あらすじ

第三話では、周縁しゅうえんと衛起の複雑な関係が描かれています。過去の傷が癒えず、周縁しゅうえんとの繋がりを避けようとする衛起。しかし、周縁しゅうえんは諦めず、あの手この手で彼に近づき、友達になろうとします。当初は周縁しゅうえんを拒絶していた衛起も、彼女の粘り強い努力に心を動かされ、徐々に受け入れ始めます。

この過程で、甯嵐ねいらんは何度も周縁しゅうえんを助け、言霊ことだまの力を使って二人を義兄弟の契りにまで導きます。誤解が解けた衛起は、かつて妻と思っていた陳氏との離縁を決意し、周縁しゅうえんの励ましを受けて未来への希望を取り戻します。

そして、周縁しゅうえんは衛起に対して特別な感情を抱き始めていることに気づきます。一方の衛起も、周縁しゅうえんの支えによって過去の影から少しずつ抜け出し、二人の友情はさらに深まっていくのでした。

ネタバレ

第三話、衛起は周縁しゅうえんに偶然出会うが、彼女は路人だと偽り、衛起は失望と怒りにくれる。孤独な幼少期を過ごし、やっと掴んだ幸せを失ったと感じたからだ。彼は周縁しゅうえんを突き放そうとするが、酔いのせいで逆に彼女を転ばせてしまう。親切な周縁しゅうえんは侯府の隠密を呼び、衛起を家まで送らせる。翌朝、誰かに呪われる悪夢から目覚めた衛起の前に、再び周縁しゅうえんが現れる。彼女は衛起が失くした縁結びの石を手に、友達になろうと申し出る。怒りを隠せない衛起だが、周縁しゅうえんは諦めず書院までついてきて、皆の前で深々と頭を下げる。しかし、衛起は承諾しなかった。

その後も周縁しゅうえんは頻繁に衛起の前に現れ、彼は困惑する。彼女のことを知ろうと、湯屋へ誘うも、甯嵐ねいらんが現れ邪魔をされる。甯嵐ねいらん言霊ことだまの力で衛起を操り、月下仙げっかせんの前で周縁しゅうえんと義兄弟の契りを結ばせてしまう。侯府に戻った衛起は父・衛寧えいねいに、周縁しゅうえんこそあの夜の女性だと告げるが、意見の相違から親子喧嘩に発展する。周縁しゅうえん衛寧えいねいを慰め、衛起の良縁を必ず見つけると約束する。その後、周縁しゅうえんは衛起と鬼ごっこをして、縁結びの糸の力で彼を簡単に見つける。衛起は周縁しゅうえんが持ってきた、ペアの贈り物に心を打たれ、真の友情を育もうと決意し、彼女を酒楼に誘う。

酒楼で、衛起は陳氏が他の男性と腕を組んでいるのを目撃する。周縁しゅうえんは慌てて彼を連れ出す。衛起は陳氏を問い詰め、離縁を宣言する。しかし今回は陳家に復讐する代わりに、金銭を渡す。陳氏は、自分が彼を救った女性ではないことを明かす。真実を知り落胆する衛起を、周縁しゅうえんは慰め、新たな縁を大切にするよう励ます。衛起の気持ちが落ち著いてきた頃、周縁しゅうえんは自分の中に衛起への不思議な感情の揺らぎを感じ、甯嵐ねいらんに相談する。興奮した甯嵐ねいらんが誤って窓から林檎を投げ落とし、下の階の衛起が気付き、様子を見に来る。丁度その時、窓から落ちてきた周縁しゅうえんと鉢合わせる。周縁しゅうえんは事情を説明するのを避け、気を失ったふりをする。衛起は彼女の行動にますます困惑させられるのだった。

第3話の感想

第3話は、衛起と周縁しゅうえんの関係性が大きく変化する重要な回でした。衛起は周縁しゅうえんの正体を知り、怒りと失望から彼女を拒絶しようとしますが、周縁しゅうえんの優しさや一途さに徐々に心を開いていきます。特に、周縁しゅうえんが衛起のために奔走する姿、例えば、侯府の闇衛を呼んだり、縁結びの石を探したり、衛寧えいねいを慰めたりする場面は、彼女の誠実な人柄が表れており、視聴者の心を掴みます。

一方、衛起は、周縁しゅうえんの出現によって、それまでの孤独な生活から抜け出し、少しずつ変わっていく様子が描かれています。陳氏との決別は、彼が過去にとらわれず、未来へ向かって歩み始めたことを象徴する出来事と言えるでしょう。復讐ではなく、金銭を渡すという彼の行動は、成長を感じさせます。

また、甯嵐ねいらん言霊ことだまによるハプニングや、周縁しゅうえんの窓からの落下など、コミカルなシーンも効果的に挿入されており、物語に軽妙なリズムを与えています。これらのシーンは、二人の関係性を深めるだけでなく、視聴者を楽しませる要素にもなっています。

つづく