あらすじ
第3話は、袁帥と江君が隣人になった後、江君が袁帥の勤めるMHに入社する物語を描いています。袁帥は当初、江君の入社に驚き、彼女に複雑な仕事を次々と与えることで、江君の能力と覚悟を試そうとします。業界の厳しさを知って諦めさせようという意図もあったのでしょう。周りの同僚からの疎ましさや袁帥からの試練にも負けず、江君は持ち前の強い意志でそれらを乗り越えていきます。
一方、袁帥は江君に対する態度を徐々に軟化させていきます。最初の冷たさから、次第に彼女を気遣い、サポートするようになっていきます。例えば、資料室が停電した際に江君を助けたり、彼女の靴紐を丁寧に結んであげたりするシーンが印象的です。こうした細やかな描写を通して、二人の間の複雑な感情の変化が浮き彫りになっていきます。同時に、江君の成長と強さも描かれています。
ネタバレ
袁帥と江君は隣人となり、毎日顔を合わせるようになった。江君はMHからの採用通知を受け取っていたが、袁帥はまだそのことを知らない。梅薇薇も入社手続きを終え、新入社員たちは会社の会議に参加。会議では、袁帥が社員を冷徹に解雇する場面を目の当たりにし、緊張した空気が流れる。
会議後、新入社員たちは正式にチームに配属される。袁帥は江君の姿を見て驚きを隠せないが、すぐに冷静さを取り戻し、意味深な笑みを浮かべる。江君が林泰墨の紹介で入社したことを知った袁帥は、彼女に業界の厳しさを思い知らせて自主的に諦めさせようと画策する。江君は早速、沈馨をはじめとする同僚から嫌味を言われ、孤立させられるが、耐え忍ぶ。そんな中、見知らぬ人物からの励ましを受け取る。
袁帥は江君を試すため、複雑な科朗薬業の案件を任せる。さらに仕事を増やし、江君を追い詰めようとするが、江君はひるまず、タスクをこなしていく。二人の間には常に緊張感が漂う。
一方、徐莉は片思いの相手がMHで働いているため、アルバイトを始める。慣れない仕事で客にクレームをつけられるも、想いを寄せる彼に助けられ、喜びを噛み締める。江君にアルバイトの理由を打ち明け、江君はその明るさに心を温められる。江君はその気持ちをSNSに投稿し、偶然にも杜磊が目にする。図書館で江君と出会ったことを思い出した杜磊は、ある計画を思いつく。再び図書館でコーヒーを買おうとしていた江君の前に、笑顔の杜磊が現れる。二人は江君の仕事について話し合い、杜磊は的確なアドバイスを送る。江君は杜磊に好印象を抱く。しかし、杜磊が江君を家まで送る途中、彼の目は冷たく変わり、実はこれは袁帥への復讐の一環であり、江君は袁帥の気を引くための道具に過ぎなかった。
翌日、袁帥は江君の報告書をチェックするが、データだけで分析が足りないことを指摘し、科朗薬業で更なる情報収集を指示する。江君に残されたチャンスはあと2回。彼女は決意を新たにする。袁帥の部下は江君を監視し、袁帥自身も彼女の動向を静かに見守る。
科朗薬業を訪れた江君は、鄧科から買収延期を条件に人事档案を入手する。山積みの資料に目を通しながら作業を進める江君。袁帥が様子を見に来た時には、既に幾つかの手がかりを見つけていた。優れた記憶力と分析力を持つ江君に、袁帥も感心する。二人が調査を進めていると、突然停電が発生し、資料室に閉じ込められてしまう。袁帥の助けを借りて予備電源を見つけ、事なきを得る。その際、江君の生理が始まったことに気づいた袁帥は、自分のコートで彼女を温かく包む。
会社を出た後、二人は距離を保ち、言葉を交わさない。しかし、江君が靴紐を直そうとしているのを見た袁帥は、足を止め、特別な結び方で靴紐を直してあげる。その仕草を見て、江君は幼い頃に袁帥が同じように靴紐を結んでくれたこと、そして「お兄ちゃんと呼べ」と言われたことを思い出す。温かい思い出に浸りながら、夜の風の中、江君は前を歩く袁帥の背中を見つめ、複雑な感情が胸にこみ上げてくるのだった。
第3話の感想
第3話は、江君と袁帥の関係性の変化が際立つエピソードでした。隣人同士になったことで二人の距離は物理的には近くなったものの、職場では袁帥の冷徹な態度と江君への試練が続きます。袁帥は江君に業界の厳しさを教え込もうと、あえて厳しい課題を与え続け、江君もそれに果敢に立ち向かう姿が印象的です。二人の間には緊張感が漂いますが、停電時のハプニングや靴紐を結ぶシーンなど、ふとした瞬間に垣間見える袁帥の優しさや江君の幼い頃の記憶が、二人の過去に何があったのかを想像させ、今後の展開への期待を高めます。
一方、杜磊の登場は新たな波乱を予感させます。一見親切で紳士的な杜磊ですが、その裏には袁帥への復讐心が隠されており、江君を利用しようとしていることが明らかになります。江君は杜磊の優しさに好印象を抱きますが、この出会いが彼女にとってどのような影響を与えるのか、不安を感じさせます。
つづく