ストーリー
南夏盛国公の娘、阿麦は、幼馴染みの陳起に一族を皆殺しにされます。数年後、成長した阿麦は男装して江湖に身を隠し、復讐の機会を窺っていました。ある時、偶然にも長公主の息子である商易之を救い、その後も幾度か彼を窮地から救うことで、二人の運命は絡み合っていきます。
戦争が勃発すると、阿麦は紅裳を脱ぎ捨て軍営に入り、一兵卒となります。持ち前の軍事才能で次々と功績を挙げ、麦帥と呼ばれるまでになります。同時に、暗殺者に追われ、生き延びるのに苦心する商易之を支え、彼が自分自身を見出し、偉業を成し遂げるのを助けます。
戦場では、敵将の常鈺青と幾度となく刃を交えますが、戦場以外では数々の生死を共にし、互いに理解し惹かれ合います。しかし、過酷な戦争という現実の前に、阿麦は男女の情を断ち切り、青春の情熱を祖国の防衛に捧げます。
ついに戦争に勝利した後、阿麦は軍隊を去り、女の姿を取り戻して江湖に隠棲し、そこでようやく自身の幸福を見つけます。
本作は原作小説『阿麦从军』の世界観を元に制作されました。5億元もの巨額を投じ、壮大なスケールで描かれる愛と復讐、そして成長の物語です。
高い評価を得ている点として、主人公の成長過程の丁寧な描写が挙げられます。「ご都合主義」的な展開はなく、軍営では兵卒からスタートし、厳しい訓練を通して真の強さを身につけていく過程がリアルに描かれています。また、男装していることが露見しないよう常に気を配る様子は、緊張感あふれる軍隊生活の中にユーモラスな要素を加えています。
各話あらすじ(全36話)
- 33 - 36
- 29 - 32
- 25 - 28
- 21 - 24
- 17 - 20
- 13 - 16
- 9 - 12
- 5 - 8
- 1 - 4
36話(最終回)
第36話は、阿麦が商易之の裏切りと陳起の犠牲に直面し、その後靖陽城を治めていく物語です。
商易之は南下のための和平と引き換えに、密かに北漠と協定を結び、鎮北軍を犠牲にしようと企てました。真実を知った阿麦はすっかり失望し、兵を率いて靖陽へ戻ることを決意、二度と商易之とは会わない覚悟をします。
陳起は北漠からの命令で靖陽を攻めることになりますが、阿麦への深い愛ゆえに、最後は自らの命と引き換えに靖陽を戦火から守る道を選びました。
三年後、阿麦は靖陽の統治に成功し、城内の民は豊かで穏やかな暮らしを送っていました。商易之は何度も阿麦と和解しようと試みますが、その度に拒絶されます。
北漠を代表して常鈺青が阿麦を訪れ、北漠の常夫人になるよう説得を試みますが、これもまた断られます。
阿麦の人生は多くの波乱に見舞われましたが、彼女はついに自らの理想を実現し、南下してきた民に平和をもたらしたのでした。
35話
第35話は、林様が獄中においてもなお離間工作を続け、阿麦に商易之と陳起がかつて密謀していたことを明かし、阿麦と商易之の間に亀裂を生じさせようとする場面から始まります。阿麦は唐紹義との外出中にこの話を持ち出しますが、唐紹義は林様の策略に警戒するよう忠告します。商易之は阿麦への信頼の証として鳳冠を贈りますが、阿麦はこれを拒否します。このことが商易之の誤解を招き、阿麦を疑い始め、ついには軟禁してしまうに至ります。北漠の再侵攻を受け、商易之はやむなく阿麦を解放し、前線での指揮を執らせます。阿麦は自らの使命を改めて認識し、国を守るために全力を尽くすことを決意します。一方、常鈺青は罠にかかり、阿麦の仕業ではないかと疑いますが、すぐに真相は異なることが分かります。阿麦は唐紹義と共に陳起と対峙しますが、商易之と陳起の仕掛けた罠にはまり、唐紹義は戦死してしまいます。深い悲しみに暮れる阿麦は、唐紹義の遺体と共に陣地へ戻ります。商易之は阿麦を鎮北軍の統帥に任命しますが、内心では彼女への警戒心を解かず、勢力を拡大した阿麦が自身の地位を脅かすのではないかと恐れています。
34話
第34話は、商易之が無憂無慮の公子哥から英明果断な君主へと成長していく過程を描いています。林宰相の様々な策略や挑戦、例えば早朝における大臣たちの集団仮病、林澤柔の堕胎薬服用、そして林宰相による反乱計画など、商易之はそれらに果敢に立ち向かいます。彼は仮病を使った大臣たちを摘発し厳罰に処しただけでなく、慕白との深いやり取りを通して林宰相の陰謀を暴き出しました。最終的に、阿麦の助けを得て、商易之は危機を乗り越え、林宰相の反乱計画を阻止し、自らの支配体制を盤石なものとしました。このエピソードは、商易之が未熟な若者から複雑な政治状況にも対応できる成熟した指導者へと成長を遂げる様を鮮やかに描き出しています。
33話
第三十三話は、祁鈺が太子の死後、東宮に留まり続けることで潜在的な脅威となっている様子を描いています。軍師の徐靜は、祁鈺の存在が災いを招くことを危惧し、密かに策を講じます。忠勇侯は毎日祁鈺に謀反を促しますが、祁鈺は魚湯を贈ることで諦めるようそれとなく伝えます。しかし、忠勇侯はその魚湯を飲んだ後、急死してしまい、東宮は騒然となります。
この一件を知った林宰相は、祁鈺が利用されるのを防ぐため、密かに彼を拉致し、自らの屋敷に匿います。商易之は祁鈺の失踪を知り、徐靜を責めることはしませんでしたが、内心では不安を募らせます。一方、阿麦は祁鈺を守るため、兵を率いて大々的に捜索を開始します。
林宰相の娘、林澤柔は父の計画を知り、祁鈺を利用するのをやめるよう説得を試みます。そしてついに、阿麦の尽力により、祁鈺は無事に救出されます。しかし、林家を去る際に商易之の部下と遭遇し、阿麦は改めて祁鈺の安全を守るために自分がそばにいる必要があると強調します。
32話
第32話は、太子亡き後、東宮に居座り続ける斉煜の存在が、潜在的な脅威となっている様子を描いています。軍師徐靜はこれに気づき、密かに策を講じます。その結果、忠勇侯は斉煜から贈られた魚汁を飲んで亡くなってしまい、斉煜の立場はさらに危うくなります。この一件を知った林宰相は、斉煜が利用されたり危害を加えられたりするのを防ぐため、密かに彼を連れ出します。斉煜の失踪を知った商易之は、林宰相が関わっているのではないかと疑います。阿麦はすぐさま人を集めて斉煜の捜索を開始し、騒ぎを起こすことで彼の安全を確保しようとします。父の計画を知った林沢柔は、斉煜を巻き込み、彼を危険にさらすことのないよう、父に懇願します。最終的に、阿麦は斉煜を見つけ出し救出することに成功しますが、立ち去ろうとした際に商易之の部下と遭遇します。阿麦は、斉煜の安全を守れるのは自分だけだと強く主張します。
31話
第31話は、阿麦が敵国に通じたという濡れ衣を着せられ投獄される場面から始まります。商易之は阿麦を救うため、林宰相の要求を受け入れ、即位と同時に林宰相の娘を皇后に迎えることになります。阿麦は商易之の結婚の知らせに深く傷つき、街で一人酒を呷って悲しみに暮れます。それでもなお、阿麦は復讐を果たすため、父を殺した仇敵・陳起を討つべく北漠へ帰る決意を固めます。しかし、出発しようとした矢先、商易之が兵を率いて阿麦を止め、宮廷へ戻るよう説得します。翌日、朝議の場で、商易之は阿麦の本当の身分を明らかにし、軍師・徐靜の助力も得て、朝廷に阿麦の身分を受け入れさせ、ついに盛府を阿麦に返還します。同時に、林宰相が陳起を利用して政敵を排除するなど、陰謀を巡らせていたことが明らかになります。
30話
第30話は、皇帝が斉鈺の安全を守るため、実の妹と我が子を犠牲にし、最終的に自ら命を絶って権力闘争に終止符を打つという壮絶な展開を迎えます。 新帝として商易之が指名されますが、石将軍の離脱、林丞相の権勢、北漠の脅威など、複雑な状況に直面します。 商易之は即位後、林丞相の娘である林澤柔との結婚を拒否し、阿麦を守ると決意します。 しかし、林丞相は阿麦を「北漠と通じた」という罪で牢獄に投じ、商易之と阿麦の関係を断ち切ろうと画策します。同時に、商易之の勢力を削ぐ狙いもありました。 阿麦が捕らえられたと知った商易之は、事態に不審を抱き、行動を起こそうとします。
29話
第二十九話は、康王が宦官を買収し、皇帝を脅迫して皇位を譲らせようとする陰謀を描いています。しかし、龍吟衛のタイムリーなな介入により、康王の企みは失敗に終わります。
激怒した康王は長公主を誘拐し、商易之を罠に嵌める計画を立てます。一方、故郷へ帰るため、北漠の質子である申亭淵は皇帝の密命に従い、康王の軍師を毒殺します。
幽閉された長公主は、機転を利かせて康王を激怒させ、自ら命を落とします。これは、商易之の決意を固めさせるための、彼女の苦渋の決断でした。
母の死を目の当たりにした商易之は、皇位奪還を決意し、ついに康王を討ち取ります。そして、阿麦率いる青豫の大軍が援軍として駆けつけます。
長公主は生前、既にこの結末を予見していました。このような試練を経てこそ、商易之は真に国を守護する君主へと成長できると信じていたのです。
28話
第28話は、阿麦と長公主、商易之の複雑な関係と謀反計画を中心に展開します。
長公主は阿麦を味方に引き込もうとしますが、阿麦は父の仇討ちに固執し、真犯人を探し出すことに強い意志を示します。
一方、阿麦と商易之は共に謀反を企てます。当初はためらっていた商易之も次第に積極的になっていきますが、内心では阿麦への想いを断ち切れず、林宰相の娘との結婚に気が進みません。
その頃、皇帝は脳卒中を患い、これまでの行いを反省し、長公主を懐柔するための苦肉の策を講じながら、密かに次の手を打っていました。林宰相は詔書を二通偽造し、表向きは皇帝に協力する姿勢を見せながら、実際には商易之のために道を切り開こうとしています。
阿麦と商易之の計画では、阿麦が先に皇帝を暗殺し、その後、商易之が事態を収拾することになっています。阿麦は義兄弟の唐紹義に計画を打ち明け、協力を得ます。
27話
第27話は、商易之と阿麦の間に、殺父仇人という関係から生じる複雑な感情の葛藤を描いています。まず長公主は商易之と林宰相の娘との縁談を進めますが、その後、阿麦に商易之の父・商維が彼女の家族を皆殺しにした張本人であることをわざと知らせます。このことで、阿麦の商易之に対する想いは大きく変わってしまいます。商易之は真心込めて作った真っ赤な婚礼衣装と求婚で阿麦の心を取り戻そうとしますが、阿麦の心にはもはや愛情はなく、商易之の父への憎しみだけが残っていました。
一方、太子妃は流言蜚語が原因で自害し、太子は皇帝に宮中に呼び戻されます。そして康王は、言官の弾劾を受けて窮地に立たされます。商易之は長公主から、全ての黒幕が皇帝であることを知らされます。それは阿麦の家族の悲劇だけでなく、商易之の実の父である前太子・斉顕の死にも関わっていました。この事実により、二人は共通の敵を持つことで再び強く結びつきますが、二人の未来は依然として不透明なままです。また、長公主は二人の婚礼の準備を進めていますが、阿麦は何も知りません。
26話
第二十六話は、長公主と林宰相が寺院で偶然出会う場面から始まります。長公主は林宰相に対し、将来の皇位継承者として商易之を考慮に入れるようそれとなく促します。
一方、康王は密かに太孫・斉鈺の誘拐を企て、太子に印璽の引き渡しを迫ります。窮地に陥った太子は阿麦と商易之に助けを求め、最終的に阿麦が斉鈺の救出に成功します。
しかし、斉鈺を守るため、太子は毒を飲んで自害してしまいます。父が子のために命を落とすという状況を作り出し、皇帝に康王への嫌悪感をさらに抱かせようとしたのです。この事件が引き金となり、皇帝は激怒のあまり卒倒し、倒れてしまいます。
この事態を目の当たりにした林宰相は、すぐさま態度を変え、密かに商易之を支持し康王に対抗する姿勢を見せ始めます。それは、娘を将来の皇后にし、戸部を掌握する権利を得るための取引でした。
25話
第25話では、康王が太子の寵愛と勢力の増大に脅威を感じ、皇帝に太子への疑念を抱かせ、謹慎させる計略を巡らせます。この事態を知った長公主は、商易之への影響を懸念し、唐紹義と共に賊討伐を名目に兵を皇城に進める計画を立てます。康王は商易之に接近し、記録保管庫に入れるように玉佩を渡しますが、阿麦は康王軍配下の名簿を既に手に入れていました。この行動により、太子は商易之が未だ自分に忠誠を誓っていると確信します。商易之と阿麦の関係は長公主に認められますが、阿麦が盛国公の娘だと分かると、長公主の態度は一変します。商易之は、阿麦の両親が自分の父親に殺されたことを知り、偽の証拠を作り出して阿麦の追及を止めようとしますが、失敗に終わります。最後は、太孫の聡明さと阿麦への支持により、皇帝は東宮の謹慎を解き、康王に封地へ赴任するように命じます。
24話
第24話では、皇帝は康王も商易之を監視していることを知り、安堵しました。康王が自分の憂いを分かってくれていると思い、病気を装って太子に国を任せ、商易之には帰京後すぐに参内するよう命じました。商易之は、康王に誘われた際、太子の度量と先見性を見込んで太子への支持を決めました。盛都に戻った商易之は、少数の従者だけを連れ、皇帝がすぐに行動を起こせないようにしました。太子府では、康王が商易之と太子の仲を裂こうと画策しますが、太子の息子、斉鈺が経典の内容を用いて機転を利かせ、その危機を回避します。商易之は太子に忠誠を誓い、阿麦の保護を願い出ます。皇帝に謁見した際には、商易之と阿麦はそれぞれ巧みに願いを伝え、皇帝の許可を得ます。阿麦はこの機会を利用して、両親の死の真相を探るため、斉豫軍の名簿を閲覧したいと申し出ますが、阻まれてしまい、康王の妨害を疑います。最後に、康王は商易之が太子に付いたことを知り、商易之に対処するために行動を起こすことを決意します。
23話
第23話は、阿麦の女性であるという秘密が露見したことで、一連の波乱が巻き起こる様子を描いています。
まず、阿麦の秘密を漏らしてしまった趙忠が、賀超を暗殺します。賀超の死後、軍内の動揺を抑えるため、軍師徐靜は特別な手段を取り、趙忠は自害に追い込まれます。商易之は趙忠の死に憤慨しますが、徐靜の説得により自身の責任を自覚します。
一方、皇帝は商易之の勢力を警戒し、石達春に謀反の罪を着せて処刑を命じます。これは実際には、商易之を牽制するための策略でした。商易之と阿麦は石達春を何としても守ろうとしますが、石達春は大局を考えて自らの命を絶ち、商易之が良い皇帝になるようにとの遺言を残します。
石達春の死は商易之に大きな衝撃を与えますが、阿麦の慰めによって立ち直り、石達春の仇を討つことを決意します。
22話
第二十二話では、商易之が常鈺青の弟、崔衍を誤って殺めてしまったことから引き起こされる一連の出来事が描かれています。常鈺青は復讐を誓い、すぐに陳起によって謀反の罪で包囲されますが、常家の勢力が強大であったため、最終的には常鈺宗が仲裁に入り、陳起は常鈺青を釈放せざるを得なくなります。
一方、阿麦は軍営に戻ると、性別に関する噂に悩まされます。そこで徐秀児 と偽装結婚をすることで危機を脱し、軍における地位を固めます。
さらに、北漠の太后が南朝に和議を申し入れてきます。これは商易之の北漠における影響力の増大を示唆しており、南朝の皇帝の警戒心を煽ることになります。
この話は、登場人物たちの複雑な愛憎劇を描写するだけでなく、戦争という背景の中で翻弄される人々の運命と、それに抗う姿を映し出しています。
21話
第二十一話では、阿麦が復讐のために周到に計画した計略が描かれています。阿麦は常鈺青に結婚を申し入れ、結婚式を罠として利用し、陳起の暗殺を企てます。この過程で、商易之は阿麦に想いを寄せますが、常鈺青は阿麦の真意に気づきながらも、彼女の計画に協力します。
結婚式当日、阿麦は陳起を捕らえることに成功し、同時に常鈺青は軍を指揮して事態を掌握します。しかし、阿麦は自分の家族を殺害した真犯人が朝廷の軍隊だと知り、衝撃を受け、ためらいます。
最終的に、阿麦は全ての計画を明かし、常鈺青を心から愛したことはないと告げます。常鈺青は冷静にこの事実を受け止め、二人は合卺酒を交わすことで、この関係を象徴的に終わらせます。
一方、石達春は将軍府内の秘密の通路を利用して迅速に攻撃を開始し、状況を完全に掌握していることを示します。
20話
第二十話は、七营の装備不足と、阿麦と唐紹義の豫州への任務に焦点を当てています。
阿麦は商易之を巧みに説得し、装備問題を解決した後、唐紹義と共に豫州へ向かい、石達春の北漠軍への投降が真実かどうかを調査します。豫州城内では、石達春の言葉とは裏腹に、民衆が北漠軍の圧政に苦しんでいることを二人は目の当たりにします。
阿麦と唐紹義は石達春と対面し、石達春は通敵の噂を認めつつも、民衆を守るため北漠軍との戦いに協力する意思を示します。
この過程で、阿麦は北漠軍の将軍・常鈺青と遭遇し、捕らえられてしまいます。阿麦は身分を利用して陳起に近づき復讐を試みますが、常鈺青に阻まれます。
最終的に、阿麦の捕縛を知った商易之は、直ちに人手を集めて救出に向かいます。
この話は、様々な勢力間の複雑な関係性と、登場人物たちの深い個人的な確執を明らかにしています。
19話
第19話は、常鈺青が率いる軍隊が平家坳を攻める物語です。 当初、常鈺青は叔父からの手紙で太后が陳起を重用していることを知り、常家軍が圧迫されることを懸念し、叔父の指示に従い南下する軍隊に足止めされているように見せかけ、陳起の勢力を削ごうとしました。 戦闘中、常鈺青は何度も勝利目前で突如撤退し、軍内に疑問を生じさせました。 阿麦は軍師と共に分析した結果、これは敵の時間を稼ぐための策略だと考え、先手を打って攻撃に出ることを決定し、巧妙に偽装工作を施して敵を欺きました。 そしてついに、ある戦闘で阿麦は計略を用いて北漠軍の重要人物である崔衍を捕虜とし、北漠軍内部に不和を生じさせることに成功しました。 これら一連の行動により、南下軍は勝利を収めただけでなく、阿麦は「小戦神」の称号を得ることとなりました。
18話
第18話は、常鈺青が裏切り者に崖から突き落とされ、阿麦に偶然発見され助けられる物語です。阿麦は最初、仲間だと思い込んでいましたが、敵である常鈺青だと気づきます。しかし、人としての優しさから、彼を救うことを選びます。二人は苦境の中で互いを理解し合い、常鈺青は阿麦の本当の身分を知っても敵意を抱くどころか、北漠軍が来た際に彼女を守り、逃がしてやります。その後、阿麦は唐紹義と再会し、彼は彼女の女性としての身分に気づきますが、秘密を守ると約束します。軍営に戻った阿麦は、商易之の兵士に対する態度に不満を抱き、彼と衝突しますが、彼女の確固たる姿勢は商易之に認められ、最終的に営長に抜擢されます。このエピソードは、登場人物たちの複雑な感情の絡み合いと、主人公が困難に立ち向かう勇気と強い意志を描いています。
17話
第十七話は、崔衍が手柄を立てて妻を娶りたいと強く願っている様子と、常鈺青がその思いに理解を示す場面から始まります。一方、傷が癒えた阿麦は商易之の近くに配属されます。阿麦は警戒を怠りませんが、商易之は彼女との距離を縮めようと、入浴に誘ったり、一緒に流星群を見ようと誘ったりします。しかし、その最中、二人は北漠軍の待ち伏せを発見します。
すぐに商易之と阿麦は軍師にこのことを報告します。軍師は、阿麦の存在が戦況に影響を与える可能性があると懸念し、商易之に軍事機密を阿麦に漏らしてはならないと釘を刺します。北漠軍の脅威に対抗するため、軍師は平家坳への撤退を決定し、陽動作戦のため少数の部隊を派遣します。その中に、阿麦の所属する第七営も含まれていました。
作戦実行中、第七営は大きな困難に直面し、陸剛は命を落とします。阿麦は残った兵士たちを率いて任務を遂行しようと奮闘します。そして、敵を誘導する中で、阿麦は老朽化した橋から落下してしまいます。しかし、彼女の行動は敵の追撃を遅らせることに成功しました。
16話
第16話は、主に商易之が石達開の無血開城後、残兵を率いて烏蘭山へ赴き、再戦の準備を整える様子を描いています。その間、負傷した阿麦は軍営で療養していました。知らせを聞いた徐秀児 は、危険を顧みずに見舞いに訪れ、軍師の特別な許可を得て、阿麦の世話をするために軍営に残ることになります。この過程で、阿麦の身分が軍師に露見し、彼女は自らの本当の身分と陳起への憎しみを告白します。軍師は阿麦の感情的な行動を叱責し、阿麦も自分の過ちを認め、今後どのように行動するかを約束します。一方、豫州城陥落の知らせは朝廷で議論を巻き起こし、最終的に皇帝は林宰相の意見を受け入れ、軍の士気を安定させることを決定します。それと同時に、陳起は常鈺青の提案を利用し、鎮北軍営に対する密謀を企てます。
15話
第十五話は、阿麦と商易之が前線で陳起との戦に備える様子を描いています。阿麦は伍長に、三人が背中合わせになる陣形を提案し、戦闘力の向上を図ります。この陣形は後に広く採用されることになります。夜には、阿麦と商易之は草で虫を作って遊び、二人の間の息の合った友情を垣間見せます。
一方、陳起は常鈺青の助言を無視し、頑なに野狼溝へ軍を進めます。そして、阿麦の仕掛けた待ち伏せにまんまと引っかかってしまいます。戦闘の最中、阿麦は陳起こそが、自分の養父母を殺した仇であることを知ります。怒りに燃える阿麦は、作戦を変更し、陳起に直接攻撃を仕掛けます。阿麦は膝に矢を受け負傷しますが、陳起はとどめを刺すことなく、撤退を選びます。
同じ頃、常鈺青は豫州へ奇襲攻撃を仕掛けます。石達春と交渉を行い、城内の住民を傷つけないことを約束すると、石達春は開城し降伏します。こうして、激しい流血の事態は避けられました。
14話
第14話では、阿麦が唐紹義と協力して北漠軍の潜伏場所を見つけ出す様子が描かれています。しかし、営地に戻った二人は無断外出を伍長に見つかり、軍法会議にかけられる危機に直面します。阿麦は乱闘騒ぎを起こしたことで罰せられますが、彼女の機転と才知は伍長の尊敬を集めることになります。
一方、迫り来る大戦に商易之は重圧を感じていましたが、阿麦の励ましと支えによって自信を取り戻し、北漠軍との決戦に全力を尽くすことを決意します。
出陣準備が整ったその時、皇帝からの聖旨が届きます。しかし、商易之は戦況の緊急性を理由に聖旨の拝受を一旦保留し、まずは北漠軍を打ち破ることに専念することを決めます。
13話
第13話は、阿麦の軍営での生活の様子と、彼女が直面する様々な試練を描いています。唐紹義が見舞いに訪れ、二人は銀堡城での出来事を振り返ります。唐紹義は過去の自分の行いを悔い、北漠軍に必ず勝利すると決意を新たにします。慣れない軍営での粗末な生活に適応するため、阿麦は体臭を放つ薬草を体に塗り、伍長たちとの摩擦を避けます。商易之が見舞いに来た際、訓練についていけず罰を受ける阿麦の姿を目にしますが、彼女の選択を理解し、辛いながらも受け入れます。その後、体臭のために強制的に体を洗われそうになった阿麦を、商易之が間一髪で助け出します。阿麦に対する商易之の気遣いは伍長の警戒心を呼び起こし、伍長は機会を伺って阿麦を軍営から追い出そうと画策します。しかし、阿麦はどんな困難にも立ち向かう強い意志と自立心を示します。
12話
第12話は、復讐のため北漠へ向かう阿麦の物語です。出発前、阿麦は商易之に別れを告げます。商易之の告白に対し、阿麦は過去の悲しみからそれを断り、自分の本当の身分と家族の悲劇を明かしました。真実を知った商易之は、阿麦を支える決意をさらに固め、多くの物資を用意するだけでなく、出発の際には愛情のこもったキスを送りました。
阿麦が出発して間もなく、北漠軍が靖陽関を占領したという知らせが届きます。そして、その首謀者は、彼女の父の仇である陳起でした。復讐のため、阿麦は商易之の反対を押し切り、男装して軍隊に入隊し、戦場へ赴く決意を固めます。軍営では、二蛋と親しくなり、過酷な軍事訓練に励み、戦場で陳起と決着をつける日を待ち望みます。
一方、皇帝は太子が捕らえられたことに激怒しますが、前線からの勝利の知らせによって、その怒りは一時的に鎮まります。また、豫州での武術大会での活躍が皇帝の目に留まった商易之は、潜在的な脅威となることを防ぐため、都に呼び戻され、軟禁状態に置かれます。
11話
第11話は、阿麦と青州軍が豫州軍との武術試合に向けて準備を進める様子を描いています。豫州軍の傲慢な挑発にも屈せず、阿麦は父の教えを思い出し、知恵で勝利することを決意します。商易之は阿麦と唐紹義の親密な様子を見て不安になりますが、阿麦が唐紹義を好いていないことを知り、安心します。試合では、阿麦の知略と唐紹義の勇猛さによって、青州軍は重要な第3試合に勝利します。その後、阿麦は商易之を説得し、北漠軍に捕らわれた太子を救出します。太子を救出しただけでなく、青州軍と豫州軍の連合も実現させます。阿麦の機転と知恵は幾度となく商易之の危機を救い、二人の関係はより親密になりますが、阿麦は北漠へ行くという自分の目標を諦めません。
10話
第十話では、商易之が兵糧を求めて石達春に助けを求めるも、戦況の緊迫により叶わない様子が描かれます。そんな中、阿麦と唐紹義の仲が深まり、商易之はそれを快く思っていません。一方、徐秀児は石達春の妻の義理の娘となり、屋敷を後にしますが、去り際に太子側近と石達春の密謀を明かします。その後、太子からの圧力を受けた石達春は商易之を捕らえ、牢に閉じ込めてしまいます。それを知った阿麦は、夜中に商易之を訪ね、間近に迫った武術大会を脱出の機会にしようと計画を立てます。実は、石達春と太子側近は、武術大会を利用して商易之の支持を失わせ、追い詰めることで、長公主の追及から逃れようとしていたのです。
9話
第9話では、商易之が本物の商易と間違えられ、人々から辱めを受ける場面から始まります。その後、阿麦は彼と無実の子供を救おうとしますが、二人とも再び捕まってしまいます。寒い夜、阿麦と商易之は以前の誤解から口論になりますが、最終的には徐さんの助けを借りて脱出に成功します。商易之は阿麦の助けに感謝し、改めて謝罪し、以前のことをもう二度と言わないと約束します。こうして二人は和解します。
商易之を陥れた三人が処刑されると、彼は青州の権力を掌握します。しかし、太子の介入により、商易之は青州を離れ、豫州へ逃れることを余儀なくされます。豫州では、幾つかの困難に直面しますが、最終的には商易之の父の旧部下たちの繋がりのおかげで受け入れられ、保護されることになります。
8話
第八話は、商易之と阿麦が青州で遭遇した危機を描いています。商易之は宴席で周囲に多数の侍衛が潜んでいることに気づき、危険が迫っていることを察知して、すぐさま退席しました。敵の追手を逃れるため、商易之は雌伏の時を過ごす戦略を選び、散財する放蕩息子を装います。贅沢品を買い漁り、町民全員に酒を振る舞い、民心を掌握しました。
しかし、青州の三人の老侯爵は商易之の行動に不満を抱き、彼を排除しようと密謀します。商易之と阿麦は二人の武将の監視から逃れようと策を講じますが、結局は銭大人に捕らえられ、監禁されてしまいます。絶体絶命の状況の中、阿麦は商易之を救出しようとしますが、厳重な警備に阻まれてしまいます。同時に、銭大人の残虐な行為を目の当たりにし、商易之を救い出す決意をさらに強くします。
7話
第七話では、南夏皇帝と皇子たちが北漠の侵攻に対して異なる反応を示す様子が描かれています。 皇太子は積極的な備えを主張する一方、第二皇子は北漠を軽視し、金品や食糧を要求することだけが目的だと考えています。
一方、北へ向かう阿麦と徐秀児は、刑部の追っ手を巧みにかわし、商易之と偶然出会います。北漠と龍吟衛の両方に追われる窮地に陥った阿麦は、機転を利かせて商易之を人質に取り、追跡から逃れることに成功します。この策略によって、阿麦の知恵が際立つだけでなく、徐秀児は彼女への憧れをさらに深めます。
また、青州に到着した商易之は、父の旧部からの支援を期待していましたが、現地の役人たちは彼に冷淡な態度を示します。 これは、今後の展開を予感させる伏線となっています。
6話
第六話では、北漠の侵略者から逃れようとする人々の物語が描かれます。罪なき人々を守るため、阿麦は常鈺青に逃亡計画を打ち明ける決意をします。逃亡中、仲間の一人である鬼手阿四は、愛用の扳指を取り戻そうとして命を落とします。阿麦たちは、唐紹義に常鈺青の扮装をさせて城門から脱出することに成功しますが、李二牛は弓兵に見破られ、非業の死を遂げます。この一件を知った常鈺青は、李二牛を射殺させた将校を咎めますが、最終的には解放します。阿麦は唐紹義と義兄弟の契りを交わした後、別れを告げ、青州へと旅を続けます。道中、北漠軍の小隊に遭遇し、二人は慎重に行動します。
夜になり、阿麦は徐秀児 と野営します。先の見えない状況の中、二人の絆はより一層深まります。翌朝、阿麦は徐秀児 のために朝食を持ち帰り、互いの信頼と支え合いを見せます。
一方、銀堡城が侵略されたことを知った南夏皇帝は、全軍に警戒態勢を高め、スパイの侵入に厳重に備えるよう命じます。
5話
第五話では、銀堡城が北漠軍の攻撃を受ける様が描かれています。常鈺青率いる北漠軍は、圧倒的な軍事力をもって銀堡城を瞬く間に陥落させました。城内の守備隊は力の差が大きく、甚大な被害を受けます。敵の猛攻を食い止めるため、囚人までもが戦いに駆り出されるほどでした。囚人の一人である阿麦も勇敢に戦い、混乱の中で獄卒の最期の願いを叶え、娘の徐秀児を救出します。一方、唐紹義と李二牛もまた、戦場で並外れた勇気を示し、李二牛は敵の手に渡る恐れのある攻撃兵器の設計図を焼き捨てました。徐秀児を守り、脱出路を探すため、阿麦、唐紹義、李二牛、そして後に合流した阿四は、北漠兵に変装して城外へ脱出することを決意します。しかし、常鈺青は彼らを捕らえるため、四日以内に発見できなければ城内の民衆を皆殺しにするという命令を下し、状況はさらに緊迫したものとなりました。
4話
第三話では、仲間を助けようとした阿麦が、縄をきつく縛りすぎて捕まってしまう場面から始まります。窮地に陥った彼女を救ったのは、商易之でした。彼は自身の身分を利用し、阿麦と仲間たちの脱出を助けます。
この出来事をきっかけに、阿麦と商易之の仲は深まっていきます。穆白は身分が露見することを心配しますが、商易之は阿麦の命の恩に報いるべきだと主張します。二人は互いの辛い過去を語り合い、阿麦は家族の仇討ちへの強い決意を明らかにします。
翌日、阿麦は役人に扮した刺客が商易之を狙っていることに気づきます。彼女はすぐさま行動を起こし、商易之に危険を知らせ、身を隠すのを助けます。
最後は、阿麦が商易之の同行の誘いを断り、一人で復讐の旅に出る場面で締めくくられます。商易之は、いつかまた阿麦に会えることを願うのでした。
3話
第三話では、仲間が捕らえられたことを知った阿麦が救出を試みます。しかし、ロープの結び方がきつすぎたため失敗し、逆に一緒に捕まってしまいます。幸いにも、商易之が間一髪で駆けつけ、自分の身分を証明することで役人に掛け合い、阿麦と仲間を解放させます。
夜は冷え込み、商易之は阿麦を気遣い、一緒に宿に泊まるよう誘います。阿麦は最初断りますが、最終的にはその申し出を受け入れます。二人は語り合い、それぞれの境遇を打ち明けます。阿麦は家族が殺された過去を語り、商易之は今の自分の苦境を明かします。
翌朝、阿麦は怪しい人物が役人に扮していることに気づき、危険が迫っていることを察知します。すぐに宿に戻り、商易之に警告し、機転を利かせた作戦を立て、商易之たちを無事に逃がすことに成功します。
別れ際、商易之は阿麦に同行を勧めますが、阿麦は復讐心が強く、それを断ります。商易之は複雑な思いを抱きながら、阿麦の去っていく後ろ姿を見送るのでした。
2話
第二話では、商易之が自身の出生の秘密を知り、大きな衝撃を受ける様子と、それに伴う様々な変化が描かれています。定南侯は商易之に、彼が実は亡き太子の息子、齊渙であることを明かします。太子府が滅ぼされた日に生まれ、ただ一人生き残ったのだと。定南侯が亡くなると、皇帝はすぐさま商易之に爵位を継がせ、礼部に配属、さらに青州への赴任を打診するなど、懐柔を試みます。
しかし、商易之の身に突如として危機が訪れます。彼の師である三人の武師と春娘が暗殺され、長公主は彼を守るため、城からの脱出を助けます。同時に、皇帝は密かに暗龍衛に商易之の抹殺を命じます。
一方、鬼手阿四を探し求める阿麦は、かつての仲間と偶然再会します。身元が露見するのを避けるため、彼女は深夜、人目を忍んで接触を図ります。
この話は、緊迫した展開を通して、宮廷闘争の残酷さと、人の運命のはかなさを鮮やかに描き出しています。
1話
第一話では、盛都にやってきた慕白と商易之の物語が描かれます。王府の誕生日祝いの贈り物を買いに出かけた商易之は、市で男装した阿麦に出会います。彼女は一見高麗人参に見えるものを賭けに使い、賭博をしていました。商易之は賭けに負けた後、人参が実は大根だったことに気づき、騙されたと悟り追いかけますが、逃げられてしまいます。
その後、阿麦は「万事通」を探すため、凝翠閣に何度も足を運びます。そこで、暗殺されそうになった商易之を助けます。そのお礼として、商易之は阿麦に王府まで無事に帰るための協力を依頼し、阿麦もまた、この機会を利用して自分の目的である陳起に近づこうとします。しかし、商易之は阿麦が女性であることを見抜き、彼女の真意を疑い始めます。
一方、定南侯は毒を盛られ病に倒れ、商易之に自分の本当の身分と複雑な宮廷闘争の背景を明かします。
全36話ネタバレ
キャスト、登場人物
阿麦(アマイ)
張天愛(チャン・ティエンアイ)
商易之(シャン・イージー)
張昊唯(チャン・ハオウェイ)
常鈺青(チャン・ユーチン)
王瑞昌(ワン・ルイチャン)
唐紹義(タン・シャオイー)
高戈(ガオ・ゴー)