雁回(イエンフイ)と白暁生(バイ・シャオション)は、天耀(ティエンヤオ)の心を動かすため影絵芝居を企画しました。子供たちは喜んでいましたが、天耀(ティエンヤオ)はそれが自分のためのものだと気づき、心を閉ざしたまま途中で席を立ちます。雁回(イエンフイ)はすぐに追いかけ、赤誠の心を見つけるまで剣を抜かないよう、自分を傷つけないよう諭します。天耀(ティエンヤオ)は「余計なお世話だ」と怒り、雁回(イエンフイ)を突き放します。雁回(イエンフイ)は自分の気持ちを伝え、毒に侵されていた時の告白は間違いではなく、今は本当に天耀(ティエンヤオ)を好きだと告白します。しかし、天耀(ティエンヤオ)は自分の状況を考え、雁回(イエンフイ)に迷惑をかけたくないと思い、その想いを拒絶して去ってしまいます。
子供たちに冷やかされ、落ち込む雁回(イエンフイ)は、酒で悲しみを紛らわします。白暁生(バイ・シャオション)は雁回(イエンフイ)に近づくチャンスだと考えますが、彼女の心には別の誰かがいることを悟り、自分もまた苦悩します。雁回(イエンフイ)の様子を気にかけていた天耀(ティエンヤオ)は、酔いつぶれて眠る彼女を見て心を痛め、自分の識海の力を雁回(イエンフイ)に送り、静かに祈ります。この行動がきっかけで、天耀(ティエンヤオ)の赤誠の心が芽生え、赤焰龍牙は天耀(ティエンヤオ)のもとへ飛び、彼は容易くそれを手にします。天耀(ティエンヤオ)はまず自分の体を取り戻し、復讐を果たし、そして大切な人たちを守ろうと考えます。
翌日、雁回(イエンフイ)と幻小煙(ゲン・シャオエン)が人生について語り合っていると、白暁生(バイ・シャオション)は雁回(イエンフイ)に新しい恋を勧めますが、雁回(イエンフイ)は全く気に留めません。そこに赤焰龍牙を手にした天耀(ティエンヤオ)が現れ、雁回(イエンフイ)はこれまでのことを忘れ、興奮気味に話しかけます。天耀(ティエンヤオ)は、今は囚われた幻王(ゲンオウ)を救うことが先決だと雁回(イエンフイ)に告げます。幻王(ゲンオウ)を救出した後、天耀(ティエンヤオ)は迷霧森林の黒い瘴気について尋ねます。幻王(ゲンオウ)によると、それは瞳術を使う邪修の仕業で、幻妖族を利用して森に罠を仕掛け、武林の人々を捕らえて力を奪っているとのこと。天耀(ティエンヤオ)が邪修の特徴をさらに尋ねると、幻王(ゲンオウ)は恐ろしい目を持つと答えます。
しかし、解放された幻王(ゲンオウ)は容態が急変し、自分の命が尽きることを悟り、幻小煙(ゲン・シャオエン)に幻妖族の指導者の座を譲り、復興を託します。幻小煙(ゲン・シャオエン)は涙ながらにその重責を受け入れます。幻王(ゲンオウ)のことが一段落すると、幻小煙(ゲン・シャオエン)は天耀(ティエンヤオ)に青丘(チンチウ)への同行を依頼し、邪修への復讐を誓います。白暁生(バイ・シャオション)も秘宝探しのため同行を希望します。雁回(イエンフイ)はまず天耀(ティエンヤオ)の体を取り戻し、力を付けてから他のことをすべきだと考え、彼らの行動を止めます。
待ちきれない白暁生(バイ・シャオション)は、こっそり幻小煙(ゲン・シャオエン)に会い、雁回(イエンフイ)を青丘(チンチウ)へ連れて行くよう説得し、天耀(ティエンヤオ)を誘い出そうとします。一方、素影(スーイン)は毎日陸慕生(リク・ムーシェン)に霊力を送り続けていましたが、陸慕生(リク・ムーシェン)は雲曦(ウンギ)公主を殺されたことを許せず、命を絶ちたいと願っていました。素影(スーイン)が記憶を戻す薬を与えても、彼の気持ちは変わりません。素影(スーイン)は仕方なく陸慕生(リク・ムーシェン)の行動を製限し、護心鱗(ごしんりん)を探しに出かけます。
龍の角に残した霊識で天耀(ティエンヤオ)の位置を突き止めた素影(スーイン)は、天耀(ティエンヤオ)を襲い、子供たちを人質に広寒門(こうかんもん)へ連れ去り、護心鱗(ごしんりん)と交換するよう脅迫します。子供たちを救うため、天耀(ティエンヤオ)は雁回(イエンフイ)の体から護心鱗(ごしんりん)を取り出します。雁回(イエンフイ)は全てを目の当たりにし、深い悲しみに包まれ、気を失ってしまいます。
第16話の感想
第16話は、まさに怒涛の展開でした。天耀(ティエンヤオ)への告白、赤焰龍牙の入手、幻王(ゲンオウ)の死、そして子供たちの拉緻と、息つく暇もないほど様々な出来事が起こり、見ているこちらも感情が揺さぶられっぱなしでした。
特に印象的だったのは、雁回(イエンフイ)が天耀(ティエンヤオ)に告白するシーンです。自分の気持ちを素直に伝える雁回(イエンフイ)の姿は、とても勇敢で美しく、見ていて胸が熱くなりました。しかし、天耀(ティエンヤオ)は雁回(イエンフイ)の気持ちを受け入れられず、突き放してしまう。天耀(ティエンヤオ)の複雑な心情が痛いほど伝わってきて、切ない気持ちになりました。彼は雁回(イエンフイ)を大切に思っているからこそ、自分の現状で彼女を巻き込みたくないという葛藤が見て取れます。
そして、ついに赤焰龍牙を手にした天耀(ティエンヤオ)。復讐心と大切な人を守りたいという強い意誌が感じられ、今後の展開に期待が高まります。しかし、その直後に子供たちが人質に取られてしまうという衝撃の展開。素影(スーイン)の冷酷さと、天耀(ティエンヤオ)の窮地に立たされた状況に、ハラハラドキドキさせられました。
つづく