あらすじ
第33話は、宋三川の復帰後初の試合とその後の様子を描いています。試合前、梁友安や張岩たちは宋三川を励まし、応援しました。しかし、試合中、宋三川は膝の幻痛に悩まされ、本来の実力を発揮できず、敗北してしまいます。
試合後、宋三川は精神的なプレッシャーやドーピング検査の可能性に不安を抱き、ひどく落ち込み、自分を責めました。梁友安はそんな宋三川のそばに寄り添い、常に彼を支え続けました。
一方、張岩は自責の念に駆られ、チームを去ろうとしますが、羅念と宋三川に説得され、残ることを決意します。そして、宋三川のトレーニングをさらにサポートすることを誓います。
再検査の結果が陰性と分かり、宋三川は自信を取り戻します。梁友安が心を込めて準備した励ましもあり、徐々に調子を取り戻し、次の試合では勝利を収めました。
ネタバレ
復帰戦を控えた宋三川は、梁友安に励まされながらも緊張気味。安従は同棲を勧めるが、三川はまずは福利選手の座を取り戻したいと試合に集中する。試合前、張岩の指導の下、ウォーミングアップをする三川。羅念も応援に駆けつけるが、許楽西が張岩の過去を嘲諷し、羅念と口論になる。
試合が始まり、三川は最初のポイントを獲得するが、膝に痛みを感じ始める。痛みをこらえながらプレーを続けるも、連敗し、前半を終える。ハーフタイム中、膝を冷やす三川を、張岩と友安は見守る。後半も奮闘するが、結局敗北。落胆する三川を友安は優しく慰める。
試合後、友安に仕事の電話が入るが、三川のことが心配でためらう。三川は友安を送り出し、夕食の約束をする。その後、張岩に付き添ってもらい病院へ。検査の結果、幻肢痛と診断され、精神的な影響を抑えるため膝に布を巻くよう指示される。三川は、友安やチームメイトに心配をかけまいと、張岩に秘密にするよう頼む。
夜、友安が持ち帰った夕食を二人で囲む。三川はスイカを用意し、楽しい時間を過ごす。友安は三川の爪にマニキュアを塗り、記念写真を撮る。そこに友安の母、劉悦梅が訪ねてくる。友安は三川を紹介しようとするが、心の準備ができていない三川は隠れてしまう。悦梅は楊梅を置いて帰り、大きなスイカに気づきながらも何も言わずに去る。
友安の試合資料を見た三川は、さらに練習に励むことを決意する。しかし、次の試合でも幻肢痛とプレッシャーに苦しみ、本来の力が出せない。試合後、ついに友安に幻肢痛のことを告白。借金を返すことができないかもしれないと自分を責める。
さらに、ドーピング検査で陽性仮応が出て再検査を受けることに。実は、幻肢痛を抑えるために医師からもらったプラセボを服用していたのだ。張岩は薬が規定に違仮していないことを確認するが、責任を感じ、チームを去ろうと考える。それを知った羅念は、張岩の弱腰を叱責する。
三川は張岩に感謝の気持ちを伝え、残ってほしいと懇願する。張岩は三川に「酒」と称してミネラルウォーターを飲ませ、前向きな気持ちを取り戻させ、再び共にトレーニングを始める。
再検査の結果は陰性。安心して練習に打ち込めるようになった三川の調子は徐々に上向き、友安と張岩が交代でサポートする。次の試合で、友安は三川のために特製のアドバイス集を渡す。三川はお守りのように大切に握りしめ、ついに勝利を掴む。
ある日、友安は三川の働くかつら屋を訪ね、蒋焦焦と梁桃の結婚の話を伝える。三川はそれを機に友安に結婚観を尋ね、友安は自然体でいることが大切だと答える。
第33話の感想
第33話は、宋三川の復帰戦と、それに伴う様々な葛藤が描かれた、非常に心揺さぶられるエピソードでした。復帰への期待とプレッシャー、幻肢痛という肉体的・精神的な苦しみ、そして再検査による不安など、三川は多くの困難に直面します。それでも、友安や張岩、羅念といった周囲の人々の支えによって、彼は再び立ち上がり、前へ進もうとする姿が印象的でした。
特に、友安の献身的なサポートは、三川にとって大きな力になったことでしょう。試合の資料を整理したり、手料理を作って励ましたり、ネイルを塗って気分転換を図ったりと、彼女の温かい愛情が画面越しにも伝わってきました。また、張岩のコーチとしての責任感と葛藤、羅念の厳しさの中にも優しさが見える叱咤激励も、物語に深みを与えていました。
一方で、許楽西の登場は、物語に緊張感をもたらしました。彼の冷嘲熱諷は、張岩の過去を掘り起こし、視聴者にも改めて彼の苦悩を思い出させる効果がありました。しかし、羅念が張岩を擁護することで、チーム内の絆の強さも感じることができました。
三川の幻肢痛とプラセボ服用という問題は、アスリートが抱える精神的なプレッシャーの大きさを改めて認識させるものでした。そして、再検査の結果が出るまでの不安な時間、そして陰性と分かった時の安堵感は、視聴者にも共有されるものだったのではないでしょうか。
つづく