伏陰(フクイン)後を倒し、安堵したのも束の間、天耀(ティエンヤオ)は龍穀へ、雁回(イエンフイ)は辰星山へと向かうことに。しかし白曉生(バイ・シャオション)は、天耀(ティエンヤオ)の龍火と雁回(イエンフイ)の黒気が共存するには限界があり、現状維持すら負担が大きいと告げる。雁回(イエンフイ)は仕方なく辰星山へ一人で向かい、子辰(ズチェン)に恩を伝え、師弟の情を取り戻そうとする。
一方、凌霄(リン・シアオ)は隕星台で弟子を指導中、異変を察知する。伏陰(フクイン)は滅びたと思われたが、封印の中に伏陰(フクイン)の識海があり、無数の人形が黒気を帯び、蠢いていた。伏陰(フクイン)は肉体は滅びても、黒気と怨念で復活を遂げ、より強力になっていたのだ。
凌霄(リン・シアオ)は霜華術で対抗するも効果は薄く、その時、大宗師の境地に達する。しかしそれでも伏陰(フクイン)の封印突破を阻止することはできず、時間を稼ぐのが精一杯で、最後は命を落とす。青丘(チンチウ)の雁回(イエンフイ)は玉環を通して凌霄(リン・シアオ)の危機を感じ、辰星山へ急行。隕星台の弟子たちも異変を感じ、凌霄(リン・シアオ)に倣い命を懸けて伏陰(フクイン)に立ち向かうが、黒気に倒れ、子辰(ズチェン)と子月(ズユエ)は難を逃れる。
辰星山に到著した雁回(イエンフイ)が目にしたのは、師匠と兄弟子たちの亡骸、そして崩壊した辰星山だった。悲しみに暮れる雁回(イエンフイ)は怒りに燃え、伏陰(フクイン)と死闘を繰り広げる。伏陰(フクイン)は雁回(イエンフイ)を殺すのではなく、新たな魔物として利用しようと、凌霄(リン・シアオ)の死を利用して雁回(イエンフイ)の怒りを煽り、心魔を生み出そうとする。白曉生(バイ・シャオション)が駆けつけ、雁回(イエンフイ)の正気を保たせるが、伏陰(フクイン)は白曉生(バイ・シャオション)を襲い、雁回(イエンフイ)は白曉生(バイ・シャオション)を庇って龍術で伏陰(フクイン)を撃退する。伏陰(フクイン)は黒気を持ちながら龍術を使う雁回(イエンフイ)に困惑する。
異変を感じた天耀(ティエンヤオ)は龍穀に結界を張り、辰星山へ向かう。天耀(ティエンヤオ)は憎しみに囚われる雁回(イエンフイ)を止め、師匠たちの死を無駄にするなと諭す。雁回(イエンフイ)の怒りは鎮まり、三人は隕星台を後にする。
伏陰(フクイン)は黒気の人形と共に封印を破り、玄妖両界を侵食していく。人々は人形に変えられ、唯一無事なのは龍穀のみ。雁回(イエンフイ)は龍穀に入れないため、天耀(ティエンヤオ)に白曉生(バイ・シャオション)の治療を任せ、自身は援軍を探す。龍穀には言不惑(ゲンフワク)、燭離(ショクリ)、弦歌(ゲンカ)など、多くの人々が避難していた。天耀(ティエンヤオ)は白曉生(バイ・シャオション)を燭離(ショクリ)に預け、雁回(イエンフイ)の負担を減らすため、一人で伏陰と戦う決意をする。
雁回(イエンフイ)は黒気に襲われる人々を助けようとするが、逆に仮噬を受け倒れてしまう。そこに黒気と戦う子辰(ズチェン)と子月(ズユエ)が現れ、雁回(イエンフイ)は二人を龍穀へ送る。子月(ズユエ)から凌霄(リン・シアオ)の最期の言葉を聞かされ、雁回(イエンフイ)の悲しみは深まる。
天耀(ティエンヤオ)は迷霧の森で伏陰と対決する。赤焰龍牙は黒気を滅するが、倒してもすぐに再生し、天耀(ティエンヤオ)は深手を負う。天耀(ティエンヤオ)が一人で戦っていることを知った雁回(イエンフイ)は、白曉生(バイ・シャオション)からもらった花で天耀(ティエンヤオ)と連絡を取り、共に戦うことを誓う。二人は互いを励まし、どんな犠牲を払っても伏陰を倒すことを決意する。
第39話 感想
第39話は、まさに怒涛の展開でした。伏陰後を倒した安堵も束の間、辰星山崩壊という悲劇が襲いかかり、見ているこちらも息を呑むほどでした。凌霄(リン・シアオ)の最期はあまりにもあっけなく、弟子たちを守るために命を懸ける姿は、師としての責任感と愛情を感じさせ、胸が締め付けられました。伏陰のしぶとさ、そして黒気と怨念による復活は、想像を絶する恐ろしさです。もはや人型すら留めていないその姿は、真の悪を体現しているかのようでした。
雁回(イエンフイ)は、師匠や兄弟子たちを失い、深い悲しみと怒りに苛まれます。復讐心に駆られる雁回(イエンフイ)の姿は、これまでに見せたことのない彼女の脆さ、そして人間らしさを表しているようでした。白曉生(バイ・シャオション)が彼女の正気を保ち、天耀(ティエンヤオ)が諭すシーンは、二人の雁回(イエンフイ)への深い愛情を感じ、感動的でした。
天耀(ティエンヤオ)は、雁回(イエンフイ)を支え、守ろうとする強い意誌を見せます。一人で伏陰に立ち向かう姿は、まさにヒーローそのもの。しかし、伏陰の再生能力の前に、彼の力は及ばず、苦戦を強いられます。それでも諦めず、雁回(イエンフイ)の声を力に立ち上がる姿には、胸が熱くなりました。
この絶望的な状況の中、二人の固い絆と決意が、希望の光のように感じられます。果たして、二人は伏陰を倒し、この危機を乗り越えることができるのでしょうか?今後の展開に目が離せません。
つづく