雁回(イエンフイ)は幽冥賦の修行を決意する。過酷さは覚悟していたものの、想像を絶する苦しみだった。修行中、彼女は試練に立ち向かうだけでなく、黒気の主・伏陰(フクイン)とも対峙しなければならなかった。伏陰(フクイン)は雁回(イエンフイ)の目的を察知し、黒気を使って彼女の識海を操り、天耀(ティエンヤオ)に攻撃させようと企む。雁回(イエンフイ)はそれに気づきながらも抵抗できなかった。
天耀(ティエンヤオ)との逢瀬の中、雁回(イエンフイ)は突如伏陰(フクイン)に操られ、天耀(ティエンヤオ)に襲いかかる。天耀(ティエンヤオ)は異変に気づき、抵抗せずに攻撃を受け入れる。間一髪で正気に戻った雁回(イエンフイ)は、自らの死を覚悟の上で、頭に咲いた黒い花を切り落とすよう天耀(ティエンヤオ)に懇願する。天耀(ティエンヤオ)は結果を承知で黒花を断ち、伏陰(フクイン)の支配から雁回(イエンフイ)を解放する。雁回(イエンフイ)が目を覚ますと、生きていた。天耀(ティエンヤオ)が事前に自身の命星を雁回(イエンフイ)の識海に植え付け、換命の呪で彼女を守っていたのだ。
真実を知った雁回(イエンフイ)は深く後悔し、護心鱗(ごしんりん)を失った後もずっと天耀(ティエンヤオ)を愛していたと告白する。天耀(ティエンヤオ)は微笑むが、直後に意識を失ってしまう。雁回(イエンフイ)の心配をよそに、彼女自身も何者かの力に操られ、気を失ってしまう。
目覚めた雁回(イエンフイ)は、天耀(ティエンヤオ)が亡くなったと思い込み、悲しみに暮れる。しかし、天耀(ティエンヤオ)は再び彼女の前に姿を現す。夢かと疑う雁回(イエンフイ)の前に白暁生(バイ・シャオション)が現れ、全てを説明する。白暁生(バイ・シャオション)が二人を救い、雁回を蘇生させ、天耀(ティエンヤオ)も危機から脱したのだ。天耀(ティエンヤオ)は黒花を断ったことによる雁回の傷を癒すため、塵意(ジンイ)から薬を貰う。
一行は伏陰(フクイン)への対策を練る。白暁生(バイ・シャオション)は伏陰(フクイン)の過去と自身がかつて生贄にされたことを明かす。塵意(ジンイ)は、伏陰が清広(セイコウ)長老の体内に封印されており、長老が封印を強めるために閉関していることを付け加える。白暁生(バイ・シャオション)は伏陰の封印結界を維持するという重要な任務があるため、雁回と別れを告げる。
天耀(ティエンヤオ)は雁回に新しい髪飾りを贈り、雁回は大喜びする。二人は改めて互いの想いを確かめ合い、既に夫婦の契りを交わしたことを確認する。雁回はキスで永遠の愛を誓う。最後に、雁回は幸せそうにその場を去り、物語は幕を閉じる。
第27話の感想
第27話は、まさに怒涛の展開でした。雁回と天耀(ティエンヤオ)の愛の深さが試される過酷な試練、そして伏陰の恐ろしさ、手に汗握るシーンの連続で、息をするのも忘れて見入ってしまいました。
特に印象的だったのは、雁回が操られながらも、最期まで天耀(ティエンヤオ)を想うシーン。自分の死よりも天耀(ティエンヤオ)の安全を願う彼女のひたむきな愛に胸が締め付けられました。そして、天耀(ティエンヤオ)が命星を分け与え、雁回を守ったシーン。言葉ではなく行動で示される深い愛情に、涙が止まりませんでした。
白暁生(バイ・シャオション)の登場も大きな転換点でした。絶体絶命の状況から二人を救い、希望の光をもたらしてくれた彼の存在は、まさに救世主のようでした。伏陰の過去や白暁生(バイ・シャオション)自身の壮絶な経験も明かされ、物語はさらに深みを増しました。
クライマックスの、雁回と天耀(ティエンヤオ)が改めて愛を確かめ合うシーンは、本当に美しく、感動的でした。数々の苦難を乗り越え、結ばれた二人の姿は、見ているこちらまで幸せな気持ちにさせてくれました。
つづく