あらすじ

第47話はいくつかの重要な出来事を軸に展開します。まず、衛崢えいそう梅長蘇ばいちょうそ宮羽きゅううの計略を採用し、聶鋒じょうほう夏冬かとう の再会を画策します。藺晨りんしん梅長蘇ばいちょうそに協力して秦般若しんはんじゃくを捕らえ、聶鋒じょうほうの毒は深くなく、治癒可能だと診断します。梅長蘇ばいちょうそ謝玉しゃぎょくの死とその遺言を利用し、赤焰旧案の再審の機会を伺います。一方、沈追しんつい靖王せいおうに軽々しく祁王きおうの旧案に触れないよう忠告し、梁帝りょうていの怒りを買うことを避けるよう進言します。それと同時に、夏江かこうは都に潜伏し、范貴妃を通じて越賢妃けんひに密書を送ろうと企みます。靖王せいおうは太子に冊立され、国政を代行し始めます。また、梅長蘇ばいちょうその体調は日に日に悪化し、藺晨りんしんは静養の必要性を強く勧めます。そしてついに、聶鋒じょうほう夏冬かとう は再会を果たします。毒によって変わり果てた聶鋒じょうほうの姿を前に、二人は声を失う代わりに共に過ごせる、穏やかな解毒方法を選びます。

ネタバレ

聶鋒じょうほう夏冬かとう の再会を早めるため、宮羽きゅううの策を梅長蘇ばいちょうそたちは実行に移すことに。

藺晨りんしんの助けで秦般若しんはんじゃくを捕らえた。甄平しんへいからの伝書鳩で謝玉しゃぎょくの死を知った梅長蘇ばいちょうそは、莅陽りよう長公主が持つ謝玉しゃぎょくの自筆の供述書を利用し、過去の事件を再調査する好機と捉える。

沈追しんつい靖王せいおうの考えを見抜き、軽挙妄動を慎むよう忠告する。13年前、祁王きおうの事件の真相を訴えた者は皆、死罪もしくは左遷されたと語り、梁帝りょうていにとって重要なのは真相ではなく、祁王きおうの存在そのものが脅威であったと指摘する。今は東宮不在の時期であり、事件の再審を要求すれば、靖王せいおうの功を誇示していると梁帝りょうていの逆鱗に触れると警告する。

蘇宅に戻った梅長蘇ばいちょうそは、藺晨りんしん聶鋒じょうほうの診察を依頼する。幸い毒は浅く、解毒可能と診断され安堵する。藺晨りんしんは捕らえた秦般若しんはんじゃく梅長蘇ばいちょうそに“贈り物”として渡す。秦般若しんはんじゃくの行動から、夏江かこうがまだ都に潜伏していると推測する。実際、夏江かこう範大人はんたいじんの屋敷に身を隠し、範貴人はんきじんを通して廃太子の母、越賢妃けんひに密書を送る計画を企てていた。

梅長蘇ばいちょうそは心身をすり減らし、靖王せいおうのことを常に案じているため、体調は悪化の一途を辿る。藺晨りんしんは、このままでは命に関わると厳しく警告する。

靖王せいおうは太子に冊立され、東宮に入る。梅長蘇ばいちょうそは後顧の憂いを断つため、密道を完全に封鎖する。梁帝りょうていは老いを感じ、太子に政務を委ねるようになる。

蒙摯もうしの手配で、夏冬かとう は無事に救出される。再会を待ちわびながらも、変わり果てた自分の姿を見られることを恐れる聶鋒じょうほう。変わり果てた夫の姿に涙する夏冬かとう は、彼の手に触れ、「やっと戻って来たのね」と声を掛ける。再会の喜びと悲しみが入り混じり、二人はただ涙を流す。

藺晨りんしんは火寒毒の症状と二つの治療法を説明する。一つは骨を削り、体を再構築する方法。容貌は元に戻るが、内力を失い病弱になり、寿命は40歳ほど。もう一つは、比較的楽な方法だが、言葉を失い、体毛も完全には消えない。

蒙摯もうし霓凰げいおうたちは、梅長蘇ばいちょうそがどれほどの苦しみを味わってきたかを知り、衝撃を受ける。霓凰げいおうは震え、蒙摯もうし梅長蘇ばいちょうそを叱責する。

聶鋒じょうほう夏冬かとう は、共に人生を歩むため、後者の治療法を選ぶ。

第47話の感想

第47話は、様々な感情が交錯する、非常に感動的なエピソードでした。長らく待ち望んだ聶鋒じょうほう夏冬かとう の再会は、涙なしには見られませんでした。変わり果てた夫の姿を受け入れる夏冬かとう の深い愛情、そして、再会できた喜びと、失われた時間への悲しみが入り混じる二人の姿は、胸を締め付けられるものがありました。

梅長蘇ばいちょうその体調悪化も気がかりです。靖王せいおうのために奔走するあまり、自らの命を削っている彼の姿を見ると、今後の展開がますます心配になります。藺晨りんしんの警告を無視し続ける梅長蘇ばいちょうその覚悟は、どれほどのものなのでしょうか。

つづく