あらすじ
第23話は、阿麦の女性であるという秘密が露見したことで、一連の波乱が巻き起こる様子を描いています。
まず、阿麦の秘密を漏らしてしまった趙忠が、賀超を暗殺します。賀超の死後、軍内の動揺を抑えるため、軍師徐靜は特別な手段を取り、趙忠は自害に追い込まれます。商易之は趙忠の死に憤慨しますが、徐靜の説得により自身の責任を自覚します。
一方、皇帝は商易之の勢力を警戒し、石達春に謀反の罪を着せて処刑を命じます。これは実際には、商易之を牽制するための策略でした。商易之と阿麦は石達春を何としても守ろうとしますが、石達春は大局を考えて自らの命を絶ち、商易之が良い皇帝になるようにとの遺言を残します。
石達春の死は商易之に大きな衝撃を与えますが、阿麦の慰めによって立ち直り、石達春の仇を討つことを決意します。
ネタバレ
阿麦が女であることが趙忠によって露見し、噂は軍営中に広まってしまった。趙忠は、既婚者である阿麦の新房を覗き見し、女であることを確認すると、慌てて賀超に遭遇。うっかり真実を漏らしてしまう。事の重大さに気づいた趙忠は、賀超を殺害してしまう。
賀超は功績のある将士であったため、その死には相応の理由が必要だった。商易之は趙忠への軍法処置に断固仮対する。軍師徐靜は趙忠の元を訪れ、寓話を語る。その後まもなく、趙忠は自害する。
趙忠が徐靜に追い詰められたと知った商易之は激怒し、剣を抜いて徐靜の元へ詰め寄る。徐靜は冷静に、商易之の短気さを叱責し、長公主や兵士たちへの責任を問いただす。商易之は沈黙する。趙忠は親友だったが、今の地位を築くまでの苦労、多くの犠牲を思い出し、これ以上の犠牲は避けねばならないと悟る。
皇帝は、商易之が北漠軍を撃破し、青豫軍を手に入れたことを警戒し、石達春の偽りの降伏を仮逆とみなし死罪を言い渡す。これは明らかに商易之を牽製するための策略だった。商易之が抗命すれば謀仮の罪で青豫軍は仮乱軍とみなされる。
石達春の恩義に報いるため、商易之と阿麦は軍令に背き、石達春を救う決意をする。武器を作り、作戦を練る二人。徐靜は商易之の感情的な行動を危惧するが、商易之は石達春を救う決意を曲げない。
石達春は妻のために木彫りの人形を carving し、別れを告げる。翌日、出陣の準備を整えた商易之を呼び出し、僻静の場所で、かつて商易之の父から豫州軍を託されたこと、商易之の器量を見込み、安心して軍を任せられること、そして良い皇帝になるようにと言い残し、毒を飲んで自害する。
石達春の死は商易之に大きな打撃を与える。数日間、部屋に閉じこもり食事も取らない商易之を、阿麦は励まし、石達春の仇を討つために力を蓄えるよう説得する。ようやく商易之は箸を取る。
第23話の感想
第23話は、息詰まるような展開で、登場人物たちの苦悩と決断が深く胸に迫るエピソードでした。阿麦の秘密が露見したことで引き起こされた悲劇、そして皇帝の策略による石達春の死罪宣告。いずれも、商易之にとって大きな試練であり、彼のリーダーとしての資質が問われる場面でした。
特に印象的だったのは、石達春の最期です。自らの命を犠牲にすることで商易之の未来を切り開き、彼に皇帝としての道を示しました。商易之への深い忠誠心と、大義を重んじる高潔な精神に、心を打たれました。商易之が、石達春の死を乗り越え、どのように成長していくのか、今後の展開が気になります。
つづく