あらすじ
第十三話は、羋姝が自らの婚礼を利用して羋月と黄歇の仲を取り持とうとする様子を描いています。
羋茵は羋月を辱めるため、祭礼の場で羋月に舞を披露するよう提案します。羋月が普段舞の稽古をする時間がないことは周知の事実でした。しかし、秦の使者がいる手前、羋月は挑戦を受けざるを得ませんでした。黄歇は自ら羋月の伴奏を申し出て、二人の息の合った演奏は皆の賞賛を集めます。このことで羋茵の嫉妬はさらに深まり、羋月を陥れる新たな方法を探し始めます。
黄歇はこの機会に楚懷王に羋月との結婚を願い出ます。しかしその時、一人の使者が羋月に酒を勧め、彼女を辱めようとします。威后はこれを好機と捉え、羋月を厄介払いできると喜びます。
最後は、羋月が持ち前の機転と黄歇の助けにより、この窮地を巧みに切り抜ける様子が描かれています。
ネタバレ
羋姝は自らの婚礼を利用し、羋月と黄歇の仲を取り持とうと画策する。一方、羋茵は羋月に恥をかかせようと、祭典の場で楚懐王に対し、羋月が密かに舞の練習をしていると告げ、式典での披露を提案する。皆、羋月が日頃、狩猟に明け暮れ、舞の練習などする暇がないことを承知しており、彼女に舞を強いるのは酷だと理解していた。しかし、秦の使者も列席している手前、拒否することはできず、羋月は仕方なく承諾する。
これを見た黄歇は、羋月と共に音楽を演奏し、舞を伴奏することを申し出る。羋茵は内心面白くないものの、どうすることもできない。舞台に上がった羋月は機転を利かせ、兵士の剣を道具として借り受けることを願い出る。黄歇の琴の音に合わせて、二人は息の合った舞と剣の妙技を披露し、満場の喝採を浴びる。この様子に羋茵の怒りは増し、羋月を陥れる機会を窺う決意を固める。
黄歇はこの機に楚懐王に羋月との結婚を願い出る。しかし、その時、一人の使者が立ち上がり、羋月に杯を差し出し、彼女を尷尬な状況に陥れようとする。威后はこの光景を見て内心ほくそ笑み、自ら手を下さずとも羋月の問題は解決すると考える。緊張と劇的な展開の中、羋月は自身の知恵と黄歇の助けにより、この難局を一時的に乗り切る。
第13話の感想
第13話は、羋月と黄歇の絆、そして羋茵の嫉妬が鮮やかに描かれた回でした。婚礼という祝いの席で、羋茵は羋月に恥をかかせようと画策しますが、逆に羋月と黄歇の才能と機転が輝く結果となります。
特に印象的なのは、羋月が咄嗟に兵士の剣を借り、舞の道具として使った場面です。狩猟を得意とする彼女が、舞など踊れないだろうという羋茵の思惑を鮮やかに裏切り、黄歇の琴の音に合わせて見事な剣舞を披露します。このシーンは、羋月の機転と勇気、そして黄歇との息の合ったパフォーマンスが美しく調和し、見ている者を魅瞭しました。
つづく