉萍(ぎょくへい)おばさんは塗山(とざん)紅紅(とざんこうこう)が東方月初(とうほうしょげつ)を返さないのではないかと心配するが、東方月初(とうほうしょげつ)はそれを望んでいる様子。一気道盟の使者が東方月初(とうほうしょげつ)だと知った塗山(とざん)容容(とざんすず)と塗山(とざん)雅雅(とざん やや)は、塗山(とざん)紅紅(とざんこうこう)が東方月初(とうほうしょげつ)を思い出し、心脈衰竭を起こすことを危惧し、二人の接触を阻止しようと考える。故郷の塗山(とざん)に戻った東方月初(しょげつ)は喜びに満ちている。塗山栄栄(とざんすず)(とざんすず)は、塗山紅紅(とざんこうこう)は不在で、戻り次第連絡すると伝える。
一方、塗山紅紅(とざんこうこう)と東方月初(しょげつ)は赤砂(せきさ)魔盗団を追跡中。毒瘴の中、東方月初(しょげつ)が耐えられなくなったため、塗山紅紅(とざんこうこう)は彼を一時的に帰らせる。過過(かか)は赤雷(せきらい)を扇動して塗山と敵対させようとするが、赤砂(せきさ)は同意しない。東方月初(しょげつ)は自ら毒を試して解毒方法を見つけようとする。塗山に戻った塗山紅紅(とざんこうこう)。東方月初(しょげつ)は待ちきれずに、流觴(りゅうしょう)を通じて塗山紅紅(とざんこうこう)に拝帖を送っていた。塗山雅雅(とざん やや)と塗山栄栄(とざんすず)(とざんすず)が慌てて駆けつけると、塗山紅紅(とざんこうこう)は拝帖を二人に渡し、自分たちで処理するように指示する。
東方月初(しょげつ)は長老(ちょうろう)たちに捕まり、抜け出すために部下に酒を飲ませて退散する。途中で出会った花妖から、最近塗山紅紅(とざんこうこう)が東方月初(しょげつ)に付きまとっていると聞かされる。目を覚ました付澄(ふせい)は東方月初(しょげつ)を心配するが、彼はまた塗山紅紅(とざんこうこう)の元へ向かっていた。斛光閣の外で待ちきれない東方月初(しょげつ)は、塗山紅紅(こうこう)に「お久しぶりです」と声をかけるが、彼女の視線と口調は冷淡なものだった。
第22話の感想
第22話は、様々な思惑が交錯し、緊張感が高まる展開でした。特に、東方月初(しょげつ)と塗山紅紅(こうこう)の再会シーンは、切なくも胸を締め付けられるものがありました。
東方月初(しょげつ)は、神火山荘の危機に乗じて一気道盟全体を掌握しようと目論むなど、野心的な一面を見せます。しかし、その一方で、塗山紅紅(こうこう)への変わらぬ想いを抱き続けていることが、彼の行動の根底にあることが感じられます。故郷である塗山に戻った時の喜びようや、再会した塗山紅紅(こうこう)に「お久しぶりです」と声をかける姿からは、純粋な愛情が伝わってきました。
一方、塗山紅紅(こうこう)は、東方月初(しょげつ)に対して冷淡な態度を取ります。記憶を失っているのか、それとも意図的に距離を置こうとしているのかは分かりませんが、彼女の表情からは、複雑な感情が読み取れます。かつて愛し合った二人の間に、一体何が起こったのか、今後の展開が気になるところです。
つづく