卓瀾江(タク・ランジャン)と潘樾(パン・ユエ)は変装して済善堂へ行き、顧雍(グー・ヨン)に潘樾(パン・ユエ)の命を買いたいと持ちかけた。高額な銀子を提示する二人に、顧雍(グー・ヨン)は見覚えがあるような素振りを見せるも深くは追求せず、金次第で殺し方も指定通りにできると答える。そこで二人は灯会事件の被害者と同じ方法を要求するが、顧雍(グー・ヨン)の顔色が変わる。潘樾(パン・ユエ)はすかさず彼の仮面を剝がし、偽物であることを見破る。済善堂では衣服や靴など全て二重に購入していたのだ。偽顧雍(グー・ヨン)は手下を呼び寄せ二人を取り囲むが、卓瀾江(タク・ランジャン)と潘樾(パン・ユエ)も互いに変装を解き、本物の顧雍(グー・ヨン)が現れる。顧雍(グー・ヨン)は灯会事件への関与を否定し、血剣を見せるように言われたため、従者に持ってこさせた。彼は十数年前、手筋を切られて以来剣は使えないと言い、顧家で剣術を使うのは息子の顧衫(コ・サン)だけだったが、彼は五年前既に亡くなっていると言う。

二人は帰ろうとするが顧雍(グー・ヨン)に阻まれ、済善堂の掟として命を狙われる。顧雍(グー・ヨン)は血剣を潘樾(パン・ユエ)に向けるが、卓瀾江(タク・ランジャン)がそれを防ぐ。顧雍(グー・ヨン)の言い分は完璧で、用意周到であることが伺える。その時、庭に現れた顧 (コ)夫人は錯乱状態で顧雍(グー・ヨン)を犯人だと叫ぶ。使用人によると、息子の死後、彼女は気がふれてしまったらしい。県衙に戻った二人は、顧雍(グー・ヨン)の右手は使えず、犯人は右利きであることから、彼の容疑はひとまず晴れる。

楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)と卓瀾江(タク・ランジャン)の親密な様子に、潘樾(パン・ユエ)は内心動揺する。阿沢(アーゼ)は楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)への潘樾(パン・ユエ)の関心の高さから、彼の本心に気付く。楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)が卓瀾江(タク・ランジャン)の申し出を受け入れれば、事態は複雑になる。楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)は顧 (コ)夫人に会いたいと言い出すが、済善堂に警戒されている今は難しい。しかし、卓瀾江(タク・ランジャン)が裏口を見つけていたため、潘樾(パン・ユエ)は卓瀾江(タク・ランジャン)に楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)の命を守り、顧雍(グー・ヨン)を引きつけるように指示する。卓瀾江(タク・ランジャン)が適任だが、その場合、楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)を連れて済善堂へ行くのは潘樾(パン・ユエ)しかいない。

夜になり、三人は二手に分かれる。犬小屋から飛び出した犬に楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)は驚き、卓瀾江(タク・ランジャン)は顧雍と対峙する。一方、楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)と潘樾(パン・ユエ)は顧 (コ)夫人が顧雍に薬を飲まされ続け、料理をする真価をしている奇妙な様子を目撃する。卓瀾江(タク・ランジャン)は四大家族に関わる話だと持ち出し、今日の出来事を詫びるため、秘蔵の酒を顧雍に振る舞う。顧 (コ)夫人は裏庭へ行こうとするが、使用人に連れ戻される。顧雍は彼女を裏庭に行かせないようにしていたのだ。楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)と潘樾(パン・ユエ)は裏庭を探し回り、仕掛けを発見、隠し扉を開ける。そこは牢獄のようで、二人が中に入ると扉は自動的に閉まってしまう。

壁の傷跡は灯会事件の被害者と同じで、床には引きちぎられた鎖が残っていた。顧雍は卓瀾江(タク・ランジャン)に県衙と関わるなと忠告する。卓瀾江(タク・ランジャン)は済善堂の隠蔽工作を探るが、顧雍は再び否定する。楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)は牢獄の床に血の手形を見つけ、誰かが閉じ込められていたと推測する。この光景を見た潘樾(パン・ユエ)は過去の辛い記憶が蘇り、激しい頭痛に襲われる。楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)は、幼い頃、「雑種」と呼ばれていじめられていた潘樾が他の子供を絞め殺そうとした事件を思い出す。激怒した潘(パン)父は彼を牢に閉じ込めたのだ。おそらく、目の前の光景が潘樾の心の傷を刺激したのだろう。あの時、潘樾を牢から救い出したのは楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)だった。彼女は潘樾の意識を取り戻そうと、幼い頃に歌っていた子守唄を歌い始める。

第12話の感想

第12話は、謎が深まり、緊張感が高まる展開で、息を呑むように見入ってしまいました。済善堂への潜入捜査は、卓瀾江と潘樾の機転と連携が見事でしたが、偽顧雍の存在や顧 (コ)夫人の錯乱など、新たな謎も浮上し、事件はますます複雑化しています。

特に印象的だったのは、顧雍の巧妙な立ち回りです。言葉巧みに疑惑をかわし、完璧なアリバイを主張する姿は、まさに黒幕の風格を感じさせます。しかし、裏庭に隠された牢獄の存在は、彼の言葉とは裏腹に、何かを隠していることを示唆しています。果たして彼は真犯人なのか、それとも別の秘密を抱えているのか、今後の展開が非常に気になります。

また、潘樾の過去が明らかになったことも重要なポイントです。幼い頃のトラウマが蘇り、苦しむ彼の姿は、胸が締め付けられる思いでした。楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)の子守唄が彼の心を癒すシーンは、二人の絆の深さを感じさせ、感動的でした。楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)の優しさに触れ、潘樾がどのように立ち直っていくのか、今後の変化にも注目したいです。

卓瀾江と楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)の関係性の変化も気になるところです。二人の親密な様子に、潘樾が複雑な感情を抱く描写は、今後の三角関係を示唆しているように感じます。事件の真相究明と共に、三人の関係がどのように変化していくのか、見守っていきたいと思います。

つづく