楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)は、卓瀾江(タク・ランジャン)に、なぜ3年間もチンピラのふりをして自分の正体を隠していたのかと問いただした。卓瀾江(タク・ランジャン)は、3年前に父親が罠に嵌められたため、銀雨楼を守るために冷酷な少主に変わらざるを得なかったと説明する。楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)と出会うまでは、辛い胸の内を誰にも打ち明けられずにいたが、彼女とは親友になり、何でも話せるようになった。楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)は彼にとってかけがえのない存在なのだ。

二人は、事件の被害者の娘に話を聞こうとするが、銀雨街の趙(ジャオ)堂主が既に関係者を連れ去り、さらに楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)を「銀雨楼の奥様」と呼んで大勢で出迎える。卓瀾江(タク・ランジャン)が捜査に来たことを知った趙(ジャオ)堂主は、街の商人を捕らえていたのだ。呆れた卓瀾江(タク・ランジャン)はすぐに解放を命じる。楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)は、氷飲を売る三姑娘(サン・クーニャン)を見つけ、事件のことを尋ねる。しかし、三姑娘(サン・クーニャン)は何も異変には気づかなかったと言う。父親の墓前に、強叔(強おじさん)と同じ傷を負った動物の死体が現れたこと、それを役所に届け出たが取り合ってもらえず、後に死体は掘り起こされ、生贄にされたことを話す。

一方、潘樾(パン・ユエ)も捜査を進めていた。被害者・田華(ティエン・ホア)の関係者に話を聞き、彼は生前、気性が荒く人望がなかったため、彼の死は因果応報だと皆が思っていることを知る。何かがおかしいと感じた楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)と卓瀾江(タク・ランジャン)。そこに白小笙(バイ・シャオシェン)が現れ、3人で酒を飲みに行く。

潘樾(パン・ユエ)は事件現場へ向かう。そこは人裏離れた場所で、被害者が来るような場所ではなかった。その時、川の中から怪物が現れ、舟に乗っていた人々が騒ぎ出す。潘樾(パン・ユエ)は怪物を追うが、見失ってしまう。白小笙(バイ・シャオシェン)は卓瀾江(タク・ランジャン)を信用しておらず、楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)に気を付けるように忠告する。夜になっても楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)が戻らないことに苛立った潘樾(パン・ユエ)は、捜索隊を送ろうとはしないものの、いてもたってもいられず探しに行く。阿澤(アーザー)から、楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)が夜に川辺に行ったこと、その後、川辺で灯会事件と同じ手口の死体が見つかったことを聞かされる。慌てて楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)を探しに行くと、彼女が卓瀾江(タク・ランジャン)と楽しそうに帰ってくるところに遭遇し、潘樾(パン・ユエ)の顔色は曇る。

玲児(レイアル)は、潘樾(パン・ユエ)が楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)を探そうとしていたこと、そして楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)のせいで潘樾(パン・ユエ)の肩の傷が開いてしまったことを伝える。蛟の噂が再び街に広まり、楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)は潘樾(パン・ユエ)の傷が悪化したのを見て、代わりに書類を書く。民衆は潘樾(パン・ユエ)の捜査が蛟の怒りを買うことを恐れ、捜査をやめるよう懇願する。陳三(チェン・サン)の検死結果が信用できないと考えた楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)は、死体が偽造されたものだと確信する。焦った誰かが動いたようだ。役所でも蛟を恐れて祈りを捧げ、潘樾(パン・ユエ)にも捜査中止を求める声が上がる。潘樾(パン・ユエ)は天意に任せると言って、楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)に100枚の銅銭を投げさせ、全て表が出たら捜査を続けると宣言する。楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)が銅銭を投げると、全て表が出た。天は捜査続行を望んでいるのだ。

皆で犯人の動機を推理する。恐らく夏至は犯人にとって特別な意味を持つ日なのだろう。阿澤(アーザー)は玲児(レイアル)と共に厨房を手伝う。玲児(レイアル)は阿澤(アーザー)を見る目が以前とは違っている。夕食時、楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)は肩の傷のせいで箸がうまく使えない潘樾(パン・ユエ)に料理を取り分けてやる。二人の様子は以前とはどこか違っていた。

第10話の感想

第10話は、サスペンス要素とロマンス要素が絶妙に絡み合い、ますます物語に引き込まれる展開でした。卓瀾江(タク・ランジャン)の過去が明らかになり、冷酷な仮面の下に隠された彼の優しさや苦悩が垣間見え、より人間味あふれるキャラクターとして感じられました。楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)との友情も深まり、二人のやり取りには心が温まります。

一方、潘樾の楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)への想いはより一層強まっている様子。嫉妬や焦燥感が募る中で、それでも彼女を心配する姿には切なさを感じます。楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)はそんな潘樾の気持ちにまだ気づいていないようですが、二人の関係性の変化に今後注目したいです。

事件の方は、偽造された死体や蛟の噂など、謎が深まるばかり。誰が何のためにこのようなことをしているのか、真相がますます気になります。特に、夏至との関連性が示唆されたことで、今後の展開への期待が高まります。

また、阿澤(アーザー)と玲児(レイアル)の関係性の変化も今後の見どころの一つ。二人の間に芽生え始めた恋心が、物語にどのような影響を与えるのか楽しみです。

つづく