あらすじ
第29話は、ワイルドカードをめぐる物語です。高力は当初、遠山不動産の戚社長の引っ込み思案な息子、戚喬にワイルドカードを与えるつもりでした。しかし、梁友安は自身の計画を提案し、高力を説得して宋三川にワイルドカードを渡します。ところが、梁友安が職権を利用して宋三川のためにワイルドカードを獲得したという噂がネット上で流れ始め、二人に大きなプレッシャーを与えます。
それでも宋三川は、試合に向けて全力で準備することを決意し、体の限界を超えて練習量を増やします。ついに、「易速杯」国際テニスツアーで、宋三川は強豪の日本人選手、伊藤岡茨に立ち向かいます。膝の怪我をはじめとする様々な困難を乗り越え、最終的に勝利を収め、国に栄光をもたらしました。
試合後、膝の怪我の悪化により宋三川は病院に搬送され、すぐに手術を受けるかどうかの選択を迫られます。
ネタバレ
蒋焦焦は、高力がワイルドカードを遠山不動産の戚社長の息子、戚喬に与えようとしていることを知る。しかし、戚喬は内向的でテニスに興味がない。梁友安は高力に会い、ワイルドカードの価値を最大化できるより良い案、つまり宋三川に与えることを提案する。戚喬の不振が戚社長の不満につながる可能性を考慮し、高力は最終的に宋三川にワイルドカードを与えることに同意する。
梁友安がクラブに戻り、宋三川にこの朗報を伝えると、ネット上では彼女が職権を利用して宋三川にワイルドカードを与えたという噂が広まり、練習場で二人の親密な様子を捉えた写真まで出回る。梁友安は窮地に立たされ、宋三川はプレッシャーの中、試合に向けて練習を続ける。
ネット上の世論に対し、蒋焦焦と陳哲は宋三川を励まし、外野の声に惑わされるなと助言する。宋三川は全力を尽くして実力を証明することを決意する。張岩は梁友安に、個人的な感情で仕事に影響を与えるべきではなく、クラブの利益に集中するように忠告する。梁友安は自分の入れ込みすぎを自覚し、宋三川のツアー終瞭後にマネージャーを交代することを約束する。
宋三川は試合のために過酷なトレーニングを続け、疲労困憊でも練習をやめない。老火は彼に健康に注意するよう忠告するが、宋三川は高強度トレーニングに耐えられるよう、羅念に食事調整を依頼する。羅念の説得にもかかわらず、宋三川は自分のやり方を変えるつもりはない。最終的に梁友安が直接説得し、負担を軽減するように促すが、宋三川は梁友安がクラブを去らないよう、試合に勝つと固く決意する。
試合に向けてトレーニング強度を高めた宋三川は、不幸にも練習中に膝を捻挫してしまう。漢方治療を受けるも、怪我の状況は楽観的ではない。それでも試合に出場するため、宋三川は痛みをこらえて出場を決意する。
「易速杯」国際テニスツアーが開幕。宋三川は日本のベテラン選手、伊藤岡茨と対戦する。試合前は宋三川の勝利は絶望的と見られていたが、不屈の精神と優れた戦術調整で形勢を逆転させ、勝利を収める。しかし、試合直後、膝の怪我の再発で宋三川は倒れてしまう。
梁友安は急いで宋三川を病院に搬送する。医師から手術を勧められるが、今後の選手生命を懸念した宋三川は、まずは保存療法を選択する。梁友安は心配しながらも宋三川の選択を尊重し、メディアには怪我ではなく、試合に勝った彼の功績に注目してほしいと願う。
このエピソードは、困難に立ち向かう宋三川の不屈の精神と、彼を支え続ける梁友安の献身的な愛情を描いている。
第29話の感想
第29話は、宋三川の不屈の精神と梁友安の深い愛情が胸を打つエピソードでした。ワイルドカード獲得の喜びも束の間、ネット上の誹謗中傷にさらされる梁友安。それでも彼女は、クラブの利益を守りつつ、宋三川を支えようと奮闘します。個人的な感情と仕事の板挟みになる彼女の苦悩は、多くの視聴者の共感を呼ぶのではないでしょうか。
一方、宋三川はプレッシャーの中で、ただひたすらに勝利を目指します。周囲の心配をよそに、限界を超えたトレーニングを続ける彼の姿は、アスリートとしての強い意誌を感じさせます。しかし、その結果、膝を負傷してしまうという悲劇も。勝利への執念と引き換えに、大きな代償を払うことになってしまった彼の姿は、見ていて辛くもありました。
つづく