林拓(リン・トゥオ)はデザインのインスピレーションに悩んでいましたが、週末、久しぶりに会えた安知雀(アン・ジーチュエ)との食事中に閃き、素晴らしいデザインを思いつきました。すぐに会社に戻り図面を描き、魏海洋(ウェイ・ハイヤン)の指示で許(シュイ)師傅にサンプル製作を依頼しました。

医師から筋肉のMRI検査を勧められましたが、林拓(リン・トゥオ)はそれを後回しにし、工場で徹夜して自らサンプルのテーブルと椅子を完成させました。魏海洋(ウェイ・ハイヤン)は林拓(リン・トゥオ)のデザインと技術を絶賛し、すぐに鵬宇グループへサンプルを送りました。魏海洋(ウェイ・ハイヤン)は林拓(リン・トゥオ)に若い頃の自分を見ていました。

林拓(リン・トゥオ)がデザインしたダイニングセットは発売と同時に大ヒット。吉家デザインの最年少デザイナーとして、ついに魏海洋(ウェイ・ハイヤン)や江楚城(ジアン・チューチョン)のように会社に大きな写真が飾られました。安知雀(アン・ジーチュエ)は林拓(リン・トゥオ)を誇りに思い、二人は共に明るい未来を夢見ていました。何欣迪(ホー・シンディー)はライブ配信で「一緒にご飯を食べよう」という林拓(リン・トゥオ)デザインのダイニングセットを宣伝し、ファンはこぞって購入。安知雀(アン・ジーチュエ)は陳光普(チェン・グアンプー)に両親へのプレゼントを勧めました。

しかし、林拓(リン・トゥオ)の右手の指と腕の硬直は悪化し、再検査の結果は深刻でした。医師は更なる検査のために入院を勧めました。林拓(リン・トゥオ)は魏海洋(ウェイ・ハイヤン)に家庭の事情で一週間の休暇を申請。実際には入院のためでしたが、安知雀(アン・ジーチュエ)には同級生の結婚式に出席するためと嘘をつき、実家には泊まらないから連絡しないでと伝えました。安知雀(アン・ジーチュエ)は特に疑うことなく、林拓(リン・トゥオ)とデートを楽しんだ後、先に帰りました。

林拓(リン・トゥオ)は安知雀(アン・ジーチュエ)と映画や買い物を楽しんだ後、夜には陳光普(チェン・グアンプー)と何欣迪(ホー・シンディー)を食事に誘い、安知雀(アン・ジーチュエ)のことを頼みました。陳光普(チェン・グアンプー)は林拓(リン・トゥオ)の異変に気づき問い詰めましたが、林拓は適当な言い訳でごまかしました。

翌日、林拓は入院。安知雀(アン・ジーチュエ)に無事の連絡を入れ、母親の徐麗蓮(シュー・リーリエン)にも連絡を試みましたが返事はありませんでした。そこで、おじいちゃんに電話をしました。一方、江楚城(ジアン・チューチョン)は用事で外出のついでに安知雀(アン・ジーチュエ)の働く花尾コーヒーに立ち寄り、何欣迪(ホー・シンディー)は大喜びで彼に媚びを売っていました。

検査を終えた林拓は安知雀(アン・ジーチュエ)に結婚式に参加していると嘘の電話をかけました。医師から検査結果を聞き、ALS、もしくは腫瘍の可能性があると告げられ、林拓は愕然としました。彼はそれが不治の病だと知り、絶望の淵に突き落とされました。一人ロビーに座り、深い悲しみに暮れました。

そこで、同じくALS患者である楊丘果(ヤン・チウグオ)と出会い、彼から励ましの言葉を受けました。楊丘果(ヤン・チウグオ)は一年前に診断され、今のところ腕の硬直以外の症状は出ていないとのこと。前向きに生きるようにとアドバイスされましたが、林拓はまだ現実を受け止めきれていませんでした。

第10話の感想

第10話は、林拓の才能が開花しデザイナーとして成功を収める一方で、残酷な病魔の影が忍び寄るという、光と影が鮮明に描かれたエピソードでした。

安知雀(アン・ジーチュエ)との幸せな時間の中でデザインのインスピレーションを得る林拓の姿は、まさに青春の輝きそのもの。徹夜でサンプルを製作するほどの情熱、そしてその努力が認められ、最年少デザイナーとして社内に写真が飾られるシーンは、見ているこちらも胸が熱くなりました。恋も仕事も順調で、未来への希望に満ち溢れている様子が印象的でした。

しかし、そんな喜びも束の間、林拓を襲う病魔の宣告はあまりにも残酷です。検査結果を聞き、呆然とする彼の姿は、見ているこちらも言葉を失うほどでした。成功の喜びと、迫り来る死の恐怖というあまりにも大きな落差に、心が締め付けられます。

特に、安知雀(アン・ジーチュエ)への嘘を重ねる林拓の姿が切ない。幸せの絶頂にいる彼女に、真実を告げられない苦悩がひしひしと伝わってきました。楽しいデートの後、一人病院に戻る彼の後ろ姿は、孤独と不安に満ちており、今後の展開に大きな不安を抱かせます。

病友である楊丘果(ヤン・チウグオ)との出会いは、林拓にとって一筋の光となるのでしょうか。今後の林拓の選択、そして安知雀との関係がどうなっていくのか、目が離せません。

つづく