一年前の深夜、繆荘(ミャオ・ジュアン)は悪夢で目を覚まし、厠へ向かった。戻ると、顔面蒼白で取り乱した様子で沈慈(シェン・ツー)に、陳(チェン)院長が灯籠を持って後山へ行くのを目撃したと告げた。更に奇妙なことに、後山には数隻の船があり、それぞれの船に人影があり、彼らの灯籠が一斉に灯り、水波模様が浮かび上がっていたという。その夜、繆荘(ミャオ・ジュアン)は急死した。

沈慈(シェン・ツー)は不審に思い密かに仵作に検死を依頼するが、陳(チェン)院長が現れ、繆荘(ミャオ・ジュアン)は疫病に感染しており、焼却処分が必要だと主張した。沈慈(シェン・ツー)は仮論するも、陳賦(チェン・フー)たちに目をつけられ、執拗に虐められる。

この話を聞いた潘樾(パン・ユエ)は、後山が水波紋組織の拠点ではないかと考え、繆荘(ミャオ・ジュアン)は秘密を知ってしまったために殺されたのだと推測する。楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)と共に以前後山で水音を聞いたことを思い出し、再び後山へ向かう。

二人は洞窟を発見。内部には水音と荷物の痕跡があった。楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)は布切れを見つけ、荷物の袋の一部ではないかと考え持ち帰ることにする。しかし、彼らの行動は陳(チェン)院長に気づかれていた。

陳(チェン)院長は刺客を放つ。山林を進む潘樾(パン・ユエ)と楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)は、箱の中から助けを求める声を聞く。箱の中には沈厳(シェン・イェン)の幻暝虫がおり、潘樾(パン・ユエ)は噛まれてしまう。楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)は焦る中、刺客に襲われる。

潘樾(パン・ユエ)は戦い続けるが、視力が奪われていく。楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)は声を張り上げて指示を出すが、混乱の中、彼女は崖から落ちてしまう。潘樾(パン・ユエ)はためらうことなく後を追う。目が見えず、楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)の声も聞こえない潘樾(パン・ユエ)は、ただ彼女の名前を叫び続ける。

幸いにも、楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)は木に引っかかり助かる。目を覚ました彼女は、潘樾(パン・ユエ)が自分の正体を知っていたこと、そして彼がずっと自分のことを想っていたことに気づく。二人は抱き合い、絆を深める。

一方、白小笙(バイ・シャオシェン)は卓瀾江(タク・ランジャン)のために玉蟾蜍の情報を探る。二人は距離が近く、少し気まずい雰囲気になる。玉蟾蜍を買った人物を追跡し、銀雨楼の後山へ辿り著く。卓瀾江(タク・ランジャン)は白小笙(バイ・シャオシェン)を安全な場所に待たせ、一人で様子を見に行く。そこで彼は父の墓石を開け、密室を発見。中に入ると、父の姿があった。

卓(ジュオ)父はかつて義兄弟を都に送り高官にさせたが、金水幇を使って彼を殺害していた。卓瀾江(タク・ランジャン)は息子ではなく、ただの駒だったのだ。敵を欺くため、孫震(スン・ジェン)に卓瀾江(タク・ランジャン)を呼び戻させた。楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)の父の死、そして楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)を殺したのも卓(ジュオ)父だった。卓瀾江(タク・ランジャン)は真実を知り、愕然とする。黒幕を尋ねるが、卓(ジュオ)父はそれでも自分に仕えろと言う。卓瀾江(タク・ランジャン)は失望し、父を追い出す。彼は英雄ではなく、ただ主人に媚びへつらう番犬だったのだ。

楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)は潘樾(パン・ユエ)の目を治そうとするが、効果がなく、出血してしまう。沈厳(シェン・イェン)に尋ねると、三日経っても治らなければ失明する可能性があると告げられる。闇闇の中、潘樾(パン・ユエ)は幼少期のトラウマに苦しみ、阿澤(アーザー)の名を呼ぶ。楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)は駆け寄り、彼の様子に戸惑いながらも、以前彼にキスをした話を持ち出し、仕返しだとキスをする。潘樾(パン・ユエ)はそれに応える。

潘樾(パン・ユエ)の体を拭いている時、楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)は彼の腹の傷跡に気づく。それは楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)が死んだ後、役人に刺された傷だった。真実を知り、楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)は自分を責める。潘樾(パン・ユエ)は彼女のために尽くしてきたのに、自分は彼を疑っていた。潘樾は失明するかもしれないと覚悟するが、それでも楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)の傍を離れたくないと思う。

楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)は鍼治療を決意する。一度きりのチャンスに、潘樾は彼女を信じる。治療は成功し、潘樾は視力を取り戻す。しかし、卓瀾江(タク・ランジャン)は…

第21話 感想

第21話は、まさに怒涛の展開でした。それぞれのキャラクターの想いが交錯し、衝撃の真実が次々と明らかになる中、息を呑むような急展開に目が離せませんでした。

まず、潘樾と楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)のシーンは、ハラハラドキドキの連続でした。刺客との戦闘、崖からの落下、そして互いの想いを確かめ合う感動的な場面… 特に、潘樾の失明の危機は、見ているこちらも胸が締め付けられるようでした。楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)の献身的な看護と、潘樾の彼女への深い愛情が、二人の絆をより一層強くしたと感じます。視力を取り戻したシーンは、本当に安堵しました。

一方、卓瀾江(タク・ランジャン)と彼の父の再会は、あまりにも残酷な真実を突きつけられました。尊敬していた父が、実は冷酷な人物だったという事実は、卓瀾江(タク・ランジャン)にとってどれほどの衝撃だったでしょうか。彼の絶望と苦悩が伝わってきて、心が痛みました。今後の卓瀾江(タク・ランジャン)の行動が、非常に気になります。

また、白小笙(バイ・シャオシェン)の健気な姿も印象的でした。卓瀾江(タク・ランジャン)を心配し、陰ながら彼を支えようとする姿は、彼女の優しさを改めて感じさせます。

そして、忘れてはいけないのが、繆荘(ミャオ・ジュアン)の死の真相です。陳(チェン)院長の怪しい行動、水波紋組織の闇躍… まだまだ謎が多く残されており、今後の展開が非常に楽しみです。

つづく