あらすじ
第四十二話は、容止が西山へ向かう道中で襲撃に遭う場面から始まります。劉楚玉と藿璇たちの助けにより、どうにか危機を脱しますが、その途中、劉楚玉と容止は龍林軍の追手に捕まりそうになり、藿璇に救出されます。
一方、宮中では、馬中良の圧迫に屈することなく、太后は皇太后としての威厳を保っていました。そして、馬中良の陰謀は、馮泰と彭戈によって阻止されます。
西山では、拓跋弘が拓跋昀 の謀反計画を暴露し、彭戈が自分の内通者であることを明かします。容止は拓跋弘を守り抜きますが、拓跋弘が人心掌握のために親族を危険に晒したことに失望し、二人の間の溝はさらに深まります。
ネタバレ
西山へ向かう途中、容止は襲撃に遭い、護衛は全滅。容止は木に身を隠し、難を逃れた。一方、劉楚玉は現場に到著するも容止は見つからず、清越と別れて捜索を開始。焦る劉楚玉を容止が発見し、龍林軍の追手から逃れる。
二人は草むらに隠れ、追跡をかわすが、劉楚玉が枝を踏んでしまう。その時、矢が飛んでくるが、標的は追兵だった。藿璇率いる援軍が到著し、二人を救出。手を取り合う二人を見た藿璇は胸を締め付けられるも、敵を追撃し、負傷して気を失う。一方、王沢は龍林軍に追われる清越を救出し、容止と合流して西山へ向かう。顧歓は藿璇を探しに戻り、目を覚ました藿璇は顧歓の姿に驚く。王沢が彼女の古傷を心配し、顧歓を護衛につけたのだった。藿璇は背中に重傷を負い、顧歓は優しく傷の手当てをする。馬に乗れない藿璇のために、顧歓は二人乗りを提案。藿璇は戸惑うものの、西山へ急ぐため同意する。
皇宮では、太后が馬中良に偽造された聖旨で自害を迫られる。太后は毅然とした態度を崩さず、馬中良は敬意を表し、一服の茶の時間を与える。しかし、太后は動かず、馬中良が部屋に入ろうとした瞬間、太后と馮泰率いる兵士が現れる。馮泰の兵は少ないが、馬中良の龍林軍も少数。膠著状態の中、彭戈が馬中良に剣を突きつける。彭戈は拓跋弘が龍林軍に潜入させた内通者で、仮乱の黒幕を探るため陳庸に協力していたのだ。
西山では、容止と藿家軍が皇帝を護るため行宮に突入。拓跋昀 の兵は壊滅状態。拓跋昀 は拓跋弘の罠にはまったことを悟り、絶望する。拓跋弘は拓跋昀 の最大の過ちは龍林軍への野心だと指摘し、彭戈が自分のスパイであることを明かす。陳庸との密謀は全て拓跋弘の掌中だったのだ。
行宮に入った容止は、拓跋弘の言葉を耳にする。「自らを救えぬ者は、摂政の資格なし」と。容止を見た拓跋昀 は大笑いし、自分と容止が拓跋弘の駒であったことを理解する。拓跋弘は全てを見通しながら、二人を危険に晒したのだ。
拓跋昀 が捕らえられた後も、容止の表情は闇い。救援命令を受けた時、状況を分析できたはずなのに、感情に突き動かされて西山へ来たことを後悔していた。拓跋弘の非情さに失望し、なぜ避けられた仮乱を起こしたのか理解できない。
容止の不満に、拓跋弘も落胆する。個人的な感情で判断し、朝廷を不安定にさせた容止を叱責する。平城で政務を執るべきだったと。正論ではあるが、容止は納得できず、劉楚玉と共に立ち去る。そこへ藿璇が到著し、拓跋弘に謁見する。
第42話の感想
第42話は、まさに怒涛の展開でした。容止と劉楚玉の逃避行、藿璇の負傷、太后の毅然とした抵抗、そして拓跋弘の恐るべき策略と、息つく暇もないほど次々と出来事が起こり、目が離せませんでした。
特に印象的だったのは、拓跋弘の冷酷なまでの計算高さです。拓跋昀 の野心を煽り、仮乱を起こさせ、その裏で全てを操っていたとは…鳥肌が立ちました。彼の目的は何なのか、今後の展開がますます気になります。容止でさえも彼の掌の上で踊らされているようで、二人の今後の関係も心配です。
一方、劉楚玉と容止の絆の強さも改めて感じました。危険な状況でもお互いを守り、支え合う姿は感動的です。藿璇の切ない片思いも胸を締め付けます。彼女が今後どうなるのかも心配です。
つづく