第30話、蒲芳(プーファン)は兮風(シーフォン)に会うため、天耀(ティエンヤオ)と雁回(イエンフイ)と共に黒河を渡る。一人で兮風(シーフォン)を探しに行くも、凌霏(リン・フェイ)に捕らえられ拷問を受ける。兮風(シーフォン)は蒲芳(プーファン)を庇うが、凌霏(リン・フェイ)は二人の関係を疑い、蒲芳(プーファン)は兮風(シーフォン)を守るため関係を否定するも更に傷を負う。雁回(イエンフイ)は蒲芳(プーファン)を助けようとするが、凌霏(リン・フェイ)は雁回(イエンフイ)を天耀(ティエンヤオ)への切り札にしようと企む。しかし天耀(ティエンヤオ)が現れ、凌霏(リン・フェイ)を圧倒し、蒲芳(プーファン)と雁回(イエンフイ)を救出する。

蒲芳(プーファン)は重傷を負い、雁回(イエンフイ)に日向で埋葬してほしいと頼み息を引き取る。兮風(シーフォン)は蒲芳の死を知り、凌霏(リン・フェイ)に救治を懇願するも許されず、自らの経脈を断つ。それでも凌霏(リン・フェイ)は兮風(シーフォン)の識海を破壊しようとするが、同門に止められる。蒲芳の墓を見つけた兮風は、自責に苛まれ自ら命を絶つ。雁回(イエンフイ)は二人の悲劇に心を痛め、妖に愛する権利はないのかと嘆く。

一方、白暁生(バイ・シャオション)は伏陰(フクイン)を過小評価し返り討ちにあう。子辰(ズチェン)は戦況の変化により辰星山の撤退を指示し、凌霏の仮対を押し切り弟子達を連れ去る。

落ち込む凌霏に雲夢(ユンモン)は素影(スーイン)の復活方法を教え、凌霏は自らの精血で腕輪を起動させるが、素影(スーイン)に吸収されてしまう。復活した素影(スーイン)は雲夢(ユンモン)を伏陰(フクイン)の手下と見抜き、殺害する。

蒲芳の死を悲しむ雁回(イエンフイ)は、天耀(ティエンヤオ)に復讐を誓わせる。二人は素影(スーイン)の復活を知り、龍筋を奪うため封印の地へ向かうが、素影(スーイン)に阻まれる。天耀(ティエンヤオ)は護心鱗(ごしんりん)がない弱点を突かれ、陣の中に落とされる。雁回(イエンフイ)は天耀(ティエンヤオ)を守ろうとするが素影(スーイン)に攻撃され、凌霄(リン・シアオ)に助けられる。

凌霄(リン・シアオ)は雁回(イエンフイ)を連れ去り、清広(セイコウ)真人の指示通り護心鱗(ごしんりん)を破壊しようとするが躊躇する。辰星山の弟子達が到著し、素影は雁回(イエンフイ)を妖龍と通じていると誣告し、処刑を求める。弟子達の嘆願を受け、凌霄(リン・シアオ)は雁回(イエンフイ)に滅魂鞭を振るうが、81回の刑罰は翌日へと持ち越される。

第30話の感想

第30話は、まさに怒涛の展開で、涙なしには見られないエピソードでした。蒲芳と兮風の悲恋は、あまりにも残酷で、胸が締め付けられるようでした。愛する人のために命を落とす二人の姿は、妖にだって人間と同じように愛する権利があるということを強く訴えかけているようでした。特に、兮風が蒲芳の墓の前で自らの命を絶つシーンは、彼の深い愛情と絶望がひしひしと伝わってきて、涙が止まりませんでした。

また、凌霏の暴走も恐ろしいものがありました。姉の仇という理由はあるものの、蒲芳への仕打ち、そして兮風への非情な態度は、見ていて辛いものがありました。彼女の歪んだ正義感は、さらなる悲劇を生み出してしまったと言えるでしょう。

一方、天耀(ティエンヤオ)と雁回(イエンフイ)の関係も大きな変化を見せています。雁回は蒲芳の死をきっかけに、復讐心を燃やし始めます。天耀(ティエンヤオ)はそんな雁回を支えようとしますが、素影の復活という新たな脅威が立ちはだかります。護心鱗(ごしんりん)を失った天耀(ティエンヤオ)は、以前のような強さを発揮できず、窮地に立たされます。今後の二人の運命がどうなるのか、非常に心配です。

つづく