天耀(ティエンヤオ)は玉瀝(ギョクレキ)の手の火傷に気づき、術でたちまち治してしまう。その腕前に感心した玉瀝(ギョクレキ)は、忘語楼(ぼうごろう)で医館を開き、難病奇病を治して金儲けと評判向上を図ることを提案する。天耀(ティエンヤオ)は承諾し、「阿福(アフー)」と名乗り診療を始める。高い医術はたちまち評判となり、忘語楼(ぼうごろう)は大賑わいとなる。
一方、雁回(イエンフイ)は毒の影響で天耀(ティエンヤオ)のことを常に気に掛けていた。忙しく患者を診る天耀(ティエンヤオ)の姿に魅力を感じ、次第に惹かれていく。
隠妖の白暁生(バイ・シャオション)は、玄妖間に真愛が存在するかに興味を抱いていた。当初は否定的だったが、雁回(イエンフイ)と天耀(ティエンヤオ)の関係を知り、再び研究意欲を燃やす。天耀(ティエンヤオ)の医術の噂を聞きつけ、治療を受けに訪れた白暁生(バイ・シャオション)は、天耀(ティエンヤオ)が妖怪であることを見抜く。顔の吹き出物を治してもらおうとするが、天耀(ティエンヤオ)に銀針で潰され激怒。天耀(ティエンヤオ)に手を出そうとするが、雁回(イエンフイ)に阻まれる。雁回(イエンフイ)は天耀(ティエンヤオ)を守ろうとする態度を見せ、白暁生(バイ・シャオション)は二人の間に特別な感情があることに気づく。
雁回(イエンフイ)は天耀(ティエンヤオ)への想いが募り、親友の弦歌(ゲンカ)に相談する。弦歌(ゲンカ)は雁回(イエンフイ)が天耀(ティエンヤオ)に恋をしているのだと指摘する。半信半疑ながらも、自らの行動に思い当たる雁回(イエンフイ)。一方、鳳千朔(オオトリ・チサト)は弦歌(ゲンカ)の気を引こうと、側室を迎えるという手段に出る。ついに姿を現した弦歌(ゲンカ)だが、真の目的は永州(えいしゅう)城で行方不明になった奴僕たちの情報収集だった。鳳千朔(オオトリ・チサト)は手がかりを与え、天香坊(てんこうぼう)との関連をほのめかす。
弦歌(ゲンカ)の言葉で自分の気持ちに気づき始めた雁回(イエンフイ)は、天耀(ティエンヤオ)に近づくと胸がドキドキするなど、様々な方法で確かめ、ついに天耀(ティエンヤオ)への恋心を自覚する。天耀(ティエンヤオ)は龍角を取り出すために雁回(イエンフイ)の心臓の血が必要だと打ち明ける。雁回(イエンフイ)の心配をよそに、天耀(ティエンヤオ)は吞金獣(どんきんじゅう)対策として金を貯めていたことを明かす。天耀(ティエンヤオ)の努力を知り、雁回(イエンフイ)の想いはさらに深まる。
白暁生(バイ・シャオション)は二人の様子を観察し続け、深い愛情を確認する。ある日、天耀(ティエンヤオ)が一人で出かけるのを見かけ、尾行することに。天耀(ティエンヤオ)は城楼下で広寒門(こうかんもん)の巡回兵を見つけ、その後ろに素影(スーイン)が現れる。復讐しようとする天耀(ティエンヤオ)を雁回(イエンフイ)が止める。危険を顧みず天耀(ティエンヤオ)に寄り添う雁回(イエンフイ)。
雁回(イエンフイ)は天耀(ティエンヤオ)に想いを伝えようとするが、悲しみに暮れる天耀(ティエンヤオ)は受け入れられない。気まずい雰囲気の中、翌朝、天耀(ティエンヤオ)は雁回(イエンフイ)に沢山の金貨を持ってくる。喜んだ雁回(イエンフイ)は七絶堂(しちぜつどう)へ行き治療を試みるが、効果はなかった。雁回(イエンフイ)は天耀(ティエンヤオ)の力を取り戻すことが自分の病を治す唯一の方法だと悟る。
白暁生(バイ・シャオション)は雁回(イエンフイ)に近づき、二人の絆をさらに確かめる。そして、龍角の場所を雁回(イエンフイ)に教える。白暁生(バイ・シャオション)が知りすぎたことを危険視した天耀(ティエンヤオ)は、雁回(イエンフイ)の心臓の血で結界を作り白暁生(バイ・シャオション)を閉じ込める。その後、天耀(ティエンヤオ)と雁回(イエンフイ)は共に天香坊(てんこうぼう)へ潜入する。
第6話の感想
第6話は、雁回(イエンフイ)と天耀(ティエンヤオ)のロマンスが大きく進展する重要なエピソードでした。雁回(イエンフイ)が自分の気持ちに気づき、ついに恋心を自覚する過程が丁寧に描かれており、胸がキュンとする展開でした。特に、天耀(ティエンヤオ)が忙しく働く姿に惹かれる様子や、弦歌(ゲンカ)との会話を通して自分の気持ちに戸惑う様子など、恋する乙女の心情が繊細に表現されていて共感できました。
一方、天耀(ティエンヤオ)は雁回(イエンフイ)への想いをまだはっきりと自覚していない様子ですが、彼女を守る姿や、龍角を取り出すために奔走する姿からは、深い愛情が感じられます。二人の想いがすれ違っているもどかしさも、今後の展開への期待を高めます。
また、白暁生(バイ・シャオション)の登場により、物語に新たな謎が加わりました。玄妖間の愛に興味を持つ彼の存在は、雁回と天耀(ティエンヤオ)の関係にどのような影響を与えるのか、今後の展開が気になります。天香坊(てんこうぼう)との関連が示唆された奴僕失踪事件も、物語の重要な鍵となりそうです。
つづく