あらすじ
第10話は、李柰が昏睡状態から目覚めた後の出来事を描いています。目を覚ました彼女は、自分が病院にいることに気づき、同じ病室に姜芥がいるのを発見します。二人は言葉を交わし、姜芥は李柰の靴を履かせるのを手伝ったりしますが、彼の様子が少しおかしいことに李柰は気づき、熱でもあるのかと心配します。
そこに、李柰の父親と弟弟子も現れ、事態は思わぬ方向へ展開していきます。
一方、姜家の中では、姜芥と家族との間に緊張が走っています。姜芥の妹、姜饈も李柰たちと複雑な関係にあり、物語に更なる陰影を落としています。
退院後、仕事中の李柰は姜芥と偶然再会します。姜芥は以前の地窖での出来事について語り始めますが、李柰が父親の容態が悪化したという知らせを受け、会話は中断されてしまいます。
ネタバレ
李柰は病院のベッドで目を覚ますと、隣のベッドに姜芥が寝ていた。嬉しそうに見つめていたが、姜芥が動き出すと慌てて寝たふりをした。しかし、すぐにバレてしまい、寝言を聞かれる羽目に。姜芥が靴を履かせてくれるという思いがけない行動に、熱で頭がおかしくなったのかと心配し、おでこに手を当てた。
その頃、李柰の弟弟子は彼女の父親を連れて病院を探していた。道中、父親が屋台の柚子に気を取られてしまうハプニングも。弟弟子は柚子を買って解決した。
李柰と姜芥が話そうとしたまさにその時、弟弟子が到著。二人の邪魔をしてしまったと気づき、こっそり帰ろうとするが、怒った李柰に「仕返し」とばかりに飛びつかれた。その後、父親も到著し、李柰は姜芥の存在を忘れ、いつもの素の自分に戻ってしまった。
病院を出て、李柰と弟弟子は並んで家路についた。姜芥は「魚を見に行こう」と誘って同行を試みるも、あまり歓迎されていない様子。結局、「別の用事がある」とタクシーに同乗することに成功した。
タクシーの中で、姜芥と姜旭陽は何かを話し合っていた。そこに祝好が乗り込み、姜芥の情報を姜遠峰に伝えたのは自分だと明かす。姜旭陽は激怒し、祝好を叱責、父親の言うことを聞くなと警告した。別れ際、状況をよく見るようにと釘を刺すことも忘れなかった。
姜饈は帰宅後、祖父に姜家のことを話してから、西江月レストランへ。副料理長は相変わらず彼女を軽く見ており、何もできないだろうと考えている。姜饈は店を出て一人で遊びに出かけた。
翌日、体調の悪い李柰は店長に謝罪後、電話をかけるふりをしてタクシーで帰宅。家で姜芥に鹿茸を届けるよう頼まれ、今回は素直に宅配便で送った。
西江月を出た姜饈は落ち込んだ様子で、それを見た李柰の弟弟子が声をかける。二人は楽しい夜を過ごした。翌朝、姜饈は兄のために早起きして朝食を作り、包丁を奪った件について尋ねる。姜芥は真剣な表情で、あれは冗談ではなく、奪われたものを取り戻すためだと告げた。姜饈は兄に立ち向かう決意を固め、西江月を去らないと心に誓った。
倉庫で作業中の李柰の前に、姜芥が突然現れ、地下室での出来事について話そうとする。しかし、その時、父親が危篤だという連絡を受け、李柰は慌てて病院へ向かった。
崔燦は先輩に仕事を頼み、ヘルメットを姜饈にプレゼントした。夜、姜饈の体調が悪いことに気づいた崔燦は、すぐに彼女を家まで送った。
帰宅した姜芥は気分が優れない様子で、夜、李柰を訪ね、再び地下室での出来事について問い詰めた。
第10話の感想
第10話は、主要人物たちの複雑な感情とそれぞれの思惑が交錯する、見応えのあるエピソードでした。特に、李柰と姜芥の関係性の変化が印象的です。病院での二人のシーンは、姜芥の不器用ながらも李柰を気遣う優しさが垣間見え、二人の距離が少し縮まったように感じられました。しかし、弟弟子や父親の登場により、李柰はいつもの活発な姿に戻り、姜芥との微妙な空気はかき消されてしまいます。このもどかしさが、今後の展開への期待を高めます。
姜芥は、李柰への想いを募らせながらも、過去の出来事に対する真相究明も諦めていません。地下室での出来事について何度も李柰に問いただす姿からは、彼の強い意誌と執念が感じられます。一方で、姜旭陽と祝好の会話、そして姜饈と姜芥の対立など、姜家をめぐる問題も複雑化しています。祝好の行動は、姜家内部の争いをさらに激化させる可能性があり、今後の展開が不安です。
つづく