あらすじ

第二十四話は、秦の大勝利の後、秦王しんおうが功臣を賞する場面を描いています。その中で、嬴華えいかは大功を立てました。一方、楚の使者が秦王しんおうに捕虜の解放と漢中の地を返すよう要請し、秦にいる楚の公主、羋姝びしゅは責任の重さを痛感し、秦王しんおうに嘆願することを決意します。しかし、朝廷において彼女の行動は秦王しんおうの怒りを買い、彼女は禁足処分を受けてしまいます。さらに、魏琰ぎえんはこの機に乗じて後宮における自らの地位を強めました。

羋姝びしゅの失脚は宮中の他の者たちの行動を促し、例えば玳瑁たいまい孟昭氏もうしょうしを通して羋姝びしゅのためにとりなそうとしますが、うまくいきません。また、魏は公孫衍こうそんえんを呼び戻そうとしますが、彼はまだ決断を下していません。

最後に、魏琰ぎえん秦王しんおうが不在の隙を突き、永巷令えいこうれいに命じて羋月ミーユエに不利な行動を取らせ、潜在的な脅威を取り除こうとします。

ネタバレ

秦の大勝利の捷報が届き、秦王しんおうは喜びのあまりご褒美を下賜する。嬴華えいかの活躍に魏琰ぎえんは喜ぶも、張儀ちょうぎの台頭と公孫衍こうそんえんの失脚に不安を覚える。

一方、楚の使者から母国救済の嘆願を受けた羋姝びしゅは、責任を感じ苦悩する。そこに魏琰ぎえん魏少使ぎしょうしが訪れ、楚の敗北を嘲笑う。怒りと悲しみに 圧倒されたされた羋姝びしゅは、秦王しんおうに直談判しようと決意する。羋月ミーユエは慌てる羋姝びしゅを止めようとするが、聞き入れられず、羋姝びしゅは朝堂へと向かう。

祝宴の最中、突然現れた羋姝びしゅは泣きながら楚への助命嘆願を始める。秦王しんおうは興を削がれ激怒する。羋姝びしゅは一歩も引かず、張儀ちょうぎを奸臣と糾弾し、綱紀の粛正を訴える。激しい言い争いの末、羋姝びしゅは産気づき、秦王しんおうは怒り狂って羋姝びしゅを禁足処分とし、後宮の権限を魏琰ぎえんに委ねる。

羋姝びしゅの失脚を好機と見た玳瑁たいまいは、孟昭氏もうしょうし秦王しんおうへの取りなしを指示する。しかし、孟昭氏もうしょうしの不用意な言動は逆効果となり、秦王しんおうの 不快感を買ってしまった。羋月ミーユエ孟嬴もうえいは再び馬小屋で密会する。孟嬴もうえい羋月ミーユエに侍寝を勧めるが、羋月ミーユエは心に他の人がいると告げる。

禁足中の羋姝びしゅ秦王しんおうを恋慕い、心労を重ねる。魏から公孫衍こうそんえんに帰国を促す使者が届くが、公孫衍こうそんえんは熟考すると返答する。

嬴夫人えいふじん秦王しんおうに北郊の離宮へ来るよう密書を送る。秦王しんおうはすぐに出発し、魏琰ぎえんに後宮の管理を任せ数日滞在するよう指示を出す。秦王しんおうの不在を知った魏琰ぎえんは、永巷令えいこうれいに「すべきこと」を実行するよう命じる。

永巷令えいこうれい魏琰ぎえんの指示に従い、羋月ミーユエの不在中に魏冉ぎえん公子壮こうしそうの宝剣を盗んだ罪で捕らえる。葵姑きこは必死に抵抗するも葉わず、羋月ミーユエに急を知らせるのだった。

第24話の感想

第24話は、羋姝びしゅの焦りと誤った行動によって、彼女の立場が大きく悪化するエピソードでした。楚への愛国心と母としての責任感から秦王しんおうに嘆願するも、祝宴の場で感情的に訴えたことが裏目に出てしまいます。冷静さを欠いた彼女の言動は、秦王しんおうの怒りを買い、禁足処分という厳しい結果を招きました。

一方、この状況を巧みに利用するのが魏琰ぎえんです。羋姝びしゅの失脚により後宮の権力を掌握し、自らの影響力を強めていきます。彼女の冷酷さと計算高さは、今後の展開におけるキーパーソンとなることを予感させます。

対照的に、羋月ミーユエは冷静さを保ち、羋姝びしゅの無謀な行動を諌めようとします。しかし、彼女の言葉は届かず、羋姝びしゅの悲劇を止めることはできません。羋月ミーユエ羋姝びしゅの対比は、今後の二人の運命を闇示しているようにも見えます。

つづく