あらすじ

第13話は、幾つもの複雑に絡み合う感情の物語を描いています。

林煙りんえんは、母親らしき人物を追いかけるあまり怪我を負い、甯嵐ねいらんに助けられます。

一方、周縁しゅうえんは運命の人を待ちわびていました。そんな中、衛起は誤解から周縁しゅうえんに愛を告白します。告白された周縁しゅうえんは、その時初めて衛起への想いに気づきます。しかし、衛起の誤解によって二人の間に距離が生まれてしまいます。衛起は、周縁しゅうえんの運命の人は裴因はいいんだと考え、さらに、周縁しゅうえんが彼との縁を切るために自分に近づいたと誤解してしまう言葉を聞いてしまいます。周縁しゅうえんは説明しようとしますが、衛起は既に関係を終わらせる決意を固めていました。

そして、周縁しゅうえんは見事演武大会で首席となります。しかし、表彰式の最中、覆面の男に襲撃されます。その覆面の男の正体は、なんと実の兄である周平しゅうへいでした。そして、この事件を裏で操っていたのは薛燈せつとうだったのです。

甯嵐ねいらん林煙りんえん薛燈せつとうを阻止しようとしますが、甯嵐ねいらんは倒され、林煙りんえんも捕らえられてしまいます。

ネタバレ

林煙りんえんは、母親らしき後ろ姿を見かけ、追いかけるも、足から血を流すほど走っても顔を見ることができなかった。そこへ甯嵐ねいらんが戻り、林煙りんえんの怪我の手当てをし、おぶって街へ連れて行った。

周縁しゅうえんは、運命の人が現れると信じて待っていた。衛起は周縁しゅうえんが誰かを待っていると思い込み、嫉妬に駆られ彼女を連れ出した。橋の上で、衛起は周縁しゅうえんに愛を告白する。誰かに押された拍子に、衛起は周縁しゅうえんを強く抱きしめた。周縁しゅうえんは、幼い頃から簡単に心を動かしてはいけない体質のため、衛起への気持ちが本当に好きという感情なのか分からずにいたと告げる。周縁しゅうえんの心臓の病を知ってから、衛起は彼女の安全を願う一方で、自分が特別な存在であればと願っていた。

約束の時刻になり、皆が運命の人を待つ中、李眠りみん畢醒月ひつせいげつを失ったことを悲しんでいた。その時、後ろに畢醒月ひつせいげつが現れ、二人はいつものようにじゃれ合う。

衛起は偶然、手首の赤い糸に気づき、糸の先を追うと周縁しゅうえんを見つける。喜び勇んで駆け寄るが、そこに裴因はいいんが現れ、周縁しゅうえんに恋のアドバイスをする。裴因はいいんのおかげで、周縁しゅうえんは衛起への気持ちが恋心だと気づき、裴因はいいんを抱きしめる。しかし、この場面を衛起が目撃し、周縁しゅうえんが待っていた運命の人は裴因はいいんだと誤解してしまう。さらに、周縁しゅうえんが自分の近くにいるのは縁を切るためだと聞いてしまう。

周縁しゅうえんは喜び勇んで衛起の元へ行き、誤解を解こうとするが、衛起は彼女の言葉を信じようとしない。美しい桃花が舞う中、二人は互いに背を向け、二人の間にあるはずの赤い糸は切れてしまう。衛起は自分は縁のない人間だと悟り、周縁しゅうえんと別れることを決意する。

衛起の冷たい言葉に、周縁しゅうえんは胸の痛みを感じ、彼の背中を見送ることしかできなかった。衛起が去った後、周縁しゅうえんは倒れてしまう。目を覚ますと、演武大会で優勝したことを知る。しかし、表彰式で謎の仮面の人物に襲われる。その人物は傀儡術を使っており、周縁しゅうえんは仮面をはがそうとする。仮面の下に隠されていたのは、なんと実の兄、周平しゅうへいだった。

一方、甯嵐ねいらん林煙りんえん周平しゅうへいを操る薛燈せつとうを見つけ出す。薛燈せつとうの傀儡の糸は周平しゅうへいの全身に繋がっているため、甯嵐ねいらんは手出しできずに倒され、林煙りんえんも操られてしまう。林煙りんえん甯嵐ねいらんに逃げるように促すが、薛燈せつとうは面白がって、甯嵐ねいらん林煙りんえんを見捨てるかどうかを見物する。

第13話の感想

第13話は、すれ違いと誤解が織りなす切ない展開に胸が締め付けられました。特に衛起と周縁しゅうえんの関係は、赤い糸で結ばれているにも関わらず、互いの想いが通じ合わず、もどかしい気持ちでいっぱいになりました。衛起の告白シーンはロマンチックでときめきましたが、その直後に訪れる誤解はあまりにも残酷でした。周縁しゅうえん裴因はいいんに抱きついた場面を目撃した衛起の心情を思うと、心が痛みます。彼は周縁しゅうえんの言葉の真意を理解することなく、一方的に別れを決意してしまいます。周縁しゅうえんにとっては、やっと自分の気持ちに気づき、衛起に伝えようとした矢先の出来事だっただけに、彼女の悲しみは計り知れません。

一方、林煙りんえん甯嵐ねいらん、そして李眠りみん畢醒月ひつせいげつの物語も進展を見せました。林煙りんえんは母親らしき人物を追いかける中で、甯嵐ねいらんの優しさに触れ、二人の絆がより深まったように感じます。李眠りみん畢醒月ひつせいげつは、いつものように喧嘩しながらも、お互いを大切に想う気持ちが伝わってきました。

しかし、物語の終盤で登場した周平しゅうへい薛燈せつとうの存在が、今後の展開に闇い影を落としています。周平しゅうへいが傀儡術で操られているという事実は衝撃的であり、薛燈せつとうの目的も気になるところです。演武大会で優勝した周縁しゅうえんに、一体どんな試練が待ち受けているのでしょうか。

つづく