林拓(リン・トゥオ)はALS(筋萎縮性側索硬化症)と診断され、病気に屈することなく右手がまだ使えることを証明しようと、テーブルいっぱいにミネラルウォーターを並べ、開けようと試みます。しかし、数本しか開けることができず、絶望のあまり床にボトルを投げつけ、呆然と座り込みます。

朝、安知雀(アン・ジーチュエ)が林拓(リン・トゥオ)を訪ねると、その光景に言葉を失います。林拓(リン・トゥオ)は一晩中怪物と戦っていたと言い訳をし、疲れを理由に部屋に戻ります。安知雀(アン・ジーチュエ)は林拓(リン・トゥオ)の異変に気付きながらも、何が起きたのか分からず、どう慰めていいのか途方に暮れます。

医師から薬を受け取った林拓(リン・トゥオ)は、安知雀(アン・ジーチュエ)に別れを告げるメッセージを送ります。何欣迪(ホー・シンディー)は陳光普(チェン・グアンプー)を連れて林拓(リン・トゥオ)の元へ詰め寄りますが、林拓(リン・トゥオ)はドアを開けません。陳光普(チェン・グアンプー)も林拓(リン・トゥオ)の真意が分からず困惑します。悲しみに暮れる安知雀(アン・ジーチュエ)は一人で酒を飲みますが、帰宅した父・安和貴(アン・ホーグイ)を心配させまいと、一緒に家に戻ります。

陳光普(チェン・グアンプー)が林拓(リン・トゥオ)を訪ねても、林拓(リン・トゥオ)は無視します。安知雀(アン・ジーチュエ)は一日中心配で落ち著かず、何欣迪(ホー・シンディー)と陳光普(チェン・グアンプー)も林拓(リン・トゥオ)からの説明を待ちますが、林拓(リン・トゥオ)は姿を現しません。林拓は気丈に仕事に行きますが、自分が普通に働ける日も残り少ないことを自覚しています。魏海洋(ウェイ・ハイヤン)は林拓を心配し、林拓がデザインしたテーブルと椅子を会社の主力商品にするよう銭鴻(チエン・ホン)に提案しますが、銭鴻(チエン・ホン)は仮対します。魏海洋(ウェイ・ハイヤン)は諦めず、林拓に自分のデザイン作品を提供します。林拓は魏海洋(ウェイ・ハイヤン)の優しさに感謝します。

安知雀(アン・ジーチュエ)は林拓にヘッドホンとパンを贈り、陳光普(チェン・グアンプー)に届けさせます。そして、夜にカフェで待つように伝えます。陳光普(チェン・グアンプー)はヘッドホンとパンを会社の受付に置き、林拓にメッセージを送ります。林拓は安知雀(アン・ジーチュエ)の優しさに心を打たれ、カフェで会うことを承諾します。

仕事後、安知雀(アン・ジーチュエ)は手作りケーキを用意し、林拓を待ちます。一方、林野(リン・イエ)は両親の仮対を押し切って芸術大学に合格しますが、両親に打ち明けられず、祖父の家に身を隠します。そして、林拓に電話で助けを求めます。林拓は林野(リン・イエ)の電話を受け、安知雀(アン・ジーチュエ)に事情を説明し、実家へ向かいます。

林拓は両親に林野(リン・イエ)の合格を伝え、受け入れるよう説得しますが、父・林守正(リン・ショウジョン)は激怒し、林拓を殴ります。林拓は長年抑えてきた不満を爆発させ、林守正(リン・ショウジョン)の独善的な態度を非難します。林野(リン・イエ)には自分の好きなように生きてほしいと願う林拓は、林守正(リン・ショウジョン)に家を追い出されます。

林拓は林野(リン・イエ)と共に祖父の家に身を寄せます。祖父は林守正(リン・ショウジョン)の行動に憤慨し、二人を受け入れます。林拓は林野(リン・イエ)を励まし、母・徐麗蓮(シュー・リーリエン)を慰めるよう促します。林野(リン・イエ)が安知雀(アン・ジーチュエ)のことを尋ねると、林拓は適当にあしらって重慶に戻ります。

林拓が会社に現れず、同僚たちは噂をします。魏海洋(ウェイ・ハイヤン)は同僚たちに激怒します。林拓は意を決して安知雀(アン・ジーチュエ)に会いに行きます。安知雀(アン・ジーチュエ)は別れの理由を尋ねますが、林拓は説明せず、別れを告げます。安知雀は林拓の意思を受け入れます。

第12話の感想

第12話は、林拓のALS発覚と、それが引き起こす周囲の人々への影響、そして林野(リン・イエ)の進路問題が複雑に絡み合い、非常に重い展開となりました。林拓の病気を中心に、様々な感情が渦巻く様子が描かれており、見ているこちらも胸が締め付けられる思いでした。

特に印象的だったのは、林拓がミネラルウォーターのボトルを床に投げつけるシーンです。病魔への苛立ち、将来への不安、そして愛する人への申し訳なさなど、様々な感情が爆発した瞬間であり、彼の苦悩が痛いほど伝わってきました。同時に、安知雀への別れを切り出すシーンも辛かったです。自分の病気を隠しながら、愛する人を突き放す彼の苦渋の決断は、どれほどの痛みを伴ったものでしょうか。安知雀の悲しみもまた、見ていて辛くなるほどでした。

林野(リン・イエ)の進路問題も、物語にさらなる影を落としています。自分の夢を葉えたい林野(リン・イエ)と、息子の将来を案じる両親との対立は、多くの家庭で起こりうる普遍的なテーマであり、共感を覚えました。林拓が林野(リン・イエ)の味方となり、両親を説得しようとする姿は、兄としての責任感と愛情を感じさせます。しかし、それが父との衝突を生み、家を追い出される結果となってしまい、林拓の苦悩はさらに深まります。

つづく