あらすじ
第二話では、梁帝が穆家の南境における影響力を削ぐため、穆霓凰を他国へ嫁がせようと画策し、周辺諸国の注目を集める様子が描かれています。誉王は自らの勢力拡大を目論み、穆霓凰の比武招親に配下の者たちを送り込みますが、禁軍大統領の蒙摯に歯が立ちません。誉王と太子は梅長蘇の重要性を認識し、誉王は梅長蘇にいち早く接触しようとしますが、太子は謝玉の進言に従い、梅長蘇を潜在的な脅威とみなします。一方、靖王・蕭景琰と夏冬 は赤焰軍事件をめぐる意見の相違から再び衝突し、二人の間の深い溝が浮き彫りになります。梅長蘇と霓凰が再会を果たすと、太皇太后が思いがけず梅長蘇の幼名「小殊」を呼び、霓凰との婚約を既成事実のように勘違いします。この場面は梅長蘇の心に波紋を広げ、同時に霓凰の胸にも疑問を募らせます。最後に、梅長蘇と霓凰が宮中を散策していると、宦官が罪奴を虐待する場面を目撃します。
ネタバレ
梁帝は穆霓凰への求婚が南楚以外の国々からも届いていると知り、内心喜んでいた。実は、弟の穆青が雲南王府を継いだ後も、霓凰の南境での影響力の大きさを懸念していたのだ。民衆が梁王ではなく穆王のみを崇めることを恐れ、霓凰を嫁がせて穆家の兵権を弱めようと考えていた。
誉王は霓凰の武選招親に二人の候補を出したが、禁軍大統領で琅琊榜第二位の蒙摯に敗北。誉王は激怒した。また、梅長蘇に会えず、太子に先を越されたのではないかと焦っていた。
侯府で遊んでいた心神喪失だが武術の達人である飛流は、訪ねてきた蒙摯と手合わせをする。飛流の武術の腕前に謝玉は疑問を抱き、太子と誉王は蘇哲こそ麒麟才子梅長蘇であることを知る。誉王は皇后に梅長蘇との面会を画策する。謝玉は太子に「味方につけるか、敵なら排除するしかない」と進言した。
霓凰は夏冬 を見送り、互いに言葉を交わす。そこへ靖王蕭景琰が交代で帰営する。夏冬 は赤焰軍の謀仮は証拠確凿だと考えているが、靖王は信じておらず、二人の間には深い溝があった。夏冬 は霓凰に梅長蘇兄への想いを捨てて結婚するよう諭すが、霓凰は何も答えず、二人の意見は平行線のままだった。
靖王は武功に優れているにも関わらず、頑固な性格が災いし、梁帝から冷遇され、未だ親王の位にも就いていない。この日も梁帝に謁見するために長時間待たされた挙句、戎装のままだったため太子と梁帝から叱責を受けた。
謝府では、誉王の指示を受けた謝弼が皇后と霓凰を寧国侯府に招き、梅長蘇に近づこうと画策する。しかし、友人が苦境に立たされるのを嫌った蕭景睿がそれを阻止した。
武選招親が始まった。穆青は姉の結婚を心配していた。梅長蘇は二人の姉弟愛に心を打たれる。太子と誉王は梅長蘇の陣を訪れ、麒麟才子に媚びへつらった。
太皇太后が梅長蘇たちを召見した。梅長蘇は飛流に「世界で一番優しいおばあ様だ」と言い聞かせた。老齢で記憶が曖昧な太皇太后は景睿や豫津らに一人ずつ話しかける。梅長蘇の前に来ると、なんと「小殊」と呼んだ。そして霓凰を呼び、二人はいつ結婚するのかと尋ねた。周囲は太皇太后が耄碌したと思った。梅長蘇は複雑な気持ちで彼女の前に跪いた。太皇太后は皇后に「二人は婚約していたはず」と言い、梅長蘇は思わず霓凰の手を握った。霓凰は不審に思い尋ねるが、梅長蘇は巧みに言い逃れた。
梅長蘇は霓凰と宮中を散策し、貴重な時間を過ごした。二人が話していると、掖幽庭の小罪奴を宦官が罰している場面に遭遇する。
第2話 感想
第2話は、梅長蘇の過去や霓凰との関係、そして朝廷内の権力争いが少しずつ明らかになり、物語の核心へと迫る重要な回でした。特に印象的なのは、太皇太后との再会シーンです。記憶が曖昧な太皇太后が、梅長蘇を幼名である「小殊」と呼び、霓凰との婚約についても言及した場面は、涙を誘います。梅長蘇の複雑な表情や、思わず霓凰の手を握る仕草からは、過去への強い想いと現在の苦悩がひしひしと伝わってきました。
また、靖王の不遇な立場や、太子と誉王の麒麟才子争奪戦も、今後の展開を予感させる重要な要素です。靖王の頑固な性格や梁帝からの冷遇は、彼を孤独な戦いに追いやっていることが分かります。一方、太子と誉王は、梅長蘇という強力な助っ人を得ようと躍起になっており、二人の対立はますます激化していくでしょう。
さらに、夏冬 と霓凰の会話からは、赤焰軍事件の真相が未だ明らかになっていないことが示唆されています。夏冬 は証拠があると主張する一方で、靖王はそれを信じようとせず、二人の溝の深さが浮き彫りになっています。この事件が今後の物語にどう影響していくのか、非常に気になるところです。
つづく