あらすじ
第三話は、幾つかの筋書きの展開を描いています。
まず、金翊衛の人員選抜が行われ、残った侯爵子息たちは熱血に満ち溢れ、金翊衛の将来の発展を予感させます。呉白起は傅容を勝手に逃がしたことで罰を受け、心中悔いて徐晉に認められようと武術の腕比べを挑みます。
一方、傅容は傅宣を探す中で、図らずも徐晉が追う刺客の標的となり、二人の間の誤解が深まります。同時に、斉策は傅宣に告白し、正式に求婚する準備を進めます。これに対し、傅容は斉策を信用できず、彼の身辺調査に乗り出します。
呉白起は刺客が使っていた令旗が織雲坊と関係があることを突き止め、さらに捜査を進めるうちに、斉策と織雲坊の繋がりを明らかにします。これは、斉策の背後に大きな陰謀が隠されている可能性を示唆しています。
最後に、傅容は斉竺の納採の儀に参列するため、夜こっそり掬水小築に戻り、掬水農夫に事情を話し理解と支持を得ます。
ネタバレ
金翊衛の選抜試験で不合格者が除かれ、残った若者たちは将来有望な精鋭たちとなった。傅容を勝手に解放したことで罰を受けた呉白起は、徐晉に何かで勝ちたいという思いを強くし、弓術に目を付ける。
掬水小築では、傅宣と斉策が外出している間、傅容は掬水農夫のために墨を磨るはずだったが、宣紙を買いに行くと言って抜け出し、二人を追いかける。しかし、西山は遠く不便で、景色以外に何もなく、傅容は掬水小築へ戻ることに。
一方、徐晉は森の中で騎馬で移動中、刺客に襲われる。落馬した徐晉は刺客と応戦するが、窮地に陥ったその時、一本の矢が刺客に命中する。それは呉白起の放った矢だった。徐晉も残りの刺客を倒し、二人の間に不思議な共感が生まれる。
刺客を追う徐晉は、掬水小築へ戻ろうとしていた傅容と遭遇し、彼女を刺客の一味と勘違いする。自分の賢さに逆に騙され、落とし穴に落ちてしまった徐晉は更に怒り、傅容を川辺まで追いかける。傅容は筏に乗って逃げ、徐晉は岸から脅すが、結局止められずに彼女は去ってしまう。
如意楼では、斉策が傅宣に想いを伝え、正式に求婚することを約束する。それを知った傅容は、斉策が良人ではないと疑い、彼の身辺調査に乗り出す。資金を調達するため、掬水小築の石をこっそり持ち出し、売り払おうとする。徐晉は傅容が書生姿で掬水小築にいたことを知り、自ら調査に向かう。そこで石を運ぶ傅容を見つけるが、掬水農夫の助けで彼女は逃げおおせる。
呉白起は、刺客が使っていた令旗の生地が織雲坊のものだと気付く。以前出会った梁通も織雲坊の服を著ていたことから、両者の繋がりを疑う。情報を集めるため、徐晉は許侍衛に織雲坊へ潜入させ、斉策による多額の購入記録が記された帳簿を手に入れる。
元々は下級役人だった斉策は、信都侯 章耀成と知り合ってから出世した。徐晉は斉策の裏に大きな陰謀があると睨み、次の手を考えていると、酔春閣の女主人 秦卿が織雲坊に入っていくのを見かける。
傅宣と斉策の結婚を心配する傅容は、結婚を止めようとするが、家族に聞き入れてもらえない。街で信都侯の次男 章晏に会い、彼から親切にされ、贈り物をもらう。章晏は斉策の妹 斉竺の納採の宴が近いことを伝える。傅容は翌日、友人として斉竺を祝うため、宴に出席することに決める。
夜、傅容は再び家から抜け出そうとするが、掬水農夫は既に梯子を準備していた。それでも掬水農夫に見つかってしまうが、お菓子をもらって許され、斉竺の納採の宴に出席できることになる。
傅容が去った後、掬水農夫は文刑に、濃濃がピーナッツアレルギーなので、小築にピーナッツを持ち込まないように注意するよう伝える。これらの出来事は、今後の物語が更に複雑になることを予感させる。
第3話 感想
第3話は、傅容と徐晉のコミカルな追いかけっこや、それぞれの思惑が交錯する展開で、目が離せませんでした。特に、徐晉が落とし穴に落ちるシーンは、彼の完璧なイメージとのギャップが面白く、思わず笑ってしまいました。傅容の機転と行動力も際立っており、困難な状況でも決して諦めない彼女の芯の強さが魅力的です。
また、このエピソードでは、呉白起の徐晉に対するライバル心や、斉策の怪しい動きなど、今後の展開を闇示する伏線が巧みに張られています。特に、織雲坊の帳簿や秦卿の登場は、物語の核心に迫る重要な手がかりとなりそうで、今後の展開が非常に楽しみです。
つづく