あらすじ
第十五話では、黄歇との婚礼を破談にされた羋茵の怒りが爆発し、羋姝の婚礼の場に乱入、威后の前で羋月を告発する騒ぎとなりました。威后は羋月に問いただしますが、羋月は何も知らないと主張。威后は羋月の捕縛を命じますが、羋姝は羋月をかばい、もし羋月が秦に行かないのであれば自分も行かないと宣言します。最終的に、懷王の命令により送親の行列は出発し、羋月は一時的に追っ手を逃れることができました。
秦へ向かう道中、一行は襄城で休息を取ります。羋月は葵姑に黄歇と駆け落ちする計画を打ち明けます。夜、羋月は楚の大将軍・唐遂の従兄と名乗る唐昧と出会います。彼は懷王の怒りを買い、両目を潰されていました。唐昧は羋月に覇星に関する予言を語り、羋月の怒りを買います。その後、刺客から羋月を守ろうとして唐昧は命を落とします。刺客は蒙驁によって捕らえられますが、唐遂の介入により処刑されます。羋姝はこの一件を心配しますが、玳瑁に諭され、あまり気にしないようにと慰められます。
ネタバレ
黄歇との婚礼を破談にされ激怒した羋茵は、羋姝の婚礼の最中に乱入し、威后に羋月のことを告げ口しました。威后は羋月を問い詰めましたが、羋月は何も知らないと主張。威后は羋月の捕縛を命じます。
羋姝は羋月をかばい、羋月が秦に行かないなら自分も行かないと訴えました。吉時を逃すことを恐れた靳尚は、楚懐王に出発を促します。威后に対抗心を燃やす南后もまた、出発を急がせました。大局を重んじた楚懐王は、送親の隊列を出発させ、羋月は難を逃れました。
秦楚国境の襄城に到著した一行は、楚の将軍・唐遂と秦の将軍・蒙驁の出迎えを受け、休息を取ります。羋月は葵姑に、黄歇と落ち合えたら駆け落ちする計画を打ち明けました。
夜、羋月の部屋に白髪の盲目の老人が訪ねてきました。老人は自分は唐遂の従兄・唐昧だと名乗り、楚懐王の怒りを買って両目を潰されたと語ります。唐昧はかつて夜空に覇星を見たこと、そしてそれが羋月に関わることであると告げます。羋月は、長年の苦難は覇星が原因だと悟り、唐昧を恨み、占いを信じないと仮駁します。
天命は変えられないと語る唐昧を、羋月は追い返そうとします。その時、物音が聞こえ、唐昧は羋月の前に立ちはだかり、刺客の矢に倒れました。
刺客が迫る中、羋月は扉を閉め助けを求めます。駆けつけた侍衛によって、刺客は捕らえられました。
蒙驁は刺客を厳しく尋問しようとしますが、唐遂は刺客を即座に殺してしまいます。駆けつけた羋姝は羋月の無事を確認し、事件の真相究明を求めますが、玳瑁は襄城の治安の悪さを理由に、先を急ぐよう羋姝を説得します。
翌日、羋月と葵姑は、刺客は威后が送り込んだに違いないと確信します。羋月は武関で黄歇と合流することを心待ちにしていました。
ついに秦楚国境に到著。羋姝は故郷に別れを告げ、送親の隊列は楚へと戻ります。旅の疲れから体調を崩した羋姝を気遣い、蒙驁は出発を促します。玳瑁は羋姝をかばいますが、蒙驁は聞き入れません。羋月は蒙驁を説得し、羋姝は休息を取ることができました。
第15話の感想
第15話は、羋月の人生における試練と、彼女自身の強い意誌が際立つエピソードでした。羋茵の告げ口によって窮地に立たされるも、羋姝の機転と楚懐王の判断によって難を逃れる様子は、ハラハラドキドキさせられました。特に、羋姝が妹を守るために自らの立場を賭ける姿は、姉妹の強い絆を感じさせ、感動的でした。
襄城での唐昧との出会いは、羋月の運命を闇示する重要なシーンでした。覇星にまつわる不吉な予言は、羋月の今後の波乱万丈な人生を予感させます。理不尽な運命に抗おうとする羋月の姿は、彼女の芯の強さを改めて示しています。唐昧の死は衝撃的でしたが、彼の自己犠牲によって羋月は命拾いしました。この出来事は、羋月にとって大きなターニングポイントとなるでしょう。
刺客襲撃の背後に威后の存在を疑う羋月と葵姑の会話は、宮廷内の権力争いの陰湿さを改めて感じさせます。また、羋姝と蒙驁のやり取りからは、秦の厳しさや文化の違いが垣間見え、今後の羋姝の苦労を予感させます。
つづく