第9話、雁回(イエンフイ)と天耀(ティエンヤオ)は弦歌(ゲンカ)に連れられ地下都市へ。そこには人間に虐げられた妖たちが身を寄せ合っていた。弦歌(ゲンカ)は稼ぎを全て妖たちの救済に費やしており、雁回(イエンフイ)は感銘を受ける。天耀(ティエンヤオ)は弦歌(ゲンカ)の行動の理由を尋ね、彼女は幼い頃両親を亡くし、妖に育てられた恩返しだと語る。天耀(ティエンヤオ)も感化され、傷ついた妖たちを法術で癒す。すると、彼を霊龍と認識した妖たちが「龍王」と歓呼。天耀(ティエンヤオ)は謙遜しつつも、皆の敬意を受け入れる。

弦歌(ゲンカ)は皆に、外への脱出路を掘っており、三日後には自由になれると告げる。龍骨を得て力を取り戻した天耀(ティエンヤオ)は、もはや身分を隠す必要もなく、雁回(イエンフイ)は妖僕の名札を返し契りを解く。天耀(ティエンヤオ)は感謝し、恩返しを約束。雁回(イエンフイ)はすかさず識海に入る方法を教えを請い、天耀(ティエンヤオ)は承諾し、彼女の識海へ。そこで雁回(イエンフイ)の護心鱗(ごしんりん)が高手の封印によって守られていることを発見する。凌霄(リン・シアオ)の仕業だと雁回(イエンフイ)は推測するが、天耀(ティエンヤオ)は宗師の域に達した素影(スーイン)なら簡単に解けると警告する。

識海から戻った雁回(イエンフイ)は、素影(スーイン)に元神で敗れた時のことを思い出し、天耀(ティエンヤオ)から素影(スーイン)が九尾狐を使って丹药を練っていることを聞く。雁回(イエンフイ)は辰星山で凌霜(リョウソウ)が九尾狐を探していたことを思い出し、凌霜(リョウソウ)と素影(スーイン)の繋がり、そして辰星山と広寒門(こうかんもん)の密接な関係を疑う。天耀(ティエンヤオ)は凌霄(リン・シアオ)の関与も疑うが、雁回(イエンフイ)は信じず、二人は口論になる。目覚めた白曉生(バイ・シャオション)は二人の様子に興味津々で、仲裁に入ろうとするが、雁回(イエンフイ)は天耀(ティエンヤオ)が白曉生(バイ・シャオション)を攻撃するのを止め、芝居で誤魔化すことに成功する。

一方、素影(スーイン)は陸慕生(リク・ムーシェン)に記憶を呼び覚ます丹药を用意するが、陸慕生(リク・ムーシェン)は妻への想いで服用を拒む。怒った素影(スーイン)は、陸慕生(リク・ムーシェン)を傷ついた九尾狐・雲曦(ウンギ)の前に連れて行き、愛する女の正体を見せつける。陸慕生(リク・ムーシェン)は雲曦(ウンギ)を抱きしめ、雲曦(ウンギ)は妖性から陸慕生(リク・ムーシェン)を噛むが、次第に正気を取り戻す。彼女は醜態を隠そうとするが、陸慕生(リク・ムーシェン)はどんな姿になっても妻だと誓い、連れ帰ろうとする。激怒した素影(スーイン)は雲曦(ウンギ)を倒し、陸慕生(リク・ムーシェン)は雲曦(ウンギ)が殺されたと思い込み、素影(スーイン)に立ち向かうが、返り討ちに遭う。

弦歌(ゲンカ)は雲曦(ウンギ)の窮地を青丘(チンチウ)に伝えようと画策する。永州(えいしゅう)城は封鎖されているが、鳳千朔(オオトリ・チサト)なら方法を見つけられると信じる。しかし鳳千朔(オオトリ・チサト)は鳳銘(ホウメイ)に操られ、霊龍の居場所を聞かれるが、知らない、もしくは知っていても言わないだろう。弦歌(ゲンカ)は鳳千朔(オオトリ・チサト)を探しに行き、鳳銘(ホウメイ)に連れ去られたことを知る。鳳千朔(オオトリ・チサト)は父の形見の錦囊を見つけ、鳳銘(ホウメイ)に対抗しようと決意する。

最後に、雁回(イエンフイ)は天耀(ティエンヤオ)の助言に従い識海で修行するが、黒岩を打ち破れない。天耀(ティエンヤオ)は雁回(イエンフイ)を励ますため、自らの法力を使い雁回(イエンフイ)の識海を広げ、霊力を大幅に向上させる。

第9話の感想

第9話は、登場人物たちの様々な感情が交錯する、非常にドラマチックな展開でした。特に印象的だったのは、弦歌(ゲンカ)の深い愛情と天耀(ティエンヤオ)の優しさです。人間に虐げられた妖たちを救おうとする弦歌(ゲンカ)の姿は、彼女の過去と強く結びつき、胸を打つものがありました。そして、そんな弦歌(ゲンカ)に感化され、自らも妖たちを癒す天耀(ティエンヤオ)。彼の行動は、まさに"ヒーロー"と言えるでしょう。

雁回(イエンフイ)と天耀(ティエンヤオ)の関係性も、大きな変化を迎えています。契りを解き、対等な関係になった二人は、互いに支え合い、共に成長していく姿が頼もしく感じられました。特に、天耀(ティエンヤオ)が雁回(イエンフイ)の修行を助けるシーンは、二人の絆の深さを改めて感じさせ、今後の展開への期待が高まります。

一方で、素影(スーイン)の冷酷さと陸慕生(リク・ムーシェン)の深い愛情も、物語に緊張感を与えています。愛する雲曦(ウンギ)のために、どんな危険も顧みない陸慕生(リク・ムーシェン)の姿は、切なくも美しいものでした。しかし、そんな彼を待ち受ける運命は、あまりにも残酷です。素影(スーイン)の非情な行動は、視聴者の怒りを買いつつ、物語をさらに盛り上げています。

つづく