あらすじ

第二十二話は、劉楚玉リュウ・チュユウが立場上、馬雪雲バ・セツウンからの示し好しを受け入れざるを得ない状況から始まります。馬雪雲バ・セツウンはこれを機に劉楚玉リュウ・チュユウに贈り物をねだりますが、その後、馬雪雲バ・セツウンは毒にあたり流産してしまいます。府内では劉楚玉リュウ・チュユウが黒幕だという噂が広まります。

馬雪雲バ・セツウンの accusations に対し、劉楚玉リュウ・チュユウはきっぱりと否定し、太后の前で自ら実験を行い身の潔白を証明、馬雪雲バ・セツウンの陰謀を暴きます。容止ロン・ジーは真相を理解しているものの、劉楚玉リュウ・チュユウに対する態度は彼女を不満にさせます。

一方、馬雪雲バ・セツウンの父、馬中良バ・チュウリョウは、今回の娘の行動を厳しく叱責し、軽率だったと非難します。

その頃、拓跋昀 タクハツ・ユンは、心に想う女性に瓜二つの楽蘊ラクウンと出会います。そして、劉楚玉リュウ・チュユウが外出中に、彼女を捜していた容止ロン・ジーと偶然出会います。二人の間のわだかまりは、少し解けたように見えました。

ネタバレ

劉楚玉リュウ・チュユウよりも身分の低い馬雪雲バ・セツウンは、劉楚玉リュウ・チュユウの前で土下座して謝罪し、贈り物で関係修復を図ろうとした。劉楚玉リュウ・チュユウは内心では面白くなかったが、贈り物を受け取った。馬雪雲バ・セツウンはさらに劉楚玉リュウ・チュユウの口紅を所望し、その場で塗り、満足げな様子を見せた。

馬雪雲バ・セツウンが去った後、劉楚玉リュウ・チュユウは庭で一人、気分を害していた。侍女の蘭若ランジャクは、公主である劉楚玉リュウ・チュユウ馬雪雲バ・セツウンと衝突するのは名声に傷がつくと忠告した。劉楚玉リュウ・チュユウは率直な性格だが、公主としての立場上、やらなければならないこともあるのだった。

間もなく、馬雪雲バ・セツウンが毒で流産したという噂が広まり、劉楚玉リュウ・チュユウが疑われた。知らせを聞いた劉楚玉リュウ・チュユウはすぐに馬雪雲バ・セツウンの元へ駆けつけ、容疑を否認し真相究明を求めた。馬雪雲バ・セツウンは怯えた様子で、劉楚玉リュウ・チュユウの問いかけに正面から答えようとしなかった。劉楚玉リュウ・チュユウは潔白を証明しようと、容止ロン・ジーと共に皇帝に会うために宮中へ向かったが、皇帝は不在だったため、太后に判断を仰ぐことになった。

太后の前で、馬雪雲バ・セツウン劉楚玉リュウ・チュユウから貰った口紅に過剰な丹砂が含まれており、それが流産の 原因だと訴えた。劉楚玉リュウ・チュユウは身の潔白を証明するため、その場で過剰な丹砂入りの口紅を作り、その異常な色を見せつけた。そんな口紅を使うはずがないと主張し、馬雪雲バ・セツウンの嘘はあっけなく暴かれた。劉楚玉リュウ・チュユウ容止ロン・ジーに謝罪を求め、太后に馬雪雲バ・セツウンへの厳罰を願い出た。太后は劉楚玉リュウ・チュユウの身分を考慮し、馬雪雲バ・セツウンを王府に謹慎させた。

容止ロン・ジーは香料に精通しており、馬雪雲バ・セツウンの企みを見抜いていたにも関わらず、馬雪雲バ・セツウンに肩入れする態度に劉楚玉リュウ・チュユウは激怒した。容止ロン・ジー劉楚玉リュウ・チュユウの強引さを指摘しつつも、彼女の立場を理解していた。二人の言い争いが続く中、馬中良バ・チュウリョウが現れ、容止ロン・ジー馬雪雲バ・セツウンに同情的になった。劉楚玉リュウ・チュユウ馬雪雲バ・セツウンにもう一度同じことをしたら、今回はのように簡単に済ませないと警告した。

馬中良バ・チュウリョウは娘の軽率な行動を叱責し、馬雪雲バ・セツウン容止ロン・ジーの愛を得るためなら父と対立しても構わないと仮論した。馬中良バ・チュウリョウは常に大局を重んじるよう説いていたが、馬雪雲バ・セツウンは既に恋に盲目になっていた。

一方、拓跋昀 タクハツ・ユン馬雪雲バ・セツウンの一件を利用して馬中良バ・チュウリョウの姻戚選びの失敗を嘲笑った。拓跋昀 タクハツ・ユン自身は霍璇カクセンしか心に無く、他の女性に興味を示さないため、セイ太妃は頭を悩ませていた。平城の街で、拓跋昀 タクハツ・ユン霍璇カクセンに瓜二つの芸人、楽蘊ラクウンと出会い、心を奪われた。

王府で退屈していた劉楚玉リュウ・チュユウは、外出することにした。劉楚玉リュウ・チュユウが一人で出かけたことを知った容止ロン・ジーは、彼女の身を案じ、すぐに探しに出た。賑やかな市場で、酒を飲んでいた劉楚玉リュウ・チュユウを見つけた。劉楚玉リュウ・チュユウ容止ロン・ジー沈遇シン・グウと間違え、胸の内を打ち明けた。容止ロン・ジー劉楚玉リュウ・チュユウを慰めるため、剣舞を披露した。この様子を遠くから清越セイエイ沈遇シン・グウが見ており、二人の仲睦まじさに感心していた。

第22話の感想

第22話は、馬雪雲バ・セツウンの策略と劉楚玉リュウ・チュユウの毅然とした対応が際立つエピソードでした。身分の違いを利用し、劉楚玉リュウ・チュユウに近づき陥れようとする馬雪雲バ・セツウンの執念深さには驚かされます。口紅に毒を仕込むという古典的な手法ながらも、劉楚玉リュウ・チュユウの機転と容止ロン・ジーの知識によって見破られる展開は痛快でした。

劉楚玉リュウ・チュユウは、高貴な身分でありながら、自ら毒入り口紅を作り実演することで身の潔白を証明するなど、その行動力と知性は流石です。一方、馬雪雲バ・セツウンは愛に盲目になり、父親の忠告にも耳を貸さず、破滅へと突き進んでいく姿が哀れにも感じられました。

容止ロン・ジー馬雪雲バ・セツウンの策略を見抜いていながらも、表向きは中立の立場を保ち、劉楚玉リュウ・チュユウを苛立たせる場面もありました。彼の真意は分かりづらいですが、劉楚玉リュウ・チュユウの強さを試しているようにも見えます。二人の関係は、互いに理解し合っているようで、どこか距離感があり、今後の展開が気になるところです。

つづく