白小笙(バイ・シャオシェン)は慌てた様子で楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)を訪ね、潘樾(パン・ユエ)を避けるようにこそこそ話した。楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)は潘樾(パン・ユエ)との間に秘密はないと告げるが、白小笙(バイ・シャオシェン)は卓瀾江(タク・ランジャン)に何かあったのではないかと心配していた。白小笙(バイ・シャオシェン)は事の顛末を二人に説明し、三人は銀雨楼の裏山へ向かう。そこで卓の字が書かれた袋を発見し、新鄭書院と銀雨楼の繋がりに確信を持つ。

潘樾(パン・ユエ)と楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)は鋭い洞察力で組織の構造を分析するが、白小笙(バイ・シャオシェン)は卓瀾江(タク・ランジャン)の救出を焦る。楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)は白小笙(バイ・シャオシェン)の身を案じ止めようとするが、白小笙(バイ・シャオシェン)は楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)が自分のために危険を冒そうとしないと非難する。楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)は誤解を解き、白小笙(バイ・シャオシェン)も落ち著きを取り戻すが、心配は消えない。

卓瀾江(タク・ランジャン)の父は、息子の名で潘樾(パン・ユエ)を銀雨楼へ招待する。潘樾(パン・ユエ)は相手が手の内を明かすつもりだと察し、宴に向かう決意をする。一方、卓瀾江(タク・ランジャン)は衰弱しきっていたが、父は息子のことよりも潘樾(パン・ユエ)を殺すことを優先する。潘樾(パン・ユエ)が生きていれば、自分たちが死ぬと考えたのだ。

白小笙(バイ・シャオシェン)は楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)と潘樾(パン・ユエ)に同行することを主張する。以前は損になるようなことはしなかった白小笙(バイ・シャオシェン)の強い意誌に、楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)は驚く。彼女は白小笙(バイ・シャオシェン)が卓瀾江(タク・ランジャン)に好意を抱いていることを見抜き、気持ちを伝えるように、後悔しないようにとアドバイスする。

宴の日、楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)は潘樾(パン・ユエ)の身を案じるが、潘樾(パン・ユエ)は冷静に一人で銀雨楼へ向かう。楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)と白小笙(バイ・シャオシェン)はそれぞれ鍵を盗み、厨房で機会を伺う。卓の父は潘樾(パン・ユエ)が単身で来たことに驕りを感じるが、潘樾(パン・ユエ)は落ち著いて彼の隠していることを指摘し、卓の父を驚かせる。

阿福(アーフー)は卓瀾江(タク・ランジャン)に食事を勧めるが、卓瀾江(タク・ランジャン)は皆に裏切られたと感じ、悲しみに暮れる。しかし、四角く整えられた食事を見て、楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)からの合図だと気付く。飯の中には牢屋の鍵が隠されていた。同時に、潘樾は卓の父が黒幕に仕えている理由が卓瀾江(タク・ランジャン)だと推測し、交渉を試みるが、卓の父は道連れにするつもりだった。

卓瀾江(タク・ランジャン)は牢を脱出し、楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)、白小笙(バイ・シャオシェン)と合流し、大広間へ向かう。潘樾は火事にも動じず、卓の父に酒を勧め、巧みな言葉で彼の考えを見抜く。三人が大広間に到著すると、孫震(スン・ジェン)が剣を向けるが、卓瀾江(タク・ランジャン)は怯まずに立ち向かう。孫震(スン・ジェン)は、卓の父が全て卓瀾江(タク・ランジャン)を守るために行動していたことを明かす。黒幕に卓瀾江(タク・ランジャン)を人質に取られ、死を覚悟した卓の父は、番犬として働いていたのだ。

潘樾は郡主の免罪符を見せ、真実を話せば助かると説得する。卓瀾江の叫びに心が揺らぐ卓の父は、県衙とは敵対しないと約束するが、黒幕の名前は明かさない。潘樾は友人として卓瀾江を守ると誓うが、卓の父は潘樾を突き飛ばす。炎の中で、卓の父は京城の人間の執念深さを語り、自分が死ぬことでしか卓瀾江を守れないと告げる。

卓瀾江の叫び声の中、卓の父は息を引き取り、火事は全ての証拠を焼き尽くす。その後、卓瀾江は酒に溺れる日々を送る。潘樾はそんな彼を叱咤し、卓の父が生涯をかけて守ってきたことを思い出させる。卓瀾江は酒をやめるが、生気のない表情をしていた。白小笙が作ったスープを、手の傷跡を見ながらも飲み幹す。

卓瀾江は父の新しい墓を建て、楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)を呼び出す。父の罪を謝罪し、一生かけても償いきれない、許しを求めないと語る。楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)は卓の父の行いを忘れない、許さないが、既に亡くなった今、恨み続けるつもりはないと答える。そして、卓瀾江に自分を責めすぎないようにと諭すが…

第22話の感想

第22話は、卓(ジュオ)父を中心とした重く、そして悲しい物語でした。息子である卓瀾江を守るため、黒幕に操られ、悪事を行ってきた卓(ジュオ)父。その苦悩と葛藤、そして最期の選択は、胸を締め付けられるものがありました。潘樾の説得にも耳を貸さず、全てを炎の中に消し去ろうとする姿は、哀れでありながらも、ある種の覚悟を感じさせます。

特に印象的だったのは、卓瀾江への深い愛情です。息子を危険から守るため、自ら悪に手を染め、最終的には命を落とす。歪んでいても、それは紛れもない父性でした。卓瀾江の叫びも虚しく、全てが燃え尽きてしまった後、残ったのは深い喪失感と、やり場のない怒りだけでした。

白小笙の卓瀾江への一途な想いと、楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)の冷静な判断も、物語に深みを与えていました。白小笙の焦る気持ちは、視聴者にも伝わり、楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)の言葉は、混乱する状況の中で、一筋の光のように感じられました。潘樾の機転と知略も、緊迫した状況をさらに盛り上げていました。

しかし、黒幕の正体や、その目的など、まだ多くの謎が残されています。卓(ジュオ)父の死によって、真相究明はさらに困難になることが予想されます。今後の展開に期待しつつも、卓(ジュオ)父の死の重さを心に刻みながら、物語を見守っていきたいと思います。

つづく