青丘(チンチウ)の雲曦(ウンギ)公主が素影(スーイン)に殺された後、復讐心に燃える兄の燭離(ショクリ)は、素影(スーイン)を倒した天耀(ティエンヤオ)への恨みを晴らすため、広寒門(こうかんもん)を爆破しました。激怒した凌霏(リン・フェイ)は、燭離(ショクリ)の追捕を命じます。
一方、護心鱗(ごしんりん)を失った雁回(イエンフイ)への影響を心配する天耀(ティエンヤオ)は、偶然街で雁回(イエンフイ)と出会います。雁回(イエンフイ)の額の黒花が天耀(ティエンヤオ)に仮応し、黒気を放ち、雁回(イエンフイ)は天耀(ティエンヤオ)に刺される幻覚に苦しめられます。白曉生(バイ・シャオション)が駆けつけ、雁回(イエンフイ)をその場から連れ去ります。
天耀(ティエンヤオ)は雁回(イエンフイ)が自分を避けていると悟り、影ながら彼女を守ると決意します。雁回(イエンフイ)と白曉生(バイ・シャオション)は甘紅竹で黒河を渡ろうとしますが、竹は赤く変わりません。天耀(ティエンヤオ)は伐採後に赤くなると説明しますが、雁回(イエンフイ)は天耀(ティエンヤオ)との関わりを避け、立ち去るよう促します。そこに追われていた燭離(ショクリ)が現れ、続いて凌霏(リン・フェイ)率いる広寒門(こうかんもん)の弟子たちに包囲されます。凌霏(リン・フェイ)は雁回(イエンフイ)と天耀(ティエンヤオ)の関係を疑い、雁回(イエンフイ)は機転を利かせて天耀(ティエンヤオ)を妖龍だと告発し、永州(えいしゅう)城爆破と素影(スーイン)殺害の犯人に仕立て上げます。凌霏(リン・フェイ)は天耀(ティエンヤオ)を包囲し、雁回(イエンフイ)たちはその隙に逃げ出します。
黒河を渡る途中、竹筏は渦に巻き込まれ、雁回(イエンフイ)は気を失います。目を覚ますと、傍らには天耀(ティエンヤオ)がいました。天耀(ティエンヤオ)に助けられたと知りつつも、雁回(イエンフイ)は天耀(ティエンヤオ)にこれ以上関わらないよう、追わないよう警告します。天耀(ティエンヤオ)は護心鱗(ごしんりん)を取り戻したことを伝え、それでも雁回(イエンフイ)の安全を気遣います。雁回(イエンフイ)は一人で立ち去っていきます。
燭離(ショクリ)は白曉生(バイ・シャオション)を助け、二人の恩に報いるため、青丘(チンチウ)王宮への招待を申し出ますが、雁回(イエンフイ)は断ります。白曉生(バイ・シャオション)が探している宝物が青丘(チンチウ)王宮にあると聞き、雁回(イエンフイ)は同行を決意します。
旅の途中、天耀(ティエンヤオ)は密かに雁回(イエンフイ)を守り続けます。夜になり冷え込むと、天耀(ティエンヤオ)は自分の服を雁回(イエンフイ)にかけますが、それを見た白曉生(バイ・シャオション)は自分の服と交換します。翌朝、雁回(イエンフイ)は白曉生(バイ・シャオション)の服を身につけ、傍らには彼が摘んだ野の実を見つけ、心温まります。
燭離(ショクリ)は遠回りしていることを不満に思い、天耀(ティエンヤオ)を避けていると知ると、天耀(ティエンヤオ)の問題を解決しようと申し出ます。天耀(ティエンヤオ)は燭離(ショクリ)に争うことなく、燭離(ショクリ)は雁回(イエンフイ)と白曉生(バイ・シャオション)に手柄を自慢します。その時、幻小煙(ゲン・シャオエン)が現れ、ずっと天耀(ティエンヤオ)の指輪の中にいたと明かします。幻小煙(ゲン・シャオエン)は天耀(ティエンヤオ)を弁護し、護心鱗(ごしんりん)を取ったのは素影(スーイン)に対抗するためだと説明します。素影(スーイン)は蘊蘊(ウンウン)を殺し、他の子供たちと護心鱗(ごしんりん)を交換しようと脅迫したため、天耀(ティエンヤオ)は雁回(イエンフイ)から護心鱗(ごしんりん)を取り、力を増して素影(スーイン)を倒し、子供たちを救ったのです。
雁回(イエンフイ)は蘊蘊(ウンウン)を思い出し、野花を手向け、天耀(ティエンヤオ)を許そうと考え始めます。翌日、燭離(ショクリ)は近道を通ることを提案しますが、その道は雁回(イエンフイ)と白曉生(バイ・シャオション)にとって過酷なものでした。白曉生(バイ・シャオション)は、彼らの体内の黒気が、この道の業力によって抑え込まれているためだと推測します。雁回は黒気を抑える業力の存在を知り、希望を見出します。
第18話の感想
第18話は、雁回と天耀(ティエンヤオ)の関係性が大きく揺れ動く、非常に切ないエピソードでした。護心鱗(ごしんりん)をめぐる誤解と、天耀(ティエンヤオ)の秘めた想いが交錯し、見ているこちらも胸が締め付けられるようでした。
雁回は、天耀(ティエンヤオ)に裏切られたと思い込み、彼を避ける一方で、その行動の裏にある真意には気づいていません。天耀(ティエンヤオ)は、そんな雁回を影ながら守り続けるという、健気で切ない愛情を示します。特に、夜に自分の服を雁回にかけてあげるシーンは、彼の深い愛情が伝わってきて感動的でした。しかし、雁回は白曉生(バイ・シャオション)の優しさに触れ、天耀(ティエンヤオ)への想いはさらに複雑になっていくようです。
また、燭離(ショクリ)の登場により、物語は新たな展開を迎えます。復讐心に燃える燭離(ショクリ)ですが、どこか憎めないコミカルなキャラクターで、重くなりがちなストーリーに軽やかさを添えています。彼の存在が、雁回と天耀(ティエンヤオ)の関係にどのような影響を与えるのか、今後の展開が楽しみです。
つづく