祝祭の日、長楽郡主の劉箐(リュウ・セイ)は、画会を開き、自らモデルとなって絵を描かせていた。参加者の中には潘廷尉の次男、潘桧(ハン・カイ)の姿もあり、彼の絵は皆から賞賛され、まさに画魁に選ばれんとしていた。

その時、一台の馬車が到著。京城一の富豪、上官蘭(シャングワン・ラン)が御者を務め、降りてきたのは潘廷尉の庶長子であり、潘桧(ハン・カイ)の兄、潘樾(パン・ユエ)。最近御史に昇進し、京では名の知れた人物となっていた。潘樾(パン・ユエ)は劉箐(リュウ・セイ)に遅刻を詫び、残りの時間で絵を描くことを申し出た。

潘樾(パン・ユエ)の絵を見た劉箐(リュウ・セイ)は感嘆し、彼は画魁となった。潘家は潘桧(ハン・カイ)と劉箐(リュウ・セイ)の縁談を進めていたが、潘樾(パン・ユエ)の登場で計画は狂い、潘桧(ハン・カイ)は激怒し、父である潘瑾(ハン・ジン)に訴えた。潘樾(パン・ユエ)は気に留めず、ただ一人の行方を探していた。潘瑾(ハン・ジン)は、その人物の居場所を教える代わりに、潘樾(パン・ユエ)を潘家から追放することを条件とした。その人物とは、楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)。身寄りのない遺体を扱う、いわゆる「屍拾い」だった。

顔の傷のため、不吉な存在として人々から避けられ、辛い日々を送る楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)。師匠は県衙の仵作である老姜頭(ロウ・ギャントウ)で、共に死因の調査にあたっていた。ある日、楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)は城東の李(リー)家で起きた一家心中事件の現場へ派遣される。事件に不審を抱いた彼女は調査を開始。李(リー)家は「銀雨楼」と繋がりがあるため、県衙も事態を重く見ていた。調査は難航し、楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)は濡れ衣を著せられるが、窮地に陥った彼女を救ったのは潘樾(パン・ユエ)だった。彼は楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)を自宅へ連れて帰る。

楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)は潘樾(パン・ユエ)を幼馴染と認識するも、自分の身分を隠すため、彼の助けを拒み、贈られた玉佩さえ捨ててしまう。しかし、李(リー)家の事件の真相究明を決意した彼女は、死因が心中ではなく毒殺であることを突き止める。潘樾(パン・ユエ)も調査に加わるが、解剖の場面には戸惑いを隠せない。二人は李(リー)家で新たな手がかりを発見。それは、死者の体内から見つかった異物と、真相を握る貨郎の鼓の音…実はハムスターだった。黒衣の集団に襲われた際、潘樾(パン・ユエ)は楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)を守り逃走。潘樾(パン・ユエ)は楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)に危険な場所を離れるよう勧めるが、彼女は真相解明を諦めない。潘樾(パン・ユエ)の信頼を得るため、捨てた玉佩を拾い戻した楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)。潘樾は彼女を守ると誓い、共に事件の真相を追う。

第一話は、困難に立ち向かい、真相を解き明かそうとする二人を中心に展開。潘樾の楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)への深い想い、そして楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)の勇敢な姿が描かれる。

第1話の感想

「花間令~Lost in Love~」第1話は、ミステリー要素とロマンス要素が絶妙に絡み合い、今後の展開に期待を抱かせる見事な幕開けでした。華やかな画会から始まる物語は、主人公二人の対照的な境遇を鮮やかに描き出しています。身分の高い潘樾と、忌み嫌われる職業に就く楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)。幼馴染みでありながら、互いの素性を知らずに出会う二人の運命的な再会は、切なくも胸を締め付けられます。

特に印象的なのは、楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)の力強い眼差しです。社会から疎外されながらも、真実を追い求める彼女の芯の強さは、見ている者に勇気を与えてくれます。一方、潘樾は一見クールな貴公子ですが、楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)を守る姿からは、秘めた情熱と優しさが垣間見えます。二人の関係性がどのように変化していくのか、今後の展開が非常に楽しみです。

また、李(リー)家の一家心中事件の謎も興味深いポイントです。一見自殺に見偽装された巧妙な毒殺、背後に潜む黒衣の集団、そして「銀雨楼」という謎の組織の存在…。散りばめられた伏線が、物語に深みを与えています。事件の真相、そして楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)の過去に隠された秘密とは一体何なのか?次回が待ちきれません。

つづく