あらすじ
第一話では、傅容一家のある日の出来事と、傅容の冒険が描かれています。恒京令の次女である傅容は、明るくお転気な性格で、弟の凧を取りに行って怪我をし、気を失ってしまいます。目を覚ました傅容は、摘星楼に雷が落ちたことを知り、間近に迫った月旦評に危険が及ぶのではないかと不安になります。月旦評に参加するため、傅容はまず絵を届ける者に変装して潜入を試みますが失敗。次に道士の姿に変装して再挑戦する中で、帰還した粛王と出会い、偶然にも彼の命を救います。最終的に、師匠の助けを借りて掬水小築に潜入することに成功した傅容は、粛王を狙う陰謀の中で再び身を挺して彼を守り抜きます。この回では、傅容の勇敢で機転の利く一面が描かれるとともに、今後の物語への伏線が張られています。
ネタバレ
恒京令の屋敷には、傅宣、傅容、傅官の三姉弟が暮らしていた。ある日、末っ子の傅官が木に引っかかった凧のせいで泣きじゃくり、二番目の姉である傅容に取ってくれるようせがんだ。傅容はお嬢様でありながらおてんばな性格で、弟の甘えに負けて木に登った。しかし、枝が細すぎて傅容は落下し、手首をひどく怪我してしまう。
傅容は丸一日意識を失ったままだったが、ようやく目を覚まし、家族は皆安堵した。母の喬素娘は、傅容を気遣い、手縫いの芙蓉の花の刺繍が施された靴を用意した。目を覚ました傅容は、なぜか胸騒ぎが止まらず、特に摘星楼に雷が落ちたのを見てさらに不安を募らせた。夕食時、父は間近に迫った月旦評に多くの注目が集まっていること、安全のためここ数日は奔走していると話した。
翌朝、傅容は去年の上元節の悲劇の夢を見て飛び起きた。月旦評でも同じような不幸が起こるのではないかと心配になり、様子を見に行くことに決めたが、招待状がないため変装して潜入を試みる。一度目は絵を届ける人に扮したがすぐに見破られ、傅容は道士の格好に著替えて再び挑戦した。
この日、辺境から戻ったばかりの粛王も月旦評への招待を受けていた。道士に扮した傅容は粛王に近づこうとしたが、文刑に見つかり追いかけられる。逃げる途中、傅容は何度も危機に陥るが、謎の人物に助けられる。しかし、その人物が粛王だと気づいた。粛王は傅容に振り返るなと告げ、すぐにその場を去った。
傅容は如意楼の店主であり師匠でもある柳如意に助けを求め、掬水小築へ入る方法を探った。師匠は傅容の頼みを聞き入れ、傅宣と共に掬水小築へ行くよう手配した。掬水小築に著くと、傅容はその雅な設えに感嘆したが、屋根の蜘蛛の巣だけが場違いに見えた。彼女は綺麗に拭かれた梁に気づき、そこに何か秘密が隠されているのではないかと考えた。
月旦評が始まり、多くの若き俊秀が集まった。中でも粛王はひときわ注目を集めていた。しかし、催しの最中、一本の梁が突然折れ、粛王に倒れかかろうとした。傅容はとっさに身を挺して粛王を突き飛ばし、自身は怪我を負った。混乱の中、粛王は傅容に気づき、感謝の念を抱いた。
催しが終わると、傅容は逃げ出そうとしたが、掬水農夫に止められた。幼い頃、塀を乗り越えようとして父に捕まった時のことを思い出し、傅容は緊張のあまり再び倒れそうになった。掬水農夫は傅容を支え、裏道から帰るように指示した。掬水農夫は傅容の行動に興味を示しつつも、余計な争いに巻き込まれないよう忠告した。
家に帰った傅容は、自分の未来に関する悪夢を見た。夢の中では、家族の不幸が闇示されていた。傅容は月旦評の事件の裏に何かあるのではないかと疑い始め、斉策に調査を依頼することを考えたが、その考えを口にする前に遮られた。傅容は、これらの謎を解き明かすには、さらなる努力と知恵が必要だと悟った。
第1話の感想
「如意芳霏~夢紡ぐ恋の道~」第1話は、まさに波乱の幕開け!主人公・傅容のおてんばな性格が早速災いを招き、手首の怪我から物語が始まります。しかし、ただの怪我では終わらないのがこのドラマの魅力。傅容の悪夢、雷に打たれた摘星楼、そして不穏な空気感を漂わせる月旦評。これらが絶妙に絡み合い、今後の展開への期待感を高めてくれます。
特に印象的なのは、傅容と粛王の出会い。危機一髪の状況で颯爽と現れる粛王の姿は、まさにヒーロー!傅容を助けた後、「振り返るな」と告げて去っていく姿はミステリアスで、彼の背景に何があるのか、非常に気になります。
また、傅容の機転と行動力も魅力的です。危険を察知し、自ら月旦評へ潜入を試みる大胆さ、そして粛王を救う勇気。おてんばなだけではない、彼女の芯の強さが垣間見えました。
つづく