あらすじ
第18話は、劉宋の公主、劉楚玉と摂政王、容止の結婚とその後の波乱に満ちた結婚生活を描いています。劉楚玉は和親の道中で刺客に襲われますが、虎賁将軍の沈遇と侍女の清越に守られ、無事に摂政王府に到着します。結婚式では、劉楚玉は婚礼衣装の設計ミスで二度も転倒しますが、どうにか無事に式を終えます。
結婚後、容止はまずもう一人の花嫁である馬雪雲のもとを訪れ、待っていた劉楚玉は不満を抱きます。劉楚玉は馬雪雲の様子を屋根の上から覗き見ようとして誤って転落し、容止と口論になります。劉楚玉は率直で自由奔放な性格で、宮廷の厳格な礼儀作法とは相容れず、作法を学ぶ際にも反抗的な態度を見せ、強い個性を発揮します。
一方、大魏は内憂外患に直面しており、容止は三日以内に軍資金を調達して危機を解決すると約束し、その知略と決意を示します。宮廷の宴では、容止は馬雪雲には優しく接しますが、劉楚玉には冷淡な態度をとります。
ネタバレ
拓跋昀 は劉宋の公主の輿入れの道中、刺客を放ち宋と魏の戦争を仕掛け、容止を出陣させようと企みます。しかし、公主は用心深く、駕籠の中にはいませんでした。護衛の沈遇と侍女の清越が刺客を撃退し、公主を無事に摂政王府へ送り届けます。
この度の輿入れの公主は劉楚玉で、赤い婚礼衣装を身につけ、端麗な姿を見せています。婚礼の最中、劉楚玉は2度も裾を踏んで転倒するというハプニングもありましたが、どうにか無事に儀式を終えます。洞房に入った後、容止は先に馬雪雲の元へ向かい、劉楚玉は一人長い間待ちぼうけを食らいます。暇を持て余した劉楚玉は蓋頭を自ら外し、靴を脱いで遊び始めます。蘭若から、容止が今日もう一人花嫁を迎えたことを聞くと、劉楚玉と清越は興味津々、こっそり屋根に登って様子を窺いますが、劉楚玉は誤って屋根から落ちてしまい、容止と口論になってしまいます。劉楚玉は香袋を取り戻すと一人で眠りにつき、容止は夜中に様子を見に来ますが、香袋を一瞥するだけで何も言わずに去っていきます。
翌日、劉楚玉の行動に不満を抱いた容止は、蘭若に礼儀作法を教えるよう命じます。劉楚玉は庭で遊びに夢中で、教えに全く耳を傾けません。ブランコに乗って楽しそうに笑っていると、突然現れた容止に驚き、ブランコから落ちてしまいます。容止はと 反射的に彼女を受け止め、"人間のクッション"となります。その後、劉楚玉は馬雪雲と庭で鉢合わせます。馬雪雲はわざと転んで劉楚玉に罪をなすりつけようとしますが、劉楚玉は一歩も引かず、逆に馬雪雲を突き飛ばし、自分が正々堂々としていることを示します。
間近に迫った宮廷の宴に備え、太后は趙姑姑に劉楚玉の教育を任せます。しかし、劉楚玉は教えに従わず、逆に清越に趙姑姑を懲らしめさせます。劉楚玉の傍若無人な態度に容止は最初は怒りますが、女性の地位についての劉楚玉の持論を聞き、返す言葉がありません。趙姑姑も劉楚玉の仮撃に恐れをなし、それ以上何も言えなくなります。
馬雪雲は池に落ちた後、ずっと病の床に伏しています。容止は自ら彼女の看病をしています。実は、馬雪雲は容止の態度を探るためにわざと劉楚玉を陥れたのでした。容止は真相を見抜いていますが、それでも馬雪雲をかばい続けます。馬雪雲は容止の愛情さえあればそれで満足なのです。
大魏は天災と仮乱という二重の苦境に直面し、国庫は逼迫しています。拓跋昀 は増税を提案しますが、容止は被災地の救済を優先し、三日以内に軍費を調達すると約束します。容止の決断は一部の大臣の支持を得ますが、彼の失敗を待ち望む者もいます。容止は家で読書をしているように見えますが、実際には既に密かに軍費を調達し、沈遇に受け取りを指示しています。その際、窓の外に人影がちらつき、会話が漏れている可能性を示唆しますが、宮中の宴が迫っているため、容止は予定通り事を進めることにします。
寒い中、馬雪雲は薄著をしています。容止は彼女を優しく気遣いますが、劉楚玉には目もくれません。このシーンは今後の展開の伏線となっています。
第18話の感想
第18話は、劉楚玉の破天荒な行動と容止の思惑が交錯し、目が離せない展開でした。特に印象的なのは、劉楚玉の型破りな性格が際立つシーンの数々です。婚礼の最中に転倒したり、蓋頭を自ら外したり、屋根から落ちたりと、彼女の自由奔放な振る舞いは、周囲を翻弄する一方で、どこか憎めない魅力も感じさせます。
対照的に、容止は冷静沈著で、常に先を読み、周りをコントロールしようとする姿が描かれています。馬雪雲への優しさの裏には、劉楚玉を試す意図が隠されており、彼の真意を掴むのは困難です。二人の対照的な性格が、今後の物語にどのような影響を与えるのか、期待が高まります。
また、政治的な陰謀や天災、仮乱など、物語の背景も複雑に絡み合い、緊張感が漂います。拓跋昀 の策略や、容止の軍資金調達など、今後の展開を闇示する伏線も散りばめられており、目が離せません。特に、容止と沈遇の会話中に窓の外に人影が映るシーンは、情報漏洩の可能性を示唆しており、今後の波乱を予感させます。
つづく