あらすじ
第一話では、楓華谷の谷主である白岳と人参の仙人・葉兮の初めての出会いが描かれています。葉兮は白岳に興味を持ち、こっそりと谷に入り剣の稽古をしている最中、誤って古墓を崩落させてしまいますが、白岳に助けられます。命の恩に報いるため、葉兮は自らの根鬚の半分を犠牲にして、病に伏せる白岳を救います。
半年後、誤解と裏切りによって葉兮は追われ、重傷を負います。そして最後は唐楊に殺されてしまいます。知らせを聞いた白岳が駆けつけた時には既に遅く、葉兮を埋葬することしかできませんでした。
五年後、記憶を失った葉兮が目を覚まします。そして偶然にも白岳と再会します。記憶は全くありませんが、運命は再び二人を結びつけるのでした。
ネタバレ
楓華穀の穀主、白岳は、武術の達人で若き医仙として江湖に名を馳せている。だが、長年の薬の試用で病を患い、人参を服用し続けなければ命を繋ぐことができない。一方、長留山の奥深くで千年修行を積んだ人参の仙人、葉兮は、人間界への好奇心に駆られ、楓華穀に忍び込む。白岳の剣の稽古や読書風景をこっそりと眺めていた葉兮は、夜、白岳が眠りにつくと、機の上にあった剣術の書を見つけ、こっそり白岳の剣を使って練習を始める。しかし、物音に気づいた白岳が部屋から出てくると、葉兮は慌てて剣を捨てて姿を消す。白岳は、人影のないままに落ちている自分の剣を拾い上げ、部屋に戻った。
見つかったと思った葉兮は身を隠そうと穀を彷徨い、誤って禁断の地宮に迷い込んでしまう。術を使って古墓を開き、中の文字を解読しようとしたその時、墓が崩れ始める。そこに現れた白岳は葉兮を助け出すが、病が悪化し血を吐いて倒れてしまう。落石から白岳を守ろうと、葉兮は自分の体で彼を覆い隠す。崩落が収まり、葉兮は意識を失った白岳の体内に深刻な毒が回っていることに気づき、自らの根の半分を使って彼を救う。その時、外から白岳を呼ぶ声が聞こえ、葉兮は急いでその場を去った。白岳は目を覚ますと、赤い服を著た葉兮の姿をぼんやりと見て、駆けつけた灰叔に支えられて部屋に戻った。
白岳が部屋で療養している間、葉兮はこっそりと様子を見に来る。白岳が目を覚ましそうになると、慌てて姿を隠す。灰叔が薬を持って部屋に入ってくると、白岳は赤い服の女性のことを話すのだが、灰叔は信じようとしない。灰叔が去った後、白岳は部屋に隠れていた葉兮を見つけ、葉兮は自分が人参の仙人であること、そして彼を助けると告げる。葉兮は部屋を出て、根の半分を失ったことでひどく疲れ果てていたため、体力を回復させてから白岳の様子を見に来ようと決意する。
半年後、白岳の体は完全に回復する。部下から、葉兮が唐門の少主、唐楊に騙され、暴雨梨花針を奪還する手助けをしたものの、逆に唐楊に墨門を滅ぼされ、濡れ衣を著せられた挙句、各大門派に追われていることを知らされる。
激しい雨の中、葉兮は武林の正義を名乗る者たちに追われ、説明を試みるも信じてもらえず、戦う羽目になる。追っ手を退けるも深手を負い、血を吐きながらよろよろと歩いていると、唐楊が傘を差して現れる。唐楊は葉兮に好意を寄せていると言いながら、暴雨梨花針のために墨柔と結婚すると言い放つ。信じようとしない葉兮に近づき、毒針で葉兮を殺害し、笑いながら立ち去る。
雨が上がり、白岳は葉兮の亡骸の前に辿り著く。白岳は、葉兮こそが地宮で自分を救ってくれた女性だと気づき、急いで駆けつけたものの、既に遅かった。白岳は葉兮を土に埋め、いつか彼女が目を覚ますことを願う。
五年後、葉兮は土中から這い出すが、全ての記憶を失っていた。汚れた自分の姿を見て、近くの川で体を洗う。なぜこんな場所に埋められていたのか考え込んでいると、白岳が馬を引いて通りかかる。白岳は葉兮の様子を見て記憶を失っていることを悟る。白岳が馬と共に去ろうとすると、葉兮は慌てて追いかける。白岳は、この場所の陰気が強すぎると言って葉兮をからかい、葉兮は怒って血を吐いてしまう。白岳は弱った葉兮を連れ、町へ入るように促す。最初は渋っていた葉兮だが、白岳が剣を抜くと、慌てて承諾する。
第1話の感想
「純真ロマンス~最強の花嫁~」第1話は、美しくも切ない物語の幕開けとして、視聴者の心を掴む魅力的なエピソードでした。千年修行を積んだ人参の仙人、葉兮(ようけい)の純粋さと好奇心、そして若き医仙である白岳(はくがく)のクールな佇まいが印象的です。二人の出会いは、禁断の地宮での危機を通して描かれ、葉兮の自己犠牲的な行動が白岳の命を救うという劇的な展開は、今後の物語への期待を高めます。
特に、葉兮が自らの根の半分を犠牲にして白岳を救うシーンは、彼女の深い愛情と献身性を強く感じさせ、胸を打たれるものがありました。一方、白岳は病弱ながらも武術の達人としての風格を漂わせ、謎めいた雰囲気を醸し出しています。二人の間に芽生える淡い感情が、今後どのように発展していくのか、非常に楽しみです。
唐楊(とうよう)の登場は、物語に波乱を予感させます。一見紳士的な振る舞いを見せながらも、冷酷な本性を隠し持つ彼の存在は、葉兮と白岳の運命に大きく関わってくることは間違いありません。暴雨梨花針を巡る陰謀や、武林の争いなど、今後の展開が気になる要素が散りばめられており、続きが待ちきれません。葉兮の記憶喪失という衝撃的なラストシーンは、今後の物語に更なる波乱を巻き起こすことでしょう。白岳との再会によって、彼女の記憶は戻るのでしょうか?そして、二人の関係はどのような変化を遂げるのでしょうか?今後の展開から目が離せません。
つづく