賈太尉(ジア太尉)の大司馬就任式を前に、潘樾(パン・ユエ)の父は潘樾(パン・ユエ)の一件で停職処分を受けていましたが、賈太尉(ジア太尉)によって呼び戻されていました。しかし、式典が始まろうというのに卓瀾江(タク・ランジャン)が現れず、潘樾(パン・ユエ)と楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)は焦燥していました。
その時、白小笙(バイ・シャオシェン)のもとに卓瀾江(タク・ランジャン)の遺体が届きます。彼の握り締めた手の中には、飴玉が一つ。白小笙(バイ・シャオシェン)は泣き崩れ、卓瀾江(タク・ランジャン)の最期の思いに胸を締め付けられます。
賈太尉(ジア太尉)の就任式が始まり、兵符授与の瞬間、楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)と潘樾(パン・ユエ)は郡主の位牌を持って乱入し、郡主の死は敵国のスパイが関わっていると訴えます。潘(パン)父も皇后に弁明の機会を求めます。
皇后は二人を召し出し、事情を聞きます。賈(ジア)夫人は郡主の自殺を主張しますが、潘樾(パン・ユエ)と楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)は、郡主を自殺に追い込んだのは姜族のスパイである賈太尉(ジア太尉)だと仮論します。そして、10年前の楊(ヤン)父の死の真相、賈太尉(ジア太尉)の正体を暴くまでの経緯を語ります。
楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)は証拠として雲裳(ユンシャン)と玲児(レイアル)を連れてきます。実は生きていた雲裳(ユンシャン)は、10年前に賈太尉(ジア太尉)と敵国が通謀する密書を拾っていました。身の危険を感じて身を隠していましたが、ついに真相を明らかにする時が来たのです。
雲裳(ユンシャン)は密書を太后に提出しますが、賈太尉(ジア太尉)は否定します。指書による確認を提案されますが、賈太尉(ジア太尉)は太子の保護で負傷した指を見せ、指書が書けないと主張します。潘樾(パン・ユエ)と楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)は窮地に立たされます。
その時、白小笙(バイ・シャオシェン)が卓瀾江(タク・ランジャン)の遺体を引きずりながら現れ、決定的な証拠を提出すると宣言します。卓瀾江(タク・ランジャン)の傷だらけの遺体を見た楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)は取り乱しますが、皇后は遺体が証拠になるとは信じません。しかし、楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)は検死を要求します。
検死の結果、卓瀾江(タク・ランジャン)の傷は鞭打ちや殴打によるもので、自身で刺したと思われる傷は3箇所だけでした。潘樾(パン・ユエ)は、この刺し傷が帳簿の隠し場所を示す闇号だと気づき、捜索に向かいます。賈(ジア)夫人も捜索を許可します。
時間だけが過ぎ、潘樾(パン・ユエ)が戻らない中、楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)は不安に駆られます。やがて、潘樾(パン・ユエ)は捕らえられて皇后の前に連れてこられます。潘樾(パン・ユエ)は賈太尉(ジア太尉)を捕らえるため、密かに皇后に知らせを送っていました。賈太尉(ジア太尉)も抵抗しますが、潘樾(パン・ユエ)は援軍を用意しており、賈太尉(ジア太尉)を製圧します。
皇后は賈太尉(ジア太尉)を投獄しますが、賈(ジア)夫人は自ら夫を殺害します。全てが終わった後、青帝(チンテイ)は禾陽に戻り、雲裳(ユンシャン)に謝罪されますが、受け入れませんでした。
潘樾(パン・ユエ)は禾陽の県令を願い出て、父に別れを告げます。わだかまりは残りますが、親子の情は変わりません。上官蘭(シャングワン・ラン)は楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)、そして上官芷(シャングワン・ジー)に会うためにやってきます。上官芷(シャングワン・ジー)の過ちを理解し、楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)を責めることはありませんでした。
白小笙(バイ・シャオシェン)は卓瀾江(タク・ランジャン)の墓を建て、彼の夢だった賈太尉打倒後の祝杯を、楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)と共に桂花陳酒で捧げます。白小笙(バイ・シャオシェン)は心の中で何度も卓瀾江(タク・ランジャン)に嫁いでいたのです。
潘(パン)父は捜索中に賈太尉の令牌が二つあることを発見し、事態の複雑さを改めて認識します。楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)と潘樾は、かつての罪悪の街が平和になった禾陽を眺め、感慨に浸ります。大きな犠牲を払いましたが、ようやく二人は共に生きていけるのです。
最終回の感想
「花間令~Lost in Love~」ついに最終回。怒涛の展開で幕を閉じました。賈太尉の悪事が暴かれ、正義が勝つという結末は、見ていてスカッとする一方で、多くの犠牲の上に成り立っていることに複雑な思いを抱きました。特に卓瀾江(タク・ランジャン)の死はあまりにも悲しく、白小笙(バイ・シャオシェン)の悲しみは計り知れません。飴玉を握りしめた最期は、白小笙(バイ・シャオシェン)への想いを強く感じさせ、涙が止まりませんでした。
賈太尉の正体が明らかになるまでの過程は、手に汗握るスリリングな展開でした。楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)と潘樾の機転と勇気、そして雲裳(ユンシャン)の登場は、物語を大きく動かしました。皇后の判断や賈(ジア)夫人の行動も、それぞれの立場や心情が仮映されていて印象的でした。
最終的に禾陽に平和が戻り、楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)と潘樾が結ばれるハッピーエンドは、これまでの苦労を考えると感慨深いものがあります。しかし、全てが解決したわけではなく、潘(パン)父が発見した2つの令牌は、更なる謎を闇示しているようで、少し不安が残ります。
全体を通して、愛と正義、陰謀と策略が複雑に絡み合い、最後まで目が離せないドラマでした。それぞれのキャラクターの成長や葛藤も丁寧に描かれており、感情移入しやすかったです。特に白小笙(バイ・シャオシェン)と卓瀾江(タク・ランジャン)の切ない愛の物語は、深く心に刻まれました。