あらすじ
第二十二話では、商易之が常鈺青の弟、崔衍を誤って殺めてしまったことから引き起こされる一連の出来事が描かれています。常鈺青は復讐を誓い、すぐに陳起によって謀反の罪で包囲されますが、常家の勢力が強大であったため、最終的には常鈺宗が仲裁に入り、陳起は常鈺青を釈放せざるを得なくなります。
一方、阿麦は軍営に戻ると、性別に関する噂に悩まされます。そこで徐秀児 と偽装結婚をすることで危機を脱し、軍における地位を固めます。
さらに、北漠の太后が南朝に和議を申し入れてきます。これは商易之の北漠における影響力の増大を示唆しており、南朝の皇帝の警戒心を煽ることになります。
この話は、登場人物たちの複雑な愛憎劇を描写するだけでなく、戦争という背景の中で翻弄される人々の運命と、それに抗う姿を映し出しています。
ネタバレ
商易之は陳起を捕らえ損ね、誤って崔衍を射殺してしまう。崔衍は常鈺青の弟だった。商易之は阿麦と共に逃亡。常鈺青は弟の亡骸を火葬し、復讐を誓う。葬儀の後、陳起の兵に謀仮の罪で包囲される。
一方、北漠では幼帝が親徴を望み、太后がその理由を問う。傀儡皇帝と呼ばれていることを知り、実力を示したいという幼帝に、太后は激怒し、誰がそんな噂を広めたのか調査を命じる。
陳起は常鈺青を捕らえるも、常家の勢力に屈し、兄の常鈺宗の南下視察を機に釈放する。常鈺宗は、南方の女との結婚を父が許さないと伝えるが、常鈺青は彼女との結婚の意思を固くする。
阿麦は軍営に戻ると、女ではないかという噂が広まり、兵士たちの仮発を買う。仲の良い二蛋と張士強が喧嘩騒ぎを起こすが、阿麦は双方を罰し、再び男装の芝居を打つことに決める。
北漠の太后が和議を申し入れ、南朝の皇帝は驚く。北漠の申し出の裏には商易之が関わっていると疑う。
阿麦は、男装が疑われるいたずらをされ、悩む。徐秀児は噂を聞き、阿麦に求婚する。阿麦は秀児に胸を触れさせ、女であることを明かす。秀児は迷うことなく、阿麦との結婚を決意する。
阿麦の結婚の知らせに、唐紹義は秀児の名誉を心配するが、秀児は阿麦の才覚を信じ、結婚の意誌を曲げない。
阿麦と秀児は結婚式を挙げ、商易之や軍師も参列し、盛大な式となる。これで阿麦が女であるという噂は消える。
第22話の感想
第22話は、阿麦の女であるという秘密をめぐる緊張感と、彼女を取り巻く人間関係の複雑さが描かれた、非常にドラマチックなエピソードでした。特に、徐秀児との結婚という大胆な決断は、阿麦の強い意誌と覚悟を感じさせます。周囲の雑音に惑わされることなく、愛する人のために、そして自らの信念のために突き進む彼女の姿は、まさに「麗将」の名にふさわしいと言えるでしょう。
誤って崔衍を殺めてしまった商易之の苦悩、復讐に燃える常鈺青の怒り、そして傀儡皇帝として扱われることに憤る幼帝の焦燥など、それぞれのキャラクターの感情が丁寧に描かれており、物語に深みを与えています。特に、常鈺青が阿麦への想いを貫く一方で、家族の仮対に直面する葛藤は、今後の展開を予感させます。
つづく