あらすじ
第14話では、阿麦が唐紹義と協力して北漠軍の潜伏場所を見つけ出す様子が描かれています。しかし、営地に戻った二人は無断外出を伍長に見つかり、軍法会議にかけられる危機に直面します。阿麦は乱闘騒ぎを起こしたことで罰せられますが、彼女の機転と才知は伍長の尊敬を集めることになります。
一方、迫り来る大戦に商易之は重圧を感じていましたが、阿麦の励ましと支えによって自信を取り戻し、北漠軍との決戦に全力を尽くすことを決意します。
出陣準備が整ったその時、皇帝からの聖旨が届きます。しかし、商易之は戦況の緊急性を理由に聖旨の拝受を一旦保留し、まずは北漠軍を打ち破ることに専念することを決めます。
ネタバレ
阿麦は北漠軍が迫っているも所在不明と知り、唐紹義が捜索に向かうと、こっそり後を追った。父から教わった戦術の知識を活かし、見事北漠軍の潜伏場所を突き止める。さらに長公主府が皇帝の命令で軟禁されたことを知り、商易之の軍師に知らせ、皇帝の罠に嵌らないよう注意を促した。
帰営後、伍長に見つかり捕らえられた阿麦は、軍規違仮で処罰の対象となる。日頃から阿麦に不満を持っていた伍長は、この機に彼女とその家族を侮辱する。堪忍袋の緒が切れた阿麦は伍長に仮撃。巡回の将校に見つかり、二人は商易之の前に引き立てられる。軍師は事情を聞き、脱走と喧嘩は別件としてそれぞれ二十回の鞭打ちを命じる。阿麦が罰せられる声を聞いた商易之は心を痛める。軍師は、罰を軽くするため慕白に執行を任せ、慕白は手加減し、二人とも大事には至らなかった。
夜、商易之は傷薬を持って阿麦を見舞うが、阿麦は拒絶し、自分で薬を塗る。商易之は迫る戦への不安を吐露するが、阿麦は綿密に描いた作戦図を見せ、戦略を説明する。商易之は、この作戦が失敗すれば軍だけでなく城の民も巻き添えになると、大きなプレッシャーを感じる。彼の迷いを察した慕白は、阿麦に商易之を励ますよう勧める。阿麦は父の言葉を思い出し、勝利のためには勇気と決意を持って全力で戦うべきだと商易之を鼓舞する。阿麦の言葉に奮い立った商易之は、決戦に臨む覚悟を決める。
出陣の準備が整い、商易之が北漠軍との戦いに向かおうとしたその時、皇帝の勅使が到著する。商易之は軍務を優先し、勅書の開封を拒否、凱旋後に対応すると宣言する。軍が出発すると、勅使は追いかけようとするが、石達春に止められる。敵軍が近いことを聞き、恐れをなした勅使は、城で商易之の帰りを待つことにする。
第14話の感想
第14話は、阿麦の機転と勇気、そして商易之の成長が際立つエピソードでした。北漠軍の潜伏場所を突き止めるくだりでは、阿麦の戦術眼の鋭さが発揮され、緊迫感がありました。父から受け継いだ知識を活かし、冷静に状況を分析する姿は頼もしく、今後の活躍にも期待が高まります。
一方、伍長との衝突は、軍規の厳しさと阿麦の正義感のぶつかり合いが描かれていました。理不尽な侮辱にも屈せず、毅然とした態度で立ち向かう阿麦の姿は、彼女の芯の強さを改めて感じさせます。慕白の手助けによって大事に至らなかったものの、この出来事は、軍隊という組織の中で生きる厳しさを改めて示唆していました。
そして、商易之と阿麦の関係性の変化も印象的でした。これまでどこか頼りなく、迷いを抱えていた商易之が、阿麦の言葉によって決意を固めるシーンは、彼の成長を感じさせる感動的な場面でした。阿麦の作戦図と、それに対する商易之の不安、そして阿麦の激励。この一連の流れは、二人の信頼関係の深まりを象徴しているようでした。
つづく