あらすじ
第十話では、商易之が兵糧を求めて石達春に助けを求めるも、戦況の緊迫により叶わない様子が描かれます。そんな中、阿麦と唐紹義の仲が深まり、商易之はそれを快く思っていません。一方、徐秀児は石達春の妻の義理の娘となり、屋敷を後にしますが、去り際に太子側近と石達春の密謀を明かします。その後、太子からの圧力を受けた石達春は商易之を捕らえ、牢に閉じ込めてしまいます。それを知った阿麦は、夜中に商易之を訪ね、間近に迫った武術大会を脱出の機会にしようと計画を立てます。実は、石達春と太子側近は、武術大会を利用して商易之の支持を失わせ、追い詰めることで、長公主の追及から逃れようとしていたのです。
ネタバレ
石達春は商易之に部屋を提供し、盛侯の死を悼めなかったことを悔やみながら、長公主の近況を尋ねるなど、盛家への気遣いを見せた。商易之は早速、食糧の援助を申し出たが、石達春は戦争準備で食糧管理が厳しく、皇帝の勅命が必要だと渋る。
落胆した商易之は阿麦に相談しようとするが、食糧調達が葉わないと知れば、阿麦は北漠へ戻ってしまうのではないかと考え直す。一方、阿麦に想いを寄せる徐秀児は、男だと勘違いしたまま。阿麦は彼女の気持ちに気づきながらも、唐紹義のような立派な男がいれば苦労しないと諭し、唐紹義を褒めちぎる。気を悪くした徐秀児は怒って立ち去ってしまう。
商易之が言葉を濁して去ろうとする様子から、阿麦は何かあると察する。商易之は石達春との交渉が難航していることを伝え、もう少し待つように頼む。
翌朝、阿麦は唐紹義にベッドで寝起きを襲われる。唐紹義は阿麦が男だと思い込んでいるため、夜壺を差し出したり、ベッドで用を足すように勧める始末。阿麦は病気だとごまかして唐紹義を追い出す。その後、唐紹義に連れられて馬を見に行く。阿麦は唐紹義が気に入った名馬を買うための資金を援助する。
商易之は阿麦を探しに来るが、既に唐紹義と出かけていると聞き、心中穏やかではない。徐秀児から唐紹義の男ぶりを聞かされ、焦りを募らせる。戻ってきた阿麦は、唐紹義との乗馬を楽しんだ様子で、商易之の不安はさらに増す。
石達春の妻は徐秀児を気に入り、義理の娘として迎える。徐秀児は石家へ移る前に、太子の軍師が豫州に来て石達春と密会していることを阿麦と商易之に告げる。
間もなく、石達春は太子の軍師と共に商易之を謀仮の罪で捕らえる。石達春は盛家の恩人である商易之の父に恩義を感じてはいるものの、太子の圧力に屈し、商易之を投獄する。
夜、阿麦は牢獄にいる商易之を訪ね、青州軍と豫州軍の武術試合を利用した脱獄計画を打ち明ける。
石達春と太子の軍師は、青州軍が負ければ商易之は自害に追い込まれ、長公主の怒りを買わずに済むと企む。
第10話の感想
第10話は、阿麦と商易之、そして唐紹義の三人の関係性がより複雑に描かれ、今後の展開が気になるエピソードでした。特に、阿麦と唐紹義の仲が深まっていく一方で、商易之の焦りが募っていく様子が印象的でした。阿麦は男装をしているため、唐紹義は彼女を男として見ており、二人の間には純粋な友情が芽生えています。しかし、商易之は阿麦への想いを秘めているため、唐紹義の存在を快く思っていません。阿麦自身は、自分の正体を明かすべきか葛藤しながらも、唐紹義との友情を大切にしたいと考えているようです。この微妙な三角関係が今後どのように変化していくのか、注目したいところです。
また、石達春の裏切りも大きな波紋を呼びました。彼は盛家の恩人でありながら、太子の圧力に屈して商易之を捕らえてしまいます。この出来事は、阿麦たちの運命を大きく左右することになるでしょう。阿麦は商易之を救うため、危険な賭けに出ることを決意します。彼女の機転と勇気が試される場面が続きそうで、今後の展開に期待が高まります。
つづく