賈(ジア)夫人は楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)の言葉が頭から離れず、不安な日々を送っていた。賈太尉(ジア太尉)もその言葉に引っかかり、夫人の心労を察していた。洛西での両親の惨殺、夫人の障害、そして栖霞嶺の秘密…誰にも話したことがないのに楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)が知っているのは、潘樾(パン・ユエ)のでっち上げではないかと疑っていた。

卓瀾江(タク・ランジャン)には怪しい点がなかったため、賈太尉(ジア太尉)は一旦彼への疑いを解いた。しかし、潘樾(パン・ユエ)と楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)を見つけ次第、処刑するように命じた。

数日後、楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)の体調は回復に向かっていた。白小笙(バイ・シャオシェン)は卓瀾江(タク・ランジャン)が戻ってくるかもしれないと、急いで小院へ戻った。潘樾(パン・ユエ)が卓瀾江(タク・ランジャン)らしき人物を見たと話し、二人は不安になる。そこへ青帝(チンテイ)が見舞いに訪れた。楊家の事件に関わった手紙の件で、青帝(チンテイ)は責任を感じており、楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)に何か償いをしたいと思っていた。

禁軍が近くに迫り、青帝(チンテイ)は潘樾(パン・ユエ)と楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)を逃がし、自身は残って対応することにした。逃げる二人を、卓瀾江(タク・ランジャン)が助けた。二人は白小笙(バイ・シャオシェン)のことを思い、戻るように説得するが、卓瀾江(タク・ランジャン)は京に来てから生きて帰るつもりはないと告げた。

卓瀾江(タク・ランジャン)は小院の外から、白小笙(バイ・シャオシェン)が自分の無事を祈っている様子を眺め、複雑な気持ちになった。

一方、楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)と潘樾(パン・ユエ)は小院へ戻り、楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)は足の痛みを訴えた。青帝(チンテイ)は雲間舞の練習によるむくみだと説明したが、楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)は四つの遺体にはそのような痕跡がなかったことを思い出し、雲裳(ユンシャン)は生きており、賈太尉(ジア太尉)が死を偽装したのだと推測した。青帝(チンテイ)は否定するが、楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)は本当に雲裳(ユンシャン)のことを理解しているのかと問いかけた。

楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)は、青帝(チンテイ)が以前に話した、雲裳(ユンシャン)に想いを寄せる男性の存在を思い出し、蒔蘿院で会った人物が雲裳(ユンシャン)本人ではないかと考えた。左(ズオ)苑主が雲裳(ユンシャン)を愛しており、李代桃僵の計を用いたのではないかと疑う。雲裳(ユンシャン)は賈太尉(ジア太尉)を倒すための重要な証拠となる。

卓瀾江(タク・ランジャン)は潘樾(パン・ユエ)と楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)を訪ね、左(ズオ)苑主に親しい女性がいるかは知らないと伝えた。賈太尉(ジア太尉)を倒す鍵となる帳簿を探すと言い、事が済んだら白小笙(バイ・シャオシェン)と共に禾陽へ戻ると約束した。

阿澤(アーザー)は左(ズオ)苑主を尾行したが、親しい女性は見つからなかった。楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)は雲裳(ユンシャン)が南郡の蜜餞が好きだと聞き、京城では珍しいその蜜餞を左(ズオ)苑主の行きそうな場所で売った。案の定、左(ズオ)苑主は蜜餞を買った。

阿澤(アーザー)と玲児(レイアル)は左(ズオ)苑主が蜜餞を持っていないことに気づき、夫婦を装って医館へ入った。阿澤(アーザー)は後院で雲裳(ユンシャン)を発見。楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)は正体を明かすも、雲裳(ユンシャン)は知らないふりをした。青帝(チンテイ)が現れると、雲裳(ユンシャン)はついに正体を現した。左(ズオ)苑主は雲裳(ユンシャン)を守るため、一緒に逃げた三人の女性を殺し、替え玉を用意していたのだ。青帝(チンテイ)は復讐を誓っていたが、まさか雲裳(ユンシャン)が共犯だったとは…。

楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)は雲裳に協力を求め、雲裳は承諾するも迷いがあった。青帝(チンテイ)は雲裳から目を離さないようにした。

卓瀾江(タク・ランジャン)は賈太尉(ジア太尉)の書斎に忍び込み帳簿を探すが、見つかり捕らえられた。賈太尉(ジア太尉)は潘樾(パン・ユエ)たちの居場所を聞き出そうとするが、卓瀾江(タク・ランジャン)は拒否し、姜族の犬呼ばわりしたため、刺されてしまう。

雲裳は青帝(チンテイ)に迷香を使い、左(ズオ)苑主のもとへ戻った。左(ズオ)苑主は雲裳の失踪を知り…

第31話 感想

第31話は、まさに怒涛の展開でした。賈(ジア)夫人の不安、禁軍の追跡、卓瀾江(タク・ランジャン)の覚悟、そして雲裳の秘密…息つく暇もないほど次々と出来事が起こり、目が離せませんでした。

特に印象的だったのは、楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)の鋭い洞察力です。足のむくみの違いから雲裳生存の可能性に気付くとは、さすがです。真実への執念を感じました。そして、その真実があまりにも残酷で、見ているこちらも胸が締め付けられました。青帝(チンテイ)の落胆、雲裳の苦悩、それぞれの想いが交錯し、物語の深みが増しています。

卓瀾江(タク・ランジャン)の男気にも心を打たれました。白小笙(バイ・シャオシェン)への想い、そして正義を貫く強い意誌。捕らえられた際の賈太尉(ジア太尉)への啖呵は、まさに鳥肌もの。彼の運命がどうなってしまうのか、とても心配です。

つづく