あらすじ
第十四話は、梅長蘇が言侯を説得して謀反を思い止まらせることに成功する場面から始まります。梅長蘇は、将来言侯一族に何かあれば必ず助力を惜しまないと約束しました。
一方、誉王は身代わりを用意することで何文新を救出しますが、この動きは梅長蘇の目に留まります。梅長蘇はこの情報を利用し、謝玉と文遠伯に何府前で何文新を待ち伏せさせ、騒動を起こさせます。
大晦日の夜、謝玉は「賜菜」に訪れた内侍とその護衛を暗殺するという暴挙に出ます。激怒した梁帝は蒙摯に期限付きで事件の解決を命じます。
同じ頃、梅長蘇の助力に深く感謝した言豫津が、改めて礼を述べに訪れます。蕭景睿は言豫津と政局について語り合う中で、梅長蘇が本当に誉王を支えているのか疑問を抱き始めます。
最後に、梅長蘇は飛流を連れて穆王府へ新年の挨拶に訪れます。そこで大晦日の夜に起きた事件について分析し、黒幕は太子か誉王のどちらかだと推測します。
ネタバレ
言侯爷はついに梅長蘇の説得に応じ、行動を中止した。理由を問う言侯爷に対し、梅長蘇は「情義のある方をお救いしたいだけだ。軽挙妄動はしないでほしい」と答えた。言侯爷は彼の侠気に感嘆しつつも、誉王を補佐するべきではないと忠告する。誉王は梁帝に酷価し、冷酷無情だからだ。別れ際、言侯爷は「もしもの時は息子を助けてほしい」と懇願し、梅長蘇は快諾した。
誉王は何文新の替え玉を見つけ、刑部と共謀して彼を釈放させた。梅長蘇は何敬中の病気が回復し、朝議に復帰したことから、誉王が何文新に手を回したことに気づき、黎舵主に調査を命じる。同時にこの情報を謝玉に流し、吏部と刑部の弱体化を図る。
斉敏は何敬中に何文新をすぐに都から出すよう厳命したが、何文新は甘やかされて育ったため、釈放後も屋敷に戻ってしまった。この隙を突かれ、謝玉と文遠伯は逃亡を図る何文新を捕らえ、騒動は宮中にまで届いた。
大晦日、家々が賑やかに新年を迎える中、謝玉は皆を下がらせ、卓鼎風と密かに料理を運ぶ内侍の闇殺を企てる。
言豫津は梅長蘇のおかげで一族が助かったことを父から聞き、元旦に感謝を伝えに訪れた。蕭景睿は、何文新の一件から朝政の混乱に触れ、梅長蘇の「立君立徳」の言葉を思い出し、豫津に「梅長蘇は本当に誉王を補佐しているのだろうか」と疑問を投げかける。
例年通り、重臣に料理を届ける内侍と護衛の禁軍が闇殺され、梁帝は激怒する。禁軍統領の蒙摯は警護の不備を咎められ、杖刑に処され、30日以内に事件を解決するよう命じられる。謝玉は卓鼎風に出歩くことを禁じ、次の計画のために雇った刺客を使うよう指示する。また、懸鏡司が密かに捜査することを警告する。
梅長蘇は飛流と共に穆王府へ新年の挨拶に訪れた。そこで大晦日の事件を聞き、太子か誉王の仕業だと推測する。
第14話の感想
第14話は、静かな水面下で様々な陰謀が渦巻く、緊張感あふれる展開でした。言侯爷の件が一段落したと思いきや、すぐに何文新の一件が勃発し、梅長蘇の周到な計画性と冷徹な判断力が際立ちます。誉王の浅慮さ、そして何敬中の甘さが露呈し、彼らの失策が梅長蘇の策略に完璧にハマっていく様子は、見ていて痛快ですらあります。
特に印象的なのは、大晦日の賑やかな情景と、謝玉の冷酷な闇殺計画の対比です。一家団欒の温かい雰囲気とは裏腹に、冷徹に事を進める謝玉の姿は、彼の残忍さを改めて浮き彫りにしています。また、梅長蘇が新年早々穆王府を訪れ、事件の黒幕を即座に見抜くシーンも、彼の洞察力の鋭さを示す象徴的な場面と言えるでしょう。
そして、蕭景睿の言葉が今後の展開を闇示している点も見逃せません。「梅長蘇は本当に誉王を補佐しているのだろうか」という疑問は、視聴者にも同じ問いを投げかけ、今後の物語の行方への期待感を高めます。
つづく