黒河源へ向かった天耀(ティエンヤオ)、弦歌(ゲンカ)、雁回(イエンフイ)だったが、そこは噂に仮し、美しい景観が広がっていた。不穏な空気を感じた天耀(ティエンヤオ)だったが時すでに遅く、弦歌(ゲンカ)と雁回(イエンフイ)は倒れ、天耀(ティエンヤオ)も意識を失う。姿を現した熒惑(ケイコク)は簡単に三人を捕らえ、天耀(ティエンヤオ)だけに興味を示し、彼を連れ去った。

目覚めた天耀(ティエンヤオ)は縛られていた。熒惑(ケイコク)は様々な方法で彼を誘惑するが、天耀(ティエンヤオ)は断固として拒否する。そこで熒惑(ケイコク)は、雁回(イエンフイ)の若さと美しさに目をつけ、ターゲットを彼女に移した。目を覚ました雁回(イエンフイ)は天耀(ティエンヤオ)の姿が見えず、弦歌(ゲンカ)を起こして塵意(ジンイ)に助けを求めに行かせ、自身は天耀(ティエンヤオ)を探しに向かった。熒惑(ケイコク)が現れ、弦歌(ゲンカ)の行方を尋ねるも、雁回(イエンフイ)には目もくれず、彼女は屈辱感を味わう。

熒惑(ケイコク)は雁回(イエンフイ)を連れ帰り、天耀(ティエンヤオ)に雁回(イエンフイ)の識海にある九つの星を求める。雁回(イエンフイ)はそこで、天耀(ティエンヤオ)が自分に九つの星を埋め込んでいた秘密を知る。天耀(ティエンヤオ)は星を渡すことを拒否し、雁回(イエンフイ)への想いは外見に基づくものではないと断言する。納得いかない熒惑(ケイコク)は自身の不幸な過去を語り始めるが、雁回(イエンフイ)にあっさり仮論される。

天耀(ティエンヤオ)を救うため、雁回(イエンフイ)は熒惑(ケイコク)に協力するふりをして、天耀(ティエンヤオ)と策を練る機会を得る。熒惑(ケイコク)はそれを信じ、二人きりにさせた。星について尋ねる雁回(イエンフイ)に、天耀(ティエンヤオ)は永州(えいしゅう)城の小妖たちの霊力の集合体だと説明する。雁回(イエンフイ)は星と天耀(ティエンヤオ)を交換しようと提案するが、天耀(ティエンヤオ)は拒否する。凌霄(リン・シアオ)の教えを思い出した雁回(イエンフイ)は、熒惑(ケイコク)が蛾の妖怪ではないかと考え、赤焰龍牙を使うことを決意する。

熒惑(ケイコク)が戻ると、雁回(イエンフイ)は彼女を挑発する。天耀(ティエンヤオ)に近づかせないよう守る姿勢を見せる雁回(イエンフイ)に、熒惑(ケイコク)は激怒し、二人に襲いかかる。その時、塵意(ジンイ)が駆けつけ、熒惑(ケイコク)の黒い気を打ち払い、天耀(ティエンヤオ)と雁回(イエンフイ)を救出する。塵意(ジンイ)は熒惑の力を打ち砕き、二人は窮地を脱した。

一方、白暁生(バイ・シャオション)は幽冥賦の原本を伏陰(フクイン)に渡し、雁回(イエンフイ)の安全と引き換えにしようとするが、伏陰(フクイン)は約束を破り、雁回(イエンフイ)を解放せず、白暁生(バイ・シャオション)の真身も受け入れず、逆に彼を封印する。幽冥賦を手にした伏陰(フクイン)は、そこに自分のための言葉があるのかと思いを馳せる。

塵意(ジンイ)はすぐに幽冥賦を解読し、天耀(ティエンヤオ)と雁回(イエンフイ)を銀月崖へ連れて行く。そこは塵意(ジンイ)と雪凛(セツリン)の愛の聖地だった。天耀(ティエンヤオ)と雁回(イエンフイ)はその場所に既視感を覚える。弦歌(ゲンカ)は、以前訪れた屏風の中に雪凛(セツリン)が作った風景があったと説明する。塵意(ジンイ)は二人に幽冥賦の修練方法を伝える。困難ではあるが、必ずしも二人で一緒に修練する必要はないという。彼は雪凛(セツリン)が第八層まで修練した時の話を始める。雪凛(セツリン)は死期を悟り、銀月崖で最後の舞を踊り、空から雪が彼女の想いの様に舞い落ちた。

塵意(ジンイ)は雁回(イエンフイ)に幽冥賦を修練する意思があるか尋ねる。雁回(イエンフイ)は生き残るためであり、死ぬためではないと力強く答える。塵意(ジンイ)は驚きながらも、雁回(イエンフイ)が成功し、自身と雪凛(セツリン)が葉えられなかった願いを成就してくれることを願う。

同じ頃、鳳千朔(オオトリ・チサト)は花を複製して弦歌(ゲンカ)に送ろうとするが、連絡が取れず、最後の試みでようやく繋がる。二人は互いの気持ちを伝え合うが、花為(カタイ)が邪修の接近を知らせる。鳳千朔(オオトリ・チサト)は弦歌(ゲンカ)を安心させ、既に準備はできていると言う。長嵐(チョウ・ラン)が現れ花為(カタイ)を攻撃し、鳳千朔(オオトリ・チサト)は花為(カタイ)を通して弦歌(ゲンカ)の位置が特定されることを恐れ、花為(カタイ)を破壊する。

雁回は幽冥賦を闇記するも修練の糸口が見つからず、それが辰星山の静明心法に価ていることに気づく。塵意(ジンイ)に教えを請おうとすると、彼が天耀(ティエンヤオ)と話しているところだった。塵意(ジンイ)は天耀(ティエンヤオ)の識海に黒気を抑える至陽之気があることに気づき、それが青丘(チンチウ)を救う鍵となると考え、天耀(ティエンヤオ)に深々と頭を下げる。塵意(ジンイ)は雁回に幽冥賦の具体的な修練方法を教え、過酷な修練が始まる。修練中、雁回は激しい苦痛に襲われ、天耀(ティエンヤオ)は見ていることしかできず、彼女が倒れるのを見守るしかなかった。

第26話の感想

第26話は、様々な感情が渦巻く展開で、息つく暇もないほどでした。黒河源の美しい風景とは裏腹に、熒惑の登場で一気に緊張感が高まり、天耀(ティエンヤオ)、弦歌(ゲンカ)、雁回のピンチにハラハラさせられました。特に、熒惑の天耀(ティエンヤオ)への執著と、雁回への冷淡な態度は、彼女の歪んだ愛情観を際立たせており、見ていて不快ながらも目が離せませんでした。

雁回の機転と勇気、そして天耀(ティエンヤオ)への深い愛情には胸を打たれました。危険な状況下でも、冷静に状況を判断し、天耀(ティエンヤオ)を守るために自ら危険に身を投じる姿は、まさにヒロインの鑑です。天耀(ティエンヤオ)もまた、熒惑の誘惑に屈せず、雁回への変わらぬ愛を貫く姿は、二人の絆の強さを改めて感じさせました。

塵意(ジンイ)の登場は、まさに救世主のようでした。彼の圧倒的な力によって、熒惑の脅威から天耀(ティエンヤオ)と雁回が救出されるシーンは、非常にカタルシスがありました。また、塵意と雪凛(セツリン)の悲恋の物語が明かされ、銀月崖の美しさと相まって、切ない余韻を残しました。

つづく