潘樾(パン・ユエ)と卓瀾江(タク・ランジャン)が去った後、楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)と白小笙(バイ・シャオシェン)は賑やかな禾陽の街を散策していた。二人は幼い頃、一緒に灯籠流しに参加した思い出を語り合った。当時、大人に倣って、意中の人の名前を灯籠に書いて橋に掛けたのだ。楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)の願いは少し変わっていて、潘樾(パン・ユエ)以外なら誰でも良いと書いていた。一方、白小笙(バイ・シャオシェン)には既に好きな人がいたが、卓瀾江(タク・ランジャン)の心には彼女の居場所はなかった。
話しながら歩いていると、三姑娘(サン・クーニャン)と霜霜(ソウソウ)に出くわす。二人は冷たい飲み物を楽しみ、通りすがりの乞食にも分けてあげていた。小さな親切に喜ぶ乞食たちの笑顔を見て、楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)は感慨深い気持ちになった。
その後、二人は卓瀾江(タク・ランジャン)が話していた橋に到著する。楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)は橋に行きたがったが、白小笙(バイ・シャオシェン)は卓瀾江(タク・ランジャン)の想いが楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)にあることを知っていたので、言い訳をしてついて行かなかった。その時、少し離れた場所で潘樾(パン・ユエ)が灯籠を飛ばしていた。その灯籠には文字も絵もなく、不思議な感じがした。それを見た楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)は橋から引き返し、潘樾(パン・ユエ)の方へ向かった。
楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)が去った後、白小笙(バイ・シャオシェン)はこっそり卓瀾江(タク・ランジャン)が掛けた灯籠を見に行った。すると、灯籠には楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)そっくりの女性が描かれていた。一方、潘樾(パン・ユエ)を追いかけていた楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)は、突然の腹痛に襲われ、立ち止まる。潘樾(パン・ユエ)は顧衫(コ・サン)を見舞っていたが、すぐに目の前の顧衫(コ・サン)が顧雍(グー・ヨン)が差し向けた偽物だと気付く。そして、楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)が危険に晒されているかもしれないと察知した。
案の定、人気のない場所に辿り著いた楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)は、周囲の異変に気付く。すぐに黒服の男と三姑娘(サン・クーニャン)が現れ、彼女の予感は的中する。三姑娘(サン・クーニャン)は氷の剣で男を殺し、楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)はそこで三姑娘(サン・クーニャン)こそが本当の顧衫(コ・サン)だと悟る。顧衫(コ・サン)は顧雍(グー・ヨン)の息子ではなく、娘だったのだ。舞台で輝く楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)への嫉妬と憎しみから、三姑娘(サン・クーニャン)は彼女を殺そうとする。
潘樾(パン・ユエ)は楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)を探し回り、卓瀾江(タク・ランジャン)にも応援を頼む。楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)は時間稼ぎだけが生き残る道だと考え、三姑娘(サン・クーニャン)の正体を知っていたこと、潘樾(パン・ユエ)が近くにいてすぐに駆けつけると嘘をつく。一方、潘樾(パン・ユエ)は飲み物屋台の異常に気付き、死体の青紫色の傷から凶器が氷で出来ていることに気付く。
楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)は時間稼ぎを続け、三姑娘(サン・クーニャン)を挑発して秘密を暴こうとする。顧雍(グー・ヨン)に男装を強いられ、跡継ぎとして育てられた三姑娘(サン・クーニャン)の辛い過去に触れる。三姑娘(サン・クーニャン)は普通の女の子としての生活を望んでいたが、顧雍(グー・ヨン)は家名のために彼女を地下牢に閉じ込めていた。脱獄後、父親に虐げられる霜霜(ソウソウ)を見て、強叔(強おじさん)を殺したのだった。
楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)にはもう一つ疑問があった。それは、三姑娘(サン・クーニャン)がなぜ顧雍(グー・ヨン)の水波紋の令牌を盗んだのかということだ。しかし、三姑娘(サン・クーニャン)は答えない。楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)が背後の縄を切ろうとした瞬間、灯籠が倒れて火災が発生する。彼女は必死に逃げるが、三姑娘(サン・クーニャン)に捕まりそうになったその時、潘樾(パン・ユエ)が駆けつけ助け出す。意識を失う直前、楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)は潘樾(パン・ユエ)の服だけを目にした。
次に目を覚ました時、楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)は卓瀾江(タク・ランジャン)の腕の中にいた。しかし、潘樾(パン・ユエ)の姿はなく、玲児(レイアル)は楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)が大変な目に遭ったのに潘樾が見舞いに来ないことを愚痴っていた。卓瀾江(タク・ランジャン)は三姑娘を護送することにする。顧衫(コ・サン)が捕まったと知った顧雍(グー・ヨン)は、彼女を生かして帰すまいと元の計画を実行に移す。
護送中、顧雍(グー・ヨン)が一人で娘に会いに来た。彼が持っていた氷の剣を見て、三姑娘は自分が殺されることを悟る。令牌の秘密を明かそうとした時、卓瀾江(タク・ランジャン)は顧 (コ)夫人を連れてきて脅迫する。狂ったように哀れな母親の姿を見て、三姑娘は顧雍(グー・ヨン)の要求を受け入れる。しかしその時、正気を取り戻したかのように顧 (コ)夫人は、三姑娘に「ずっと操り人形でいるくらいなら、生きているのと死んでいるのと何が違う」と言い残し自害する。怒りに燃えた三姑娘は縄を断ち切り、顧雍(グー・ヨン)と戦う。父娘は互いの喉と胸に氷の剣を突き刺し、三姑娘は絶命する。息を引き取る前に、彼女は令牌を楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)に託した。
一方、潘樾は屋根の上の黒影を見つけ追跡するが、見失ってしまう。卓瀾江(タク・ランジャン)は新たな捜査の糸口を見つける。金水幇の出現は偶然ではなく、水波紋組織と繋がっていることに気付く。この発見により、事件はさらに複雑で謎めいたものになっていく。
第15話の感想
「花間令~Lost in Love~」第15話は、まさに怒涛の展開でした。次々と明かされる真実、そして衝撃的な結末。息つく暇もなく、画面に釘付けになりました。
特に印象的だったのは、三姑娘の悲劇的な人生です。男装を強いられ、自由を奪われ、愛する人を失い、最後は父親に殺されるという運命。彼女が心の奥底で抱えていた苦悩と悲しみ、そして復讐心。その複雑な感情が、氷の剣のように冷たく鋭く胸に突き刺さりました。顧 (コ)夫人の最期の言葉と自害は、三姑娘の心を揺さぶり、そして視聴者の涙を誘いました。
一方、楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)と潘樾、そして卓瀾江(タク・ランジャン)の関係も、ますます複雑になっていきます。楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)は潘樾に惹かれながらも、卓瀾江(タク・ランジャン)の優しさに揺れる。潘樾は楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)を命がけで守り、卓瀾江は陰ながら彼女を支える。三人の想いが交錯し、今後の展開がますます気になります。
そして、最後に明かされた金水幇と水波紋組織の繋がり。事件はますます複雑化し、謎が深まるばかりです。黒幕は一体誰なのか?真実はどこにあるのか?今後の展開から目が離せません。
つづく