阿江(アコウ)の正体は、伝説の銀雨楼の少主、卓瀾江(タク・ランジャン)だった。楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)殺害の嫌疑をかけられ、弱みを握られていることを悟る卓瀾江(タク・ランジャン)。青帝(チンテイ)は四大宗族への影響を懸念し仲裁に入るも、卓瀾江(タク・ランジャン)は潘樾(パン・ユエ)との個人的な話があると告げる。楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)には命を救われた恩があり、潘樾(パン・ユエ)に決著をつけると迫る。楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)は事態の収拾を図ろうと、以前と同じ言葉で卓瀾江(タク・ランジャン)に語りかける。その言葉で卓瀾江(タク・ランジャン)は楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)だと気づき、剣を収め、七日間の猶予も撤回した。
四大宗族が去った後、楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)は潘樾(パン・ユエ)に叱責されることを覚悟するが、潘樾(パン・ユエ)は再び危険な目に遭ったら上官家へ送り返すと厳しく言い放つ。そして密かに楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)を守るよう指示を出す。銀雨楼の少主に公然と仮抗した以上、彼女の安全を確保する必要があったのだ。厨房の買い出し係が金を持ち逃げし、皆が空腹の中、玲児(レイアル)は楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)のために料理を作る。この日は楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)と卓瀾江(タク・ランジャン)が毎月一緒に酒を飲む約束の日だった。楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)は卓瀾江(タク・ランジャン)が待っているかもしれないと思い、こっそり酒楼へ向かう。
卓瀾江(タク・ランジャン)は既に酒楼にいた。二人はただの酒友として出会い、当時は卓瀾江(タク・ランジャン)の身分を知らなかった楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)は、彼が禾陽で苦労しているのではと推測していた。卓瀾江(タク・ランジャン)は笑いながらも、江湖の危険さ、頼れる者のいない境遇は事実だと認める。四大宗族の騒動で席を外す卓瀾江(タク・ランジャン)は、酒をそのままにしておくよう店主に頼む。四大宗族との会合では、潘樾(パン・ユエ)の報復を恐れる彼らに対し、翌日県衙へ行くことを伝える。青帝(チンテイ)は卓瀾江(タク・ランジャン)と楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)の関係を揶揄する。
潘樾(パン・ユエ)は事件の黒幕を四大宗族だと疑い、济善堂に焦点を絞る。楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)も独自に捜査を進め、二人は再び遭遇する。档案室で資料を調べながら、楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)は幼い頃の卓瀾江との記憶を思い出す。宮中で月餅を盗み食いした際、皇帝に見つかり、お互いを庇い合った二人。皇帝は笑いながら、潘楊の縁を結び、結婚を命じたのだった。卓瀾江は楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)を自分の世界から消さないために、ある準備を始める。
楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)と潘樾(パン・ユエ)は、五年前の灯会事件の記録を見つける。潘樾(パン・ユエ)は当時の担当者を呼び出す。一方、卓瀾江は県衙へ贈り物を持って現れる。相手は潘樾(パン・ユエ)ではなく楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)で、なんと結婚を申し込む。潘樾(パン・ユエ)が面白がる中、楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)はとりあえず交際から始めようと提案する。卓瀾江は黒幕解明への協力を申し出て、潘樾(パン・ユエ)の前でそれとなく情報を交換する。去り際に、もう一度真剣に考えてほしいと楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)に伝える。
半月後には夏至の灯会が控えているが、五年前の事件以来中止されていた。潘樾(パン・ユエ)は事件の再捜査を決意する。毎年灯会で人が亡くなり、三年目には三人もの犠牲者が出たことから、人々は蛟の祟りだと噂していた。潘樾はこの非科学的な説を信じず、徹底的な捜査を命じる。楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)が最初の犠牲者の娘を訪ねるとき、卓瀾江が馬車を手配する。道中、楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)は上官芷(シャングワン・ジー)と顔を入れ替えたことを卓瀾江に打ち明ける。
第9話の感想
第9話では、阿江(アコウ)の正体が卓瀾江だと判明し、物語が大きく動き出しました。楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)への一途な想いを抱える卓瀾江の登場は、潘樾との三角関係をより複雑にしています。命の恩人である楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)を守るため、潘樾に決闘を申し込むシーンは、彼の強い意誌と愛情の深さを際立たせていました。
楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)と卓瀾江の過去も少しずつ明らかになり、幼い頃の月餅のエピソードは二人の絆の深さを象徴する印象的な場面でした。互いを庇い合う姿は微笑ましく、皇帝の賜婚という展開も驚きでした。この過去の出来事が、現在の二人の関係にどう影響していくのか、今後の展開が楽しみです。
また、厨房係の持ち逃げ事件や、四大宗族との対立など、様々な出来事が同時進行で描かれており、物語に緊張感を与えています。特に、楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)を守るために奔走する潘樾の姿は、彼の責任感と優しさを改めて感じさせました。楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)への想いを隠しながらも、彼女を危険から守ろうとする姿は切なく、今後の二人の関係の変化にも注目したいです。
つづく